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今日の気になった言葉

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本を読んだりテレビで見て気になった言葉を整理していこうと思います。「知らない」のは仕方ない。でも「知らない」のを放置するのは恥ずかしいので。
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#言葉日記

【言葉日記】勇み足

【言葉日記】勇み足

「勇(いさ)み足(あし)」はweblio辞書によると

① 相撲で、相手を土俵際まで追い詰めた力士が、勢い余って相手より先に土俵の外に足を踏み出して負けること。踏み越し。
② 熱心のあまりに、言動が度を過ぎて失敗すること。

これまで取り上げてきた言葉より、日常的な使用頻度が高い言葉ではないでしょうか。

一応念のため調べてみたのですが、「相撲用語」というのは知りませんでした。こういうことがあ

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【言葉日記】宜なるかな

【言葉日記】宜なるかな

「宜(むべ)なるかな」なんて知らなきゃ絶対わからないですね。「うべなるかな」とも言うみたいです。weblioによれば

もっともであるなあ。その通りであるなあ。

という意味だそうです。語源は「むべなり」「うべなり」という単語で「確かに」「なるほど」と納得する意味があります。

これは用例を見た方が理解が早いかもしれません。用例.JPから引用します。

と、ふざけ半分の命令を下したのも、むべなるか

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【言葉日記】虚仮の一心

【言葉日記】虚仮の一心

「虚仮(こけ)の一心(いっしん)」とは故事ことわざ辞典によると

愚かな者が一つのことだけに心をかたむけ、やり遂げようとすること。また、愚かな者でも一心にやれば、目的を達成できたり優れたことができたりするということ。「虚仮」とは仏教用語で「実の伴わないこと」の意味。転じて、思慮・分別が浅いこと、愚か者のこと。

「苔の一心」ではありませんのでご注意を。

実は「このやろう。人のことコケにしやがって

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【言葉日記】喧伝

【言葉日記】喧伝

「喧伝(けんでん)」とはgoo辞書によれば

盛んに言いはやして世間に広く知らせること。

で、「鳴り物入り」が類語だそうです。

この言葉は、漢字を見ると過去にも取り上げた「喧(かまびす)しい」と「伝わる」の組み合わせの言葉なので、なんとなくニュアンスはわかるのですが、

・・・私は、救い難き、ごろつきとして故郷に喧伝されるに違いない。(太宰治「善蔵を思う」

と出てきたときに素直に「故郷に広く

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【言葉日記】嵩にかかる

【言葉日記】嵩にかかる

「嵩(かさ)にかかる」とは語源由来辞典によれば

優勢に乗じて攻める。威圧的な態度に出る。

という意味です。よく「笠に着る」と混同して「笠にかかる」と書いてしまいがちなので注意が必要ですね。語源は

嵩は物の分量や大きさを表す言葉で「かさばる」のかさなどと同じ。かかるは「もたれかかかる」や「よりかかる」を表す。鎌倉時代、多さや大きさに頼る意味から、勢力の大きさに頼って敵を攻める意味で用いられるよ

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【言葉日記】秋波を送る

【言葉日記】秋波を送る

「秋波(しゅうは)を送(おく)る」と言います。秋波を音読しないで文章読んでいるケース多いのではないでしょうか。意味は故事ことわざ辞典によれば

女性が男性の気を引くために、媚びた目つきで見つめること。色目を使うこと。

とのことで、女性→男性なのですね。それは語源からもわかるのですが

元々は中国語で秋の季節の澄んだ波のことで、美人の涼しげな目元に喩えた。そこから、媚びた目つき、色目のことをいう。

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【言葉日記】喧しい

【言葉日記】喧しい

「喧(かまびす)しい」と読みます。意味はweblioによると

うるさい。やかましい。さわがしい。

同じ「喧しい」でやかましいとも読みます。ですので、「喧しいやつだ」というのを「やかましいやつだ」と言ってもあっているのですが、「かまびすしいやつだ」と読むと「お!」ってなるかなと笑。

賢いふりをしたいときに出動していただければ幸いです。

【言葉日記】禄を食む

【言葉日記】禄を食む

「禄を食む」(ろくをはむ)とは、goo辞書によれば

給料を受けて生活する。仕官して俸禄をもらう。

ということで、今でいう「サラリーマン」としてお給料をもらうということですね。

「フリーの記者を辞めて、友人の新聞社の禄を食むことにしました」などと使います。

imidasによれば

「禄」は、官に仕える者に支給される給与。扶持(ふち)。俸禄(ほうろく)。「食む」は、俸禄・知行などを受ける意。「

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【言葉日記】慚愧に堪えない

「慚愧(ざんき)に堪(た)えない」とはweblioによると

自分の行いについて、残念に思い、反省すること。恥ずかしく思うこと。

「慚愧の念に堪えない」とも使うようですが、まあ同じですね。

しばしば謝罪の中で使われるケースが多いようです。それは、他人に謝罪しながら、自身も猛省しているということで、「心の底から向き合い反省しているため、この先はこのような過ちは犯さない」という心意気、つまり前向き

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【言葉日記】紅灯の巷

【言葉日記】紅灯の巷

「紅灯(こうとう)の巷(ちまた)」と読みます。まあ、読もうと思えば読めますよね。特殊な読みはないので。精選版 日本国語大辞典によれば

(はなやかなあかりのついている夜の街の意から) 花柳街。いろまち。また、遊郭、娯楽場、飲食店などの並ぶ歓楽街。

所謂、歓楽街のことをさす表現です。しかし、こんな表現なかなかお目にかからなくないですか。歓楽街と言えば済むので、効率だけを考えたらこの言葉自体覚えなく

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【言葉日記】論を俟たない

「論(ろん)を俟(ま)たない」とは

言うまでもない、ことさらに述べ立てるまでもない(出典:weblio)

という意味です。音的には「論を待たない」ということで、「言われるのを待つこともなく」って脳内変換して推測で聞き流したりしていたんではないでしょうか。

「俟つ」とは「頼りにする」とか「必要とする」という意味で、「新型コロナウイルスに対する治療薬の開発を俟つ」などと使いますが、これも「待つ」

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【言葉日記】匹夫の勇

【言葉日記】匹夫の勇

「匹夫(ひっぷ)の勇(ゆう)」と読みます。ことわざですね。ことわざには詳しい自負があったのですが、この年まで知りませんでした。

深く考えず、ただ血気にはやるだけの勇気。思慮も分別も無い、腕力に頼るだけのつまらない勇気。(故事ことわざ辞典)

「孟子」に由来することわざで

「匹夫」とは、身分の低い男、道理をわきまえない教養のない男のこと。 孟子が斉の宣王に言ったことばで、『孟子・梁恵王下』に「夫

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【言葉日記】糊塗する薄笑い

【言葉日記】糊塗する薄笑い

糊塗(こと)する

一時しのぎにごまかす。その場を何とか取り繕う。「失態を糊塗する」

という意味ですので、「糊塗する薄笑い」というのは「その場をなんとか取り繕おうとして浮かべるごまかしの薄笑い」の様ですから、例えば

浮気を疑われた夫が奥さんからの追及を受けている最中に

「そんなことを聞いて一体どうしたっていうんだい?」みたいなことを言いながら、浮気の事実を気づかれないように、その場を落ち着か

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【言葉日記】木で鼻をくくる

【言葉日記】木で鼻をくくる

「木で鼻を括る」とも表記されますが、Weblioによれば

無愛想な、素っ気無い、冷淡な態度の、などの意味の表現。「木で鼻を括る」と書く。「木で鼻をくくったような態度」などという具合に使う。

とのことで、知っているつもりでしたが、あんまり自分の中に咀嚼されていない表現でしたので敢えて日記にしてみました。これ語源は

昔、ちり紙がない頃は木で鼻をこすって処理しており、それが痛いので木で鼻をこする時

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