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教師の語り その39 〜3人の石切職人〜

昔、一人の旅人が、ある町を通りかかりました。 
町では、新しい教会を建設しているところで、三人の石切職人が働いていました。

その仕事に興味を持った旅人は、 一人目の石切職人に尋ねました。
「あなたは、何をしているのですか。」
その問いに対して、石切職人は、何を当たり前の事を聞くのだと、つまらなそうな顔をして答えました。
「生活のために金を稼いでいるんだよ。」

旅人は、二人目の石切職人に、同じ事を尋ねました。 
「あなたは、何をしているのですか。」 
その問いに対して、石切職人は汗をぬぐいながら、こう答えました。 
「国一番の石切職人になるために、技術を磨いているのです。」

旅人は、三人目の石切職人に、同じ事を尋ねました。 
「あなたは、何をしているのですか。」 
その問いに対して、石切職人は目を輝かせながら、こう答えました。
「教会をつくっているのです。私が切り出したこの石で、多くの人々の心の安らぎの場となる教会ができるのです。私は、その素晴らしい教会を夢見て、石を切り出しているのです。」


みんなは、何のために勉強をしていますか?

「勉強しなさい!」と言われるからですか?
次のテストでいい点数を取りたいからですか?
目指す自分の夢を実現するためですか?

もちろん、どれが正解という話ではありません。
ただ、教会の完成を夢見る3人目の職人は、きっと毎日の仕事が楽しいことでしょう。

もう一度聞きます。
みんなは、いや、あなたは、何のために勉強をしていますか?

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