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崎山蒼志

バナナマン日村さんが司会の、スター発掘的番組で「五月雨」という自作の歌を歌って一躍話題になった彼、崎山蒼志くん。
今回は崎山くんの魅力についてボソボソと小声で、けれども捲し立てるような早口で独り言をかましていきたいと思います。

と言うか「さきやまそうし」で一発変換してくれない我がiPhoneよ!!だからアンタもう、崎山蒼氏じゃないのよ、志なのよ、志!!
これが地味になんかいつも嫌で、もういいわかった今これを打ってるまさにこの時にユーザー辞書登録してきました。これにて変換にまつわる問題は解決です。
素敵な名前ですよね、崎山蒼志。全部濁点がつかないんですよ、さきやまそうし。崎山くんの持つ雰囲気と崎山くんの名前すごく似合ってるなと思います。名前がいいって、いい。もう、超いい。

崎山くんの何がすごいかと言うと、まず歌詞なんです。到底、一周目の人生その十代半ばで紡ぎ出される言葉の糸ではないんですよ、絶対ない。

「裸足のまま来てしまったようだ
 東から落ちる魔法の夜 
 虫のように小さくて 炎のように熱い」

これが、五月雨という歌の出だし。こんな歌詞が一体どうやって人生一周目の生き物の脳から紡ぎ出されるの?すごすぎる。
普通だったら「靴も履かず汚れた両足、夜がやってきてしまったね。とても小さくて暖かい命だよ」みたいな言葉を並べちゃうじゃないですかでも「来てしまったようだ」ですよ。「落ちる魔法の夜」ですよ。「虫」「炎」ですよ!!

私は私の中にある言葉しか糸にして紡げないのでこの凄さの説明を明確にできないんですが、とにかく開幕早々の「すごい」という衝撃をいま何とかニュアンスで伝えようと試みています。

「意味のない僕らの救えないほどの傷から
 泪のあとから 悪い言葉で震える
 黒くて静かな何気ない会話に刺されて
 今は痛いよ あなたが針に見えてしまって」

これは五月雨のサビです。いや歌詞…すごいなぁ…凄すぎて手打ちで何度打っても「すごい…」と思ってしまう。「悪い言葉」って、直接的で簡単なようでいてなかなか出てこない表現だなと私は思う。「汚い言葉」とか「悪口」とか「陰口」とかじゃないんだもんな「悪い言葉」なんだもんな…。
何段か違うところから世界や万物を見つめている気がします崎山くん。やっぱり人生一周目じゃない。

歌詞のことを特筆してきましたが、崎山くんの歌はメロディーもすごくかっちょいいです。
もう、なんか、何千何万何千万とあらゆる音楽を聴いてきたんだろうなっていうのが、井の中で暮らしてる私にも容易くわかる。尋常じゃない量の音楽に耳を傾けて心をひたしてきたんだろうなって。
独特のリズム、母音の伸ばし方止め方、キャッチーの底の方をくすぐるようなメロディーライン。
まるでフックの連弾です。クイッ、クイッ、と心を引っかけるフックが、おびただしい数並んでいるんです。だめだな全然うまく言えてない、今回の記事が今までで一番うまく言えてないかもしれないです。

そしてギターが、楽器が弾けない私にはあんまりわからないんですが恐らく彼は化け物級にうまいんです。楽器のこと本当に何一つわからないので申し訳ないですがこの点だけ割愛しますごめんなさい。たぶん崎山くんの弾くギターのことを詳しく書いてくれている記事はたくさんあると思うので、楽器に精通している人はそんな記事も探してみてください。

何でこのタイミングで崎山くんのことを記事にしようと思ったかと言うと、最近リリースされた新曲がどうにもこうにも最高で居ても立っても居られなくなったからです。
テレビアニメ「僕のヒーローアカデミア」第五期エンディング曲に起用された楽曲「嘘じゃない」。

最高でした。出だしの優しさから心臓を持っていかれました。この歌の中で一番大好きなワンフレーズを載せます。

「悪夢の根源に居た君を いつか必ず 救い出すから」

泣いちゃいそうです。崎山くんの歌声で聴くと一層、泣いちゃいそうになります。
崎山くんの瞳に映る世界の、その中にいる「君」って、一体どんな人なんだろう。全然、想像もつかないけど、崎山くんの「救い出すから」って優しさは歌の中に確かにあって、私はその優しさには耳を通して触れることができる気がして、崎山くんが見ている世界を見ることはできないけどその世界を歌にする崎山くんの歌声は私の生きてる世界に確かにあって、だからこの歌をこんなに無限リピートで聴いてるのかもしれません。ここ数日ずっと聴いてます。
「あまりにも遠い世界」という途方の無さと、「その世界はこの世のどこかに必ずある」という確かさが、同時に襲ってきます。寂しくて、優しいんです。だめだ私の言葉じゃ途端に陳腐だ!

PVも素晴らしかったです。私という輪郭を失って森に行きたくなりました。

https://youtu.be/jn-EWfrV-PM

そうそう。
「五月雨」で崎山くんを知った後、他の楽曲も聴いてみたくなりYouTubeで崎山くんを探しました。そしたらライブ動画とかいくつかあって、その中の一曲で私は崎山くんの歌を、本当の本当に大好きになりました。

「heaven」という曲です。

これはずっと音源化されてなくて、この曲を聴くにはその動画を再生するしか方法がなかったんですが、昨年12月にめでたくバンドver.でリメイクされたものが音源化されました!嬉しい!!やったね!!!
でも私は初めて聴いた方、崎山くんの弾き語りver.の方がより一層、実は、好きです。

この歌が崎山くんの楽曲の中で私は一番好きです。他の歌は、きっと私は主人公と同じフィールドに立ててないなってなんとなく感じるんですが(だって人生何周目かの大地に立ってるから…すごすぎるから…)、この「heaven」の主人公だけは、どうしてかわからないけど、学校内の、もしかしたら同学年の、もしかしたら同じ教室の中、同じ授業を受けたことがある、かもしれない…かもしれない。くらいの、本当に僅かな、小さなかけらを感じるんです。
十代。どうにもならない苦しい十代の、一人部屋の中で飛んだジャンプの寂しさなんだよ。安いパイプベッドの、スプリングの軋む音の、そういう寂しさなんだよ。
だから私はこの主人公のかけらを、きっと多分ほんのちょっとだけ、知ってるんだ。

「high touchして割れる毎日で
 太陽を体内の内臓まで燃やして
 jumpしてんだずっと 嫌いなものから
 探してる 魔法など
 全てからdappiしたい12月の夜」

いいですよね。jumpしてんだずっと嫌いなものからって歌詞。

https://youtu.be/EYRgbRXfCC0


これからもどんどん素敵な作品を作り続けていくんだろうな、聴いていたいな。
楽しみです。


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