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「子どもが産めないかもしれない」が目の前に来た時の葛藤と嫉妬

AYA世代の乳がん患者は、治療によって子どもを産むか産まないかという選択をしなければなりません。
私の場合、ホルモン療法を始めるとなると、服用期間は妊娠ができません。しかも1〜2年ではなく、きっちり治療するのであれば5〜10年単位の話。女性ホルモンはデリケートで、治療が終わった後月経が戻るかどうか補償がありません。

AYA世代とは、Adolescent and Young Adult(思春期・若年成人)の頭文字をとったもので、主に、思春期(15歳~)から30歳代までの世代を指しています。
国立がん研究センター がん情報サービス

私もギリギリとはいえAYA世代で未婚。
絶対子どもが欲しいかと言われるとYesと言えないものの、かといって
欲しくない、とも言い切れない。
急に大きな選択が目の前にきたので、非常に悩みました。

今は卵子凍結や卵巣組織凍結に補助金制度もありますが、費用面や実際の確率を見ると悩ましい。また、がん治療中の妊孕性を受けてくれる病院やクリニックは限られているとのこと。

妊よう性(妊娠する力)について

補助制度(東京都)

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/iryo_hoken/gan_portal/chiryou/seishoku/josei.html#cms5F009

腰が重かったものの、勇気を出してクリニックに話を聞きに行って分かったのは、
①卵子凍結と受精卵凍結の妊娠の可能性はほぼ同じだということ(私は受精卵の方が確率が高いと思っていた)
②病院やクリニックによって、妊娠成立の確率にとても差があること(つまり、病院選びがものすごく重要)

●嫉妬
がんかどうかの生検の結果待ち〜手術まで、友人知人で数名、妊娠や出産の報告がありました(半数は自分の状況を知っている人)。
とても喜ばしく嬉しい反面、「自分はこの経験ができないかもしれない」と思うと、女性としての劣等感や嫉妬、ドロドロした黒い感情が、心の奥底で何度も何度も湧き出てきました。
自分でも悲しいくらい、心から喜んであげることができず…。未婚の私にその話題は結構辛かったです。結婚報告や惚気話も、あまり聞きたくなかったくらい余裕がありませんでした。

子どもがすぐ欲しいかと言われると悩むものの、「絶対にいらない」とも思えず、誰かにその話をするといつも泣きそうになっていました。
まだ可能性が残されている年齢の中、「子どもが欲しい」と心から思える日が来たときに、後悔はしたくないと考えていました。
未婚でも受精卵を凍結できると説明はされましたが、とはいえ内容が繊細すぎて、当時のパートナーには一切相談ができず…。

卵子凍結をしても妊娠できる可能性は低いとはいえ、悩んだ末に、後悔したくないという自分の想いを尊重して卵子凍結に踏み切ることに。後日記録を残します。


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