マガジンのカバー画像

ヴィヴィサポにも(たぶん)分かるV・ファーレン長崎レビュー

62
レビューと呼ぶにはおこがましいが、V・ファーレン長崎の戦術的な部分を考察するブログです。 当ブログは「例えばヴィヴィくん目当てでスタジアムに来たライトな人にも、折角ならサッカー…
運営しているクリエイター

#vvaren

V・ファーレン長崎2024シーズンプレビュー

①オフシーズン動向V・ファーレン長崎の2024シーズンが1月18日から始動した。契約を更新していた監督が急に強奪されるというアクシデントも発生したが、スタッフの顔ぶれを含めてJ1昇格を十分に狙える陣容になったと言えそうだ。期限付き移籍を含めると8人が加入、14人が退団して総勢32名のスカッドとなり、昨シーズンと比較するとややスリム化した。 新しく加入した8人はそれぞれに特徴のある選手が名前を連ねた。足元の技術があるGK若原智哉、左利きのCB田中隼人、中盤の底に安定感をもたら

2023シーズンレビューに変えて

①カリーレ長崎とは何だったのか?2022シーズン、唐突に招聘されたファビオ・カリーレ。その就任に際して当時の私は3つの懸念点を指摘していた。松田長崎の守備が崩壊しているわけではなかった点、その割にカリーレは守備に定評のある監督という点、そしてクラブを短期間で転々としている点だ。要するに「もっと攻撃的で魅力的なサッカーを」「できるだけ長期政権で」と望むクラブとカリーレの色がどうにもマッチングしているとは思えない点にいささかの不安を抱いていた。髙田旭人CEOが監督交代の理由につい

第39戦 大分トリニータ戦【もうこれがシーズンレビューでいいや】

シーズン終盤とは残酷なもので、これまで"積み上げてきた"チームと"積み上げられなかった"チームの差が如実に出てしまう。1年でのJ1復帰を至上命題としながら開幕5戦を勝星に見放され一時は最下位近くまで順位を落とした大分だったが、シーズン後半戦は9勝8分2敗と完全に復調した。一方の長崎は7勝6分6敗と波に乗れず、結局この試合では大分との完成度の差を見せつけられることになった。 ①スタメン長崎は失点が嵩んだ反省を受けて、さらに言えば空中戦で苦戦したことの反省を受けて36節から3バ

第26節 いわてグルージャ盛岡戦【雑感】

クリスティアーノが決めていれば…という話は一旦忘れて試合を振り返っていきたい。前半と後半で全く違う顔を見せたカリーレ長崎、その要因はどこにあったのか。理解できた範囲で羅列していく。 ①スタメン前々節に体調不良で途中交代した江川と前節に負傷交代した二見、どちらもスタメンに復帰することが出来ず今節は本職ボランチの鍬先が左センターバックに入るスクランブル体制。この緊急事態の中で櫛引が19節以来、約40日ぶりにメンバー入りしたのは朗報だった。トップ下に植中が抜擢されたのは少し驚きだ

第24節 ヴァンフォーレ甲府戦【雑感】

よりによって苦手のアウェイ甲府戦が初陣となってしまったカリーレ監督だが、何とか最少得点差で逃げ切り貴重な勝点3を獲得した。長崎に来てチームに合流したのが6月27日(月)でほとんど準備期間はなかったが、ピッチの上では少しだけカリーレ色を感じる事が出来た。その変化が喜びをもたらす吉兆なのか、それとも失望を呼び入れる凶兆なのか…今はまだ何も判断できないけど、一応起きていた現象だけは羅列をしておきたい。 ①スタメン監督が代わるという事で注目されたスタメンだが顔ぶれが大きく変わること

【コラム】カリーレ長崎への期待と懸念

カリーレ長崎が始動した。 松田監督の解任に際して言いたいことは山ほどあるけど…まあ言っても仕方がないので部外者は口をつぐんで、カリーレ新監督に期待することと懸念していることをまとめておきたい。 ①カリーレ監督への期待◆竹村TDが語る期待 カリーレ監督の就任記者会見では具体的な課題や期待についてほとんど語られなかったが、竹村テクニカルダイレクターからは次のような話が聞かれた。 要するに攻撃のテコ入れをしたいという話のようだ。確かに23節が終わった時点で26得点、1試合平

第4節 大分トリニータ戦【レビュー】

久々にレビューというか簡単な感想だけ残しときます。時間がないので前置きはなしで。 ①スタメン長崎は澤田が左サイドハーフで今季初スタメン。また開幕から欠場が続いていた植中もベンチ入り。 対する大分は罰ゲーm…もといルヴァンカップの影響で超過密日程。その上第一節の水戸戦がコロナ順延となったことで水曜にも試合をこなして中3日。その水戸戦からスタメンを6人入れ替えるターンオーバー、長崎戦の方が1.5軍的な立ち位置になりそうだがそれでも十分な戦力を有している。 ②試合の推移互いに

V・ファーレン長崎2022シーズンプレビュー

長かったオフシーズンも気づけばあと2週間、またJリーグのある週末が返ってくる。長崎の今シーズンの目標は昇格の二文字に尽きる。今年はいよいよ昇格の大本命として様々な媒体で注目を集めている長崎だが、J2とは辛く苦しいリーグ。楽観は禁物だろう。 シーズンが始まる前に今一度オフシーズンの動向、松田監督の基本戦術とピッチ外の云々を網羅的に振り返っておきたい、というのが本記事の趣旨となる。例によって1万字を超えてしまったので、休み休み読み進めることをお勧めします。 ①補強動向と選手編

V・ファーレン長崎2021シーズンレビュー

2021年も新型コロナウィルスの影響を大いに受けつつ、それでもかつて在った姿を一歩ずつ取り戻しながらJ2リーグは閉幕した。地獄の「降格4枠」という特例に大宮は最終節まで残留を決められないほど苦しみ、相模原・愛媛はレギュレーションの犠牲となった。草刈り場になった北九州が20位、そして松本がまさかの最下位でJ3降格…波乱に満ちた2021シーズンだったが昇格争いは順当に磐田・京都が制してJ1に帰っていった。 長崎も奮闘したものの結果は4位、今年もJ1昇格の目標は達成できなかった。

【追いつかれた7つの理由】第16節 アルビレックス新潟戦【雑感】

本当は「追いつかれた3つの理由」とかにまとめた方が分かりやすいんだけど、まとめる時間もないので雑に書いてたら7つになっちゃった。相変わらず長いけど、諦めて読んでください)^o^( スタメン 長崎は前節から2人変更。イバルボとカイオが先発メンバー入りした。新潟からレンタル移籍で加入している加藤大は契約の関係で出場不可、磯村がベンチ入りした。前回の5連戦では毎試合スタメンを7~8人程度入れ替えてコンディション維持を図ったが、今節はほとんどターンオーバーを実施しなかった。試

【奇策なき勝利】第15節 大宮アルディージャ戦【雑感】

どうでも良いんだけど、高木監督に「長崎さん」って言われると無性に寂しくなる長崎サポは少なくないはず。 スタメン 長崎は前節から3人変更して加藤大、大竹、玉田がスタメン入りした。ここまで平日セットだった玉田が初めて週末セット入り。とはいえ今年は平日カップ戦と週末リーグ戦のターンオーバーではなく、リーグ戦の中でのターンオーバーなので平日に出ようが週末に出ようがあまり関係ない気もする。「大宮には玉田セットを当てた方が良い」と「新潟にはルアンセットを当てた方が良い」のどちらが

【終わりよければ全てよし】第14節 水戸ホーリーホック戦【雑感】

5連戦がいったん終わったけどレビューの更新は捗らず。夏休みの宿題とか仕事とか、期限が迫らないと頑張れない性分なので仕方ない(言い訳)もう水戸戦から4日も経ってるけど、記憶を引き出しながら読んでください。 スタメン 長崎は前節から3人変更、ルアン・澤田・カイオがスタメン入りした。12節山形戦で富樫が負傷したため、何気に畑の負担も大きくなっている。この5連戦は2勝2敗と調子が上がりきらなかったが、水戸戦の勝利が勝ち越しに繋がるため大事な一戦。 一方水戸は前節福岡戦から1

【150ccのプレス】第13節 ジェフ千葉戦【雑感】

5連戦マジヤバい!過密日程マジパナい!今日も前置きは割愛! 今回も試合をじっくり観直す時間が取れなかったので、ざっと見た感じの雑感になりやす… やっぱり山形は遠かったのか?前回のレビューで山形は遠いという話をしたものの、個人的には「移動距離」はそこまで選手のコンディションに影響しないんじゃないかな?と思っていた。そうでないと琉球や札幌や長崎は地理的に不利というのが確定してしまうけど、札幌はJ2で優勝してJ1にもしっかり定着しているわけで。 だけど今節の長崎は山形戦と

【ターンオーバーの功罪?】第12節 モンテディオ山形戦【雑感】

この試合のMVPは解説の越智隼人さん、次点は実況の清水春樹アナだった。試合の流れに即して選手の細かい立ち位置や、上手くいかない理由を的確に指摘。もうレビュー書く必要ないじゃんと思うほどハイクオリティだった。山形サポが羨ましい。 この越智隼人さん、存じ上げなかったのだがTBSの番組「消えた天才」で取り上げられたことのある元Jリーガーで、元日本代表GKの川島永嗣が衝撃を受けたストライカーとして紹介してるらしい。Jリーグでは7試合の出場にとどまり22歳の若さで引退、一時サッカ