朝焼け

夕焼けよりも朝焼けの方が好きである。それも夜に朝が滲んだ程度の、日の出から1番遠い日の出が好き。

陽の上り始めるはるか前の夜が色濃く残った空の色が好きだ。人間ではなかなか思いつかない補色のグラデーションを、夜と朝の細い隙間でものの見事に空が描いている。
全てが寝静まっていて、時折電車や車の音がして、少しずつ生活の始まる気配がある。でもまだ、だれもいつも通りの生活が始まることは保証できない。
朝早くから何かをするのもいいけれどするすると変わる空の色をただ眺めてどうしようもない時間を過ごすのが良い。

うまく眠れず何度も起きてしまうことが増えた。体にとっては全然メリットがなくて、長くても4時間しか連続で寝られないから疲れも取れないし昼寝しちゃうし。宇宙飛行士とか発明者とかになりたくても昼寝しちゃうジェニーハイ、マジでその通り。
でも唯一良かったことがあるとするなら、この夜の濃い朝焼けを見れる時間にも起きれることがあるということくらい。

元気になったら、うっかり起きちゃったじゃなくてこの時間に起きたぞと思いながら朝日と1日を始められると良いんだがなあ。いつになるやら、まあいいか。