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【仮想通貨市場大暴落】LUNAとの関連と今後の見通しを解説します💦

こんにちわ、Appleです🍎
2022年5月13日現在、仮想通貨市場初めての対暴落が続いています。
今までの下降線とは異なり、最低価格を割っているトークンが多くあります。
有名な「ビットコイン(BTC)」や「イーサリアム(ETH)」も例外ではありませんでした。
この背景には【UST】と【Terra(LUNA)】の大暴落が発端であると言われています。
一体何があったのか、初心者の方にもわかりやすく解説していきます!


1 TerraUSD(UST)

まずは【UST】についてです。
【UST】はペグ通貨として知られていてます!


ペグ通貨

金融経済用語でもあり、固定相場制の事を指します。
簡単に説明すると、

「米国ドルなどの通貨と連動しておく」通貨のことです。

自国の通貨が不安定となりやすい経済基盤の弱い国や開発途上国が、為替レートを変動制にすると、ちょっとした事件でその国の通貨のレートが急激変動し、経済に大きな影響を及ぼしてしまいます。
そのため、為替レートを米国ドルなどの安定した通貨と固定することにより、為替変動によるリスクを避けることができ、自国の通貨の信頼性を高める事にもなります。

法定通貨の中でペグ通貨として有名なところでは、「香港ドル」や「人民元」などがあります。

そして「ペグ通貨」のことを仮想通貨では「ステーブルコイン」と呼んでいます!


仕組み

【UST】はステーブルコインなので、米国ドルと連動するように設計されていますが、5月10日になって急落し、一時は「1UST=0.3ドル」まで下落しました。
なぜこの様な事が起こったのかを紐解くために、【UST】の仕組みを理解しておく必要があります。

本来「USDT」や「USDC」などのステーブルコインは、裏側に同額の法定通貨を保有して、価値を保証しています🤞
発行元には必要なドルが保管されていて、「1USDC」を発行元に持っていけば、「1ドル」で買ってくれる。
これが、ステーブルコインの価値をドルに連動させる本来の仕組みです。

一方で、【UST】では法定通貨を保有するのではなく、仮想通貨の【LUNA】を準備金として用意したところに工夫がありました。
つまり

【UST】を持っていけば、時価で1ドル相当の【LUNA】がもらえるのです。

仮に【UST】が0.9ドルで売られていたら、それを買って【LUNA】に替えれば、1ドル分の【LUNA】が手に入ります。
これはノーリスクで0.1ドルを手に入れられるということなので、【UST】が1ドルを下回っていたら、たちまち買い手がついて1ドルまで上昇するはずです。
こうした行動を「アービトラージ」といい、アービトラージを行う人によって平常時は【UST】が1ドルを維持していました。

※アービトラージについてはこちら↓

原因不明の事態

しかし原因不明の事態が発生し、【UST】の価格はドルとの連動を外れていきました。
一説には「米主要株価指数の大幅下落」や「投資家への信用失墜」、「組織的な相場操縦行為」などが発生したと言われています。
もしかしたら全てが同時発生した可能性も十分にあり得るでしょう🤔

こうして2022年5月10日に【UST】の連動が外れ、価格が下がり始めました。


2 Terra(LUNA)

韓国のソウルに本社を置く「テラフォームラボ」が発行した仮想通貨が「ルナ(LUNA)」です。

2022年4月には時価総額が5兆円を超え、仮想通貨全体のランキングでも10位に入っていた【LUNA】は、将来有望と見られていました。
しかし…


USTに釣られて

激減直前の【UST】発行量は185億ドル(約2兆4000億円)分でした。
一方で【LUNA】の時価総額は300億ドル(3兆6000億円)前後で推移しており、仮に【UST】がすべて【LUNA】に替えられても【LUNA】には余裕があるはずでした。

しかし【UST】の価格が下がっていく事で、それを買って1ドル分の【LUNA】に替えようとする動きが起きます。
ところが、【LUNA】自体も仮想通貨であり、価格が安定していないことが要因で、手に入れた【LUNA】をすぐに売却しようとします。

するとどうなるか。
【UST】には買い圧力がかかり価格が上昇する一方、【LUNA】はアービトラージの都度売却されることになり売り圧力がかかります。
タイミングの悪いことに、【LUNA】は5月5日あたりから価格が下落傾向にあり、時価総額は196億ドル(約2兆5400億円)と【UST】の発行量185億ドル(約2兆4000億円)に近づいていました。

そこに5月10日、【UST】の価格下落を発端とした大規模なアービトラージが重なり、【LUNA】の売り圧力はさらに増していった結果、【LUNA】の時価総額は急減し、10日の終わりには約100億ドル(約1兆3000億円)まで減少しました。

【LUNA】の時価総額が減少するとどうなるでしょうか。
それは【UST】の総発行量よりも【LUNA】の時価総額のほうが低くなると、【UST】を持っている人は、早く手放したくなります。


ステーブルコインの特徴

「ステーブルコイン」がステーブルである理由は、いざとなったら発行元が同額の法定通貨に替えてくれるところにあります。
だから「ステーブルコイン」の発行額と同額以上の法定通貨が裏側にあれば安心できます。
しかし【UST】の場合、裏付けとなっているのが法定通貨ではなく【LUNA】という仮想通貨です。
これは【UST】の特徴であると同時に最大の課題でもあり、ルナの価格が下落すると【UST】の価値を保証できません😅

価値が維持できないと思われたコインは、当然ですが一斉に売られます。185億ドル分の【UST】保有者は先を争って売却しました。
市場で売却すれば1ドル以下でしか売れないので、1ドル分の【LUNA】に替えて、【LUNA】を売却します。

こうなると止まりません。
ルナの価格が下落すれば、ますます【UST】の裏付け資産としての価値も低下し、「もしかしたらドルとの連動が回復するかも」と考えていた人の期待も裏切ることになりました。

5月12日夕方時点で、ルナの時価総額は6億8300万ドル(887億円)まで減少ました。
当然ながら、185億ドル分の【UST】の裏付けとなるはずもなく、【UST】価格は乱高下し、一時は0.3ドルまで下落、現在は0.5ドル前後となっています。

こうして5月13日朝時点で【LUNA】の価格は2円程度です。
5日前には1万円を超えており、この一週間経たない間に99%以上下落しました。
まさに壊滅的な状況です…


3 今後

【LUNA】が急落した際には「BTC」を使って買い支え、構造的な弱点をカバーする計画でした。
しかし、「買い支えには全然足りない」「すでに買い支えのためにビットコインを使い切ってしまった」ともいわれています。
買い支えには十分ではなかったようです💦

多くの方は【UST】も【LUNA】もこのまま価値がゼロまで落ちると見ています。
【UST】と【LUNA】の価値はステーブルコインを実現することで、それが失われたなら何ら価値はありません😅

価格としては、最後に成立した取引額を表示するため、完全なゼロにはならず、0.1ドルとかそうした価格は残りますが。
しかし、実際に0.1ドルで買い手がつくわけではなく、流動性が失われた状態になる可能性が高いと思われます💦



いかがでしたでしょうか?
今回は仮想通貨史上稀にみる大暴落の裏側をまとめてみました。
ネットで検索をすれば同様な記事は沢山出てきますが、大体は同じことを言っています。
私もそのような記事を見て参考にしているからです。笑

仮想通貨初心者の方には、このような仕組みリスクがあるということをこれを機に是非理解して頂きたいです。




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