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<2>注目すべき差別

このごろ、中国政府のウイグル人に対する弾圧が問題視され、アメリカ上院では”ウイグル強制労働防止法案”が可決された。この法案は、ウイグル自治区全体からの輸入を禁止とする法案で、世界中にも影響がでるのではないかと言われている。

また、アメリカでは一般黒人が白人警官になぶり殺しされたことによって”Black Lives Matter”という黒人によるデモ運動が盛んに行われている。しかし、アジア人を白人や黒人が差別していることも忘れてはならない。

私はこのどちらも支持したいが、それを完全にしようとする気が見えないので、なかなか賛同できない。

もちろんウイグル自治区の問題も、黒人差別、アジア人差別も私は許しがたい事実であって、私はそれを行っている人を侮蔑している。

しかし、これ以外の大きな差別が置いてけぼりになっている気がしてならないのだ。

例えば性的マイノリティーの問題。90歳を超えたおじいちゃんが、ようやく自分がゲイだということをカミングアウトできたという記事を読んだ。その方は、誰にも迷惑かけないようにと、あらゆる人間関係を断って生きていたそうだ。この方以外にも、自分がカミングアウトできずに苦しんでいる人はたしかにいて、その多数が周りからの非難や、もしそれを受け入れてくれた人がいても、その人が差別に合う可能性もあるわけだ。

また、更に視点を変えて、学生時代を思い出してほしい。あなたのクラスにいじめている人もいじめられている人もいたのではないだろうか。それは男女を問わずいるはずで、それに苦しんで命を絶つ選択をした人だっている。これも一つの差別だ。

他にも、家庭内での親子間の差別、男女間の差別など言い出せばきりがない。

私が言いたいのは、世の中にはいろいろな差別があって、そのすべてをクローズアップしなければならないということだ。もちろん無理は承知だが、差別されている者同士、差別反対党のような形で、人種間、性別間を超えて、連合を作ろうとしないのはなぜなのか、というのが私の大いなる疑問だ。

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