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ヴィヴィサポにも(たぶん)分かるV・ファーレン長崎レビュー

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レビューと呼ぶにはおこがましいが、V・ファーレン長崎の戦術的な部分を考察するブログです。 当ブログは「例えばヴィヴィくん目当てでスタジアムに来たライトな人にも、折角ならサッカー… もっと読む
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【レビュー】第1節 藤枝MYFC

前置きなしの時短レビュー。図解は少なめです。 ①スタメン長崎は下平監督が最も愛用する4-1-2-3を選択。新戦力は飯尾、田中の2名のみで大枠は既存戦力となったが、去年はあまり出番に恵まれなかった秋野・加藤・名倉・笠柳が先発したことで鮮度のある顔ぶれとなった。またGKは京都から期限付きで獲得した若原が濃厚かと思いきや原田が抜擢、2022年8月以来の出場となった。 藤枝は昨シーズン同様に3-4-2-1を選択。新戦力は内山と梶川の2名で、去年2種登録されて既にJ2デビューを果た

【プレビュー】第1節 藤枝MYFC

ユニフォームの遅延問題について私見を述べようと思っていたのに、気づいたら藤枝戦のプレビューを書いていた。思ったより開幕戦を楽しみにしている自分に少し驚きつつ、睡眠時間を削って展望を書いてみた。 ①スタメン予想シーズン中に渡邊、久保を抜かれた藤枝。オフシーズンには横山まで持っていかれてJ2の洗礼を受けることになったが、それ以上の流出は阻止した。特に左サイドで存在感を示した榎本を慰留できたのは僥倖だった。昨シーズンの終盤戦を加味して予想フォーメーションを書き出したが、新加入のG

V・ファーレン長崎2024シーズンプレビュー

①オフシーズン動向V・ファーレン長崎の2024シーズンが1月18日から始動した。契約を更新していた監督が急に強奪されるというアクシデントも発生したが、スタッフの顔ぶれを含めてJ1昇格を十分に狙える陣容になったと言えそうだ。期限付き移籍を含めると8人が加入、14人が退団して総勢32名のスカッドとなり、昨シーズンと比較するとややスリム化した。 新しく加入した8人はそれぞれに特徴のある選手が名前を連ねた。足元の技術があるGK若原智哉、左利きのCB田中隼人、中盤の底に安定感をもたら

2023シーズンレビューに変えて

①カリーレ長崎とは何だったのか?2022シーズン、唐突に招聘されたファビオ・カリーレ。その就任に際して当時の私は3つの懸念点を指摘していた。松田長崎の守備が崩壊しているわけではなかった点、その割にカリーレは守備に定評のある監督という点、そしてクラブを短期間で転々としている点だ。要するに「もっと攻撃的で魅力的なサッカーを」「できるだけ長期政権で」と望むクラブとカリーレの色がどうにもマッチングしているとは思えない点にいささかの不安を抱いていた。髙田旭人CEOが監督交代の理由につい

第39戦 大分トリニータ戦【もうこれがシーズンレビューでいいや】

シーズン終盤とは残酷なもので、これまで"積み上げてきた"チームと"積み上げられなかった"チームの差が如実に出てしまう。1年でのJ1復帰を至上命題としながら開幕5戦を勝星に見放され一時は最下位近くまで順位を落とした大分だったが、シーズン後半戦は9勝8分2敗と完全に復調した。一方の長崎は7勝6分6敗と波に乗れず、結局この試合では大分との完成度の差を見せつけられることになった。 ①スタメン長崎は失点が嵩んだ反省を受けて、さらに言えば空中戦で苦戦したことの反省を受けて36節から3バ

第26節 いわてグルージャ盛岡戦【雑感】

クリスティアーノが決めていれば…という話は一旦忘れて試合を振り返っていきたい。前半と後半で全く違う顔を見せたカリーレ長崎、その要因はどこにあったのか。理解できた範囲で羅列していく。 ①スタメン前々節に体調不良で途中交代した江川と前節に負傷交代した二見、どちらもスタメンに復帰することが出来ず今節は本職ボランチの鍬先が左センターバックに入るスクランブル体制。この緊急事態の中で櫛引が19節以来、約40日ぶりにメンバー入りしたのは朗報だった。トップ下に植中が抜擢されたのは少し驚きだ

第24節 ヴァンフォーレ甲府戦【雑感】

よりによって苦手のアウェイ甲府戦が初陣となってしまったカリーレ監督だが、何とか最少得点差で逃げ切り貴重な勝点3を獲得した。長崎に来てチームに合流したのが6月27日(月)でほとんど準備期間はなかったが、ピッチの上では少しだけカリーレ色を感じる事が出来た。その変化が喜びをもたらす吉兆なのか、それとも失望を呼び入れる凶兆なのか…今はまだ何も判断できないけど、一応起きていた現象だけは羅列をしておきたい。 ①スタメン監督が代わるという事で注目されたスタメンだが顔ぶれが大きく変わること

【コラム】カリーレ長崎への期待と懸念

カリーレ長崎が始動した。 松田監督の解任に際して言いたいことは山ほどあるけど…まあ言っても仕方がないので部外者は口をつぐんで、カリーレ新監督に期待することと懸念していることをまとめておきたい。 ①カリーレ監督への期待◆竹村TDが語る期待 カリーレ監督の就任記者会見では具体的な課題や期待についてほとんど語られなかったが、竹村テクニカルダイレクターからは次のような話が聞かれた。 要するに攻撃のテコ入れをしたいという話のようだ。確かに23節が終わった時点で26得点、1試合平

【コラム】羅針盤が示す先は

試合の振り返りはしません。仙台の戦術藩の方々が読み応えのあるレビューを書いているのでそちらを確認しましょう。 ここでは仙台に"惨敗"を喫した我がクラブを前にして感じたことを、備忘録というか整理する意味合いで残してます。かなり主観ですが、たかが個人ブログのコラムだから良いよね? ①人気のあった高木監督、批判の的になった手倉森監督そもそも高木琢也はサポーターからの人気が非常に高い監督だった。実直で落ち着いた語り口から溢れる"長崎のおっちゃん"感は親近感を抱かせつつ、経営危機に

第4節 大分トリニータ戦【レビュー】

久々にレビューというか簡単な感想だけ残しときます。時間がないので前置きはなしで。 ①スタメン長崎は澤田が左サイドハーフで今季初スタメン。また開幕から欠場が続いていた植中もベンチ入り。 対する大分は罰ゲーm…もといルヴァンカップの影響で超過密日程。その上第一節の水戸戦がコロナ順延となったことで水曜にも試合をこなして中3日。その水戸戦からスタメンを6人入れ替えるターンオーバー、長崎戦の方が1.5軍的な立ち位置になりそうだがそれでも十分な戦力を有している。 ②試合の推移互いに

V・ファーレン長崎2022シーズンプレビュー

長かったオフシーズンも気づけばあと2週間、またJリーグのある週末が返ってくる。長崎の今シーズンの目標は昇格の二文字に尽きる。今年はいよいよ昇格の大本命として様々な媒体で注目を集めている長崎だが、J2とは辛く苦しいリーグ。楽観は禁物だろう。 シーズンが始まる前に今一度オフシーズンの動向、松田監督の基本戦術とピッチ外の云々を網羅的に振り返っておきたい、というのが本記事の趣旨となる。例によって1万字を超えてしまったので、休み休み読み進めることをお勧めします。 ①補強動向と選手編

V・ファーレン長崎2021シーズンレビュー

2021年も新型コロナウィルスの影響を大いに受けつつ、それでもかつて在った姿を一歩ずつ取り戻しながらJ2リーグは閉幕した。地獄の「降格4枠」という特例に大宮は最終節まで残留を決められないほど苦しみ、相模原・愛媛はレギュレーションの犠牲となった。草刈り場になった北九州が20位、そして松本がまさかの最下位でJ3降格…波乱に満ちた2021シーズンだったが昇格争いは順当に磐田・京都が制してJ1に帰っていった。 長崎も奮闘したものの結果は4位、今年もJ1昇格の目標は達成できなかった。

2021シーズン松田長崎中間報告(前編)

賛否両論の東京オリンピック2020ですが、スポーツDD(どれでもだいすき)勢の自分的にはとても楽しい2週間でした。で、オリンピックをすっかり楽しみすぎて忘れていましたが8月9日からJ2が再開します。また苦しい苦しい昇格・残留争いが始まりますよ、ハハハ。 ということで後半戦が始まる前に前半戦の振り返りを簡単に書いておこうかと思います(厳密にいえば21節が折り返しなんだけど)。吉田長崎については既に振り返り済みなので、松田監督が指揮を取り始めた13節以降の試合を対象とします。

【Twitterから転載しただけ】第23節 ギラヴァンツ北九州戦【備忘録】

中断前の北九州戦、振り返りを書いたつもりだったけど気のせいだった… シーズン後に見るかもしれないから、Twitterに書いてた見直しツリーを転載しときます ①スタメン加藤大が怪我だったらしく鍬先がリーグでは初めてボランチとして出場。 ②試合の流れ4分、毎熊のサイドチェンジを受けたウェリントンハットがカットインして放ったシュートで先制。ハットはこれが来日初ゴール。これまでも散々見せていたカットインの形だがようやく実った。北九州の守備が淡泊だったことを差し引いても素晴ら