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作曲センスがないなら頭を使え!理論的にメロディを作る方法

今回は作曲をする際に要となるメロディの作り方について解説します。

しかし一口にメロディを作るといってもなかなか難しいものです。
感覚を頼ってやろうにもなんかしっくりこなかったり、音がうまく合わなかったりしますよね。

そこで本記事ではそんなときこそ感覚より理論に頼ってメロディラインを作ろうではありませんか!!

今から3つに分けてその方法を紹介&解説していきますので、
作曲活動に行き詰まっている方やサクサクメロディを作りたいって方のご参考となれば幸いです。

なお、この記事はコード理論に沿った内容を中心としていますので、
コードに詳しい方にはより分かりやすい内容となっております。

それではいきましょう!

1.ルート音を使え!

まずは一番分かりやすいルート音を使ったメロディ作りについてです。

どういうことかと説明しますと、例えば

Cメジャーキー1625の進行、
C→Am→Dm→Gの場合だと、それぞれのルート音が

ド(C)ラ(Am)レ(Dm)ソ(G)

となるわけですが、
単純にコードの頭にルート音を置いていってください!

まぁこれだけではメロディとは言いがたいですが、
メロディをどうするか悩むくらいならひとまずルート音でいいので一旦仮置きすることをオススメします。

一旦置いた状態から適当にメロディラインを動かしてみてください。

とは言っても「具体的にどうすりゃいいんだよ!?
って方もいらっしゃるかと。

では、ここで簡単なアイデアをひとつ出しましょう。

それは各コードのルート音から数えて一音分、または半音分の上下からアプローチするというメロディの作り方です。

ここでまた、Cメジャーキー1625の進行、
C→Am→Dm→Gの場合で説明します。

例えば

C(レ→ド)→Am(ソ→ラ)→Dm(ミ→レ)→G(ラ→ソ)

みたいな感じですね。
このメロディの作りで注目したいのが各コードのルート音に向かわせることでメロディに解決感が出るという点です。

もしこれを逆にして

C(ド→レ)→Am(ラ→ソ)→Dm(レ→ミ)→G(ソ→ラ

にしてしまうとすごく気持ち悪いです。
お手元に楽器がある方やDAWで打ち込める環境のある方は試してみてください。

どうでしょう?
明らかに前者の解決感が出るパターンの方がメロディとして成立しているように聞こえませんでしょうか。

とはいえこれは極々簡単な例なので、
これを元にいろいろ他の音階を使ってみたり、はたまたリズムもしっくりくるようなものを当てはめてみたりして試行錯誤しましょう!

2.ルート音から3度上の音を使え!

続いてはコードのルート音から数えて3度上の音を使う方法です。

例えば

Amのルート音はラなのでドの音
Dmのルート音はレなのでファの音
のようにそれぞれのコードに当てはめていくような感じです。

こういうメロディ構成、実は既存曲でもあるんです。

ジャズの超定番曲、
Fly Me To The Moon」ですね。

ジャズを知らない方でもあの「新世紀エヴァンゲリオン」のエンディングテーマとしても起用されていたのでエヴァ世代の方にも知られている楽曲です。

この曲の冒頭4小節のコード進行を抜粋すると、

Am7→Dm7→G7→C

となっているんですが、
それに対してのメロディラインが

 シ ラ ソ ファ ソ ラ ド  ラ ソ ファ 

となっています。(太字にしているところが各コードの頭のメロディ)

Am7(ド)→Dm7(ファ)→G7(シ)→C(ミ)

になっているってことなんですが、
このように各コードのルート音の3度上の音をコードの頭(小節の頭)に置いてあるメロディ構成なんです。

コード上の3度の音は長3度や短3度のように明るさや暗さを表すものです。
なので例に上げた「Fly Me To The Moon」のようなコードに対してのメロディ構成にすると叙情的な楽曲を作ることができます。

前述したトニックよりちょっと大人っぽく、
ジャジーなサウンドを作るのであればかなり効果的でしょう。

ちなみに「Fly Me To The Moon」のようにマイナーキーで曲を作る場合にはオススメのやり方です。

是非ともお試しください!

3.コードの構成音で攻めろ!

最後は鳴っているコードの構成音を使ってメロディを作る方法です。

こちらは前述した1と2の項目の内容を応用したような話ですが、
コードから構成音を抜き出してみると、例えば

C→Am7→Dm7→G7

のようなコード進行であれば

C(ド・ミ・ソ)、Am7(ラ・ド・ミ・ソ)、
Dm7(レ・ファ・ラ・ド)、G7(ソ・シ・レ・ファ)

が各コードの構成音です。
この構成音をそのときになっているコードの上で使うことでメロディを作るということですね。

このようにコードに寄り添った方法でメロディを作ることでコード進行を強調した曲にすることができます。

こういったものを機能和声理論というんですが、
これは1940年代に完成されたビバップのようなモダン・ジャズにおける理論です。

また、この機能和声理論に対してモード奏法(教会旋法)というものも存在するのですが、これ以上書くととんでもなく長くなりそうなのでそれはまた別記事として取り上げましょうかね(笑)

4.まとめ

今回はメロディ作りに悩むなら理論的に解決しましょう!的な話をしました。

まとめると

・コードのルート音を使ってメロディを作る
・コードのルート音に対して3度上の音を使ってメロディを作る
・各コードの構成音を使ってメロディを作る

少し難しい話もありましたが、いかがだったでしょうか。
全てを理解せずとも実際に楽器やDAWを使って記事で解説した内容をできる範囲で実践してみてください!きっと曲作りのいいヒントとなるはずです。

私自身、昔は感覚のみに頼って作曲をしていたことがありましたが、
全くのセンスのなさに絶望していたものの、少しずつ音楽理論などを勉強する上でそれなりの曲が作れるようになりました。

なので作曲に行き詰まったときに「自分には作曲センスがないのかな…」と諦めるのではなく、少しでもいいので頭を使って曲を作る方法を試してみることをオススメします!

センスがなくても知識があればなんとかなる場合もあるので、是非とも音楽理論も勉強してより質の高い楽曲を作れる作曲家を目指していきましょう!

では今回はこの辺で。

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