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精神病院に入院しました

【質問】休職中22歳男性

こんにちは。先日精神病棟に入院しました。10日間の短い期間だったのですが、人生初めてすべての自由を奪われてしまい、まだ心がポカンとしています。

私はもともと統合失調症を患っております。小学校の時にいじめられて、中学校高校では友達ができず、大学ではゼミの友人と大喧嘩をしてそのまま中退しました。
ずっと周りが私の悪口を言っているように気になり始めました。陰口が幻聴として聞こえるようになり、頭から離れなくなりました。

それによってうつ病もずっと患っています。ただ、精神疾患をいろいろ勉強しているうちに、これは仕方ないことかなと思いました。

ただ、先日は会社で上司を殴ってしまいました。私は中堅の上場IT企業で経理の仕事をしております。しかし、営業の係長が明らかに不自然な経費の使用をしていることを発見しました。私は彼にそのことについて指摘したところ個室に連れていかれて胸倉をつかまれて、人格を否定するようなことを言われ続けました。
最後に、「悔しかったら俺を殴ってみろ」というので彼を殴ったところ、彼は大騒ぎして社内に私が彼を殴ったことを誇張して報告して、私はそのまま社長の友人が経営している精神病院に入院することになりました。

私は特に入院することを認めていませんし、家族の同意もなく、強制的に精神病院に入れられたような感じです。とても無力感を感じました。
さらに、今回の事情を看護師さんや医師は知っているので、何となく陰口を言われているような気がして、入院していた10日間ずっと幻聴のようなものが聞こえていました。

いまは会社を休職扱いになって自宅待機しています。おそらくこのまま会社は辞めることになると思います。手を出した私も悪いことは納得しました。しかし、そのきっかけをつくった営業社員はいまも普通に働いており、恐らくほぼ罰もないのでしょう。それが悔しくてしょうがないです。

私はどうすればいいでしょうか、気持ちに折り合いがつかず、次に進むことができません。

【ななにいにメンタル兄貴の回答】
たいへんな思いをしましたね。ずっと陰口を言われているような人生を過ごされてきたということも、あなたの人格に大きな影響を与えてしまったと思います。

仕事ととはいえ、不正行為を指摘したあなたの行動は経理担当としての職務を全うしたということで、素晴らしいことだと思います。殴ったことは仕方ないです、別にあなたの人格が悪いわけでもないですし、刑事事件にすることもないと思うので水に流しましょう。

ここからは、これからどういう生き方をしていくのかを決めていきましょう。これからと言いますか、「今」をどう生きるかということについて考えましょう。将来のことなんてわかりませんし、次にどんな職に就ける方もわかりません。何屋さんで働いて社会の一部として貢献していくのかは自分だけで決定できることではないのでここでは考えず「在り方」を考えましょう。

過去は変えることができません。過去の起きたことにかんして、精神病院に強制的に正規の手続きを経ずに入院させられたことに関しては、悔しい気持ちでいっぱいだと思います。この気持ちに折り合いがつけられるのもあなた次第なのです。

あなたはもしかすれば、自分の過去を過小評価して、自分の劣等感やコンプレックスを必要以上に増幅させてしまっている可能性があります。劣等感やコンプレックスとは主観的なものです。
人間は社会性がほかの動物よりも強く、相対的に心や頭脳は強いのですが身体的には弱い動物です。多分サシで戦えば自分より小さい土佐犬にさえ勝つことは難しいと思います。
一人で生きるのは難しいので昔の人たちは社会を作りました。そしてその共同体はこの2000年でさらに大きくなり、最後はインターネットの登場によって世界中の人々の中の共同体の一部として自分を認識できるようになりました。

あなたもそうしているかどうかわかりませんが、社会的に孤立してしまった人は、なんとか所属感を得たくて、自分を悲劇のヒーローに仕立て上げます。そして「かわいそうな不幸な私」を気遣ってほしくて、そうしてもらえるような行動を意識無意識問わずに行います。

そこから脱却するためには「今ここ」の行動から自分主体の行動に切り替える必要があると思います。
例えば、朝5時に起きると目標を立てたとして、あなたは5時にアラームをかけます、そしていったんは5時に起きるでしょう。または、2、3日は5時起きに成功するでしょう。しかし、前日の仕事が忙しかったり、慣れない5時起きに疲れてしまって、3日程度で辞めてしまう人が世の中多いです。
言い訳としては「眠気に負けた」「昨日寝たの遅かったから」「飲み会があってさ」といった具合です。

しかし、考えてみてください。二度寝をしたのはだれですか?「いやいや睡魔に負けたんだ」というでしょう。世の中に睡魔という悪魔は存在しません。存在するとすれば、あなたの心の中の天使と悪魔です。
天使はちゃんと5時に起きろとあなたを励ます、それに対して悪魔は正当な言い訳をつけてあなたに2度寝するようにささやく。その結果、悪魔のささやきを受け入れて二度寝したのはあなた自身ということになります。

仕事だって同じことがいえると思います。たとえ上司から「この仕事やっておけ」と定時後に指示されたとします。あなたは、すでに勤務時間が終わっていることを理由に断ることができます。しかし、その要望を受け入れたのはあなた自身なのです。
さらに困ったことに自分の記憶は自分に都合のいいように捏造されます。「かわいそうな私」を演じるためには、その時の状況で自分がまるで被害者かのような記憶だけが切り取られて再生されます。逆に、「仕方なかった」と自分を納得させるためには、あなたは受け入れるしかなかったかのような上司との応対シーンが脳内再生されます。

なんとなく心当たりはありませんか。これまで人生でたくさんの理不尽があったり、精神疾患にお悩みになったことは理解します。しかし、その人生を肯定するのも、否定するのもすべてあなた次第なのです。いまが楽しいと思えれば、どんなにつらい過去も「あんな辛いことがあったけど、そのおかげで今の私があると」肯定され、いまがつまらないと思えば「あのときあんなことがあったからわたしは不幸になった」とすべてを否定してしまいます。極論、あなたの今の存在自体を否定することになります。

ただ、相当辛いことがあった直後は自分の存在を否定して死にたいと思うことは理解します。しかし、それは脳が急激なショックでパニックになってしまっているだけで、数日たてば自分で気持ちに折り合いをつけて「今」どう生きるかにフォーカスできる余地が出てくると思います。

あなたはあなたの人生を生きています。クソ営業マンやクソ社長、クソ精神病院のために生きているわけではありません。

あなたの主観で人生を生きて、「いま死んでも後悔はない」という人生を送れたらいいですね。
応援しています。

ご相談、ご質問はななにいにtwitterまでお願いします。

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