【全文無料】幻獣機机上の空論集11 デッキ紹介④ ネフティス型幻獣機
はじめに
お久しぶりです、隼です(記事完成が大変遅くなり申し訳ありません)。
例のごとく全文無料です。
とりあえず、前回記事↓
炎王ストラクから一部遊戯王復帰しまして、勉強の息抜きに遊戯王を触っている現状となっております。
そんな中、ふっと納得のいく構築の幻獣機ができましたので、折角なのでデッキ紹介していきたいと思います。
今回紹介するのは、【ネフティス】と【幻獣機】を組み合わせた型の【ネフティス型幻獣機】です。この二つのテーマの美しいシナジーを感じて頂ければ幸いです。
デッキレシピ・コンセプト等
デッキレシピ
デッキレベル
標準的なカジュアルデッキレベルを想定して組んでいます。基本1(状況次第では2)妨害、上振れで最大3妨害まで伸ばす形にしています。身内・友人間で楽しく遊べるレベルです。
コンセプト・構築経緯
まず、【ネフティス】と【幻獣機】の間のシナジーに着目して本デッキを組んでいます。詳細な展開方法は後述する「このデッキの動かし方」の章に委ね、そこで二テーマ間のシナジーについての解説をしますが、簡単にいうと、ネフティスを用いて展開することによって、オライオンにアクセスしながらアウローラドンに繋げることができます。ハリファイバーが禁止カードになって以降、安定してオライオンを墓地に置いた状態でラドンを成立させることは難しくなっていましたが、ネフティスを用いることでそれが可能となり、結果として、オライオンを活用した【幻獣機】としての展開を行うことを可能としています。
しかし、実際の問題はここからで、ネフティスを用いてラドン展開ができるとしても、「そこから何をするのか?」が構築の最大の問題でした。というのも、ネフティスギミックはデッキレシピを見てもらえれば分かる通り、安定させるためにはメインデッキスロットを相当程度割くため、結果的にメインデッキ内での構築の自由度は狭まります。罠に寄せたり、他のギミックを搭載することは難しくなるわけです。
そうすると、構築の自由度を広げるためにはエクストラデッキの構成次第ということになります。
無論、ここで世間一般の所謂ラドン展開をすれば、十分戦えるデッキにはなるでしょう。しかしそれではオライオンの効果を活かした【幻獣機】特有の動きは行えずつまらないデッキになってしまい、更には加減次第でデッキパワーが高くなりすぎてしまい、上記に述べた標準的なカジュアルデッキレベルのパワーを優に超えてしまうため、気楽に友人間で本デッキを使えなくなってしまいます。かといって、従来までは、オライオンの追加召喚権を活かした【幻獣機】特有の展開をしつつ程よい数の妨害を構える動きを実現させるエクストラモンスターは(少なくとも自分の認識範囲では)存在しておらず、自分の納得のいく構築はできていませんでした。
(↑自分の宗教上、カジュアル・フリーデッキは少なくとも基本展開においては相手が捲れなくなってしまう程の妨害を構えることはしたくないがための悩みです。)
そんな中彗星の如く現れた新規がこちら。
レガシー・オブ・デストラクションで新規登場した《終戒超獸ーヴァルドラス》です。
元々、オライオンが墓地にいる状態でラドンを成立させた場合、ラドンでメガラプターリクルート→テザーウルフサーチ→オライオン効果でウルフ召喚+ウルフ・ラプターの効果でトークン二体生成の動きでランク10を出すことはできました。従来からこの幻獣機のランク10展開でラベノスタランチュラ等を出してリーサルを取りに行く動きはありましたが、先行で出して強いランク10は存在しませんでした。なお、ランク7についても質のいい妨害を構えられるモンスターはいませんでした。
しかし、このヴァルドラスというカード、①万能無効+1破壊、②戦闘時に(X素材があれば)1破壊、③X召喚した自身が破壊されれば1破壊という、攻めも受けも一枚でこなせる超優秀モンスターであり、このカードを展開の終着点にすれば十分質のいい妨害を構えつつ、かといって対戦相手との対話もしっかりこなせるレベルの妨害を構えることができるのでは?と思い、構築の軸が定まりました。ぶっちゃけ、このカード一枚の登場でデッキが形になったといっても過言ではないくらい、ヴァルドラスは圧倒的幻獣機新規です。
以下、本デッキの展開例を解説するとともに、【ネフティス】と【幻獣機】間のシナジーを紹介しようと思います。
このデッキの動かし方
基本展開ー《ネフティスの繋ぎ手》初動
まずは、基本展開である《ネフティスの繋ぎ手》の儀式召喚から入った場合の展開を解説します。
初手要求:《ネフティスの繋ぎ手》+《ネフティスの輪廻》+儀式素材(何でも可)
1. 《ネフティスの輪廻》発動、効果で《ネフティスの繋ぎ手》を儀式召喚。
2.《ネフティスの繋ぎ手》の効果発動、デッキから《ネフティスの祀り手》を儀式召喚扱いで特殊召喚。
3.《ネフティスの祀り手》の効果で《ネフティスの祈り手》を特殊召喚。
4.《ネフティスの導き手》と《ネフティスの祀り手》を素材にして《HSRーGOMガン》をL召喚。
5.《HSRーGOMガン》の効果発動、EXデッキの《HSRー魔剣ダーマ》を除外してデッキから《SR電々大公》と《SR三つ目のダイス》を選択し、いずれかをランダムで手札に加え、もう一方を墓地へ送る
6.《ネフティスの祈り手》の効果を発動、《HSRーGOMガン》の効果で手札に加えたモンスターを破壊してデッキからネフティスモンスターをサーチ(《ネフティスの導き手》をサーチすることを推奨)。
さて、ここでお気づきでしょうか。
《GOMガン》のサーチor墓地送りはランダム要素があり、基本的には墓地効果で展開することのできる《電々大公》を墓地に送りたいのですが、《GOMガン》単体では50%の確率でしか《電々大公》を墓地に送ることができません。
しかし、《祈り手》の効果で、《GOMガン》でサーチしたモンスターを墓地に送ることにより、《GOMガン》のランダム要素を排除することができます。これによって、必ず《電々大公》を墓地に送ることができるという訳です。更に次のターン用のリソースも構えることができるため、最終盤面が返されても次のターン以降、再度動くこともできます。
そして、《電々大公》で特殊召喚できるモンスターは当然機械族なため、《GOMガン》と共に素材にすることで《幻獣機アウローラドン》を成立させることができる、という訳です。
更にその上、墓地に《三つ目のダイス》が存在するため、相手モンスターの攻撃を一度無効にすることができるおまけもついています。本デッキは最終盤面にステータスの低いモンスターが妨害要因として構えられますが、そのようなモンスターを戦闘から一度だけ守れるおまけは小さくありません。
但し、本デッキでは先に《オライオン》を墓地に送りたいため、ラドン成立前にまだ少し展開していきます。
※なお、このネフティスSRギミックは遊戯王の軌跡サーバーのネフティス使いの方が教えてくれた展開方法で、私が最初に考えついたギミックではありません。このギミックを基礎に、これより以下の展開から、私独自で考えたものになります。
7.墓地の《SR電々大公》の効果を発動、墓地から《SR三つ目のダイス》を特殊召喚。
8.《ネフティスの祈り手》と《SR三つ目のダイス》を素材にして《スプライト・スプリンド》をL召喚。
9.《スプライト・スプリンド》の効果発動、《幻獣機オライオン》を墓地へ送り、そのまま《幻獣機オライオン》の②の効果で幻獣機トークン一体を特殊召喚。
はい、【ネフティス】から綺麗に【幻獣機】に繋げることができました。
あとはここから《ヴァルドラス》に繋げていきましょう。
10.《HSRーGOMガン》と幻獣機トークンで《幻獣機アウローラドン》をL召喚、そのまま①の効果で幻獣機トークン三体を特殊召喚。
11.《幻獣機アウローラドン》の②の効果を幻獣機トークン二体をリリースして発動、デッキから《幻獣機メガラプター》を特殊召喚。
12.《幻獣機メガラプター》の効果を発動、幻獣機トークンをリリースしてデッキから《幻獣機テザーウルフ》をサーチ。
13.墓地の《幻獣機オライオン》の③の効果発動、サーチした《幻獣機テザーウルフ》を召喚。
14.《幻獣機テザーウルフ》の①の効果で幻獣機トークン一体を特殊召喚。これにより《幻獣機メガラプター》のトークン特殊召喚効果が誘発、追加でもう一体幻獣機トークンを特殊召喚。
15.幻獣機トークンが二体いることによりレベル10になった《幻獣機テザーウルフ》と《幻獣機メガラプター》を素材に《終戒超獸ーヴァルドラス》をX召喚。
最終盤面
《幻獣機アウローラドン》、幻獣機トークン×2、《スプライト・スプリンド》、《終戒超獸ーヴァルドラス》
妨害:《ヴァルドラス》の万能無効+盤面一枚破壊or《ヴァルドラス》の万能無効+《スプリンドのバウンス》
+《三つ目のダイス》の攻撃無効
以上が、本デッキが先行で行いたい基本展開になります。
初手要求が特定のカード二枚と、一見要求値が高そうにも見えますが、儀式関連のカードは上記カードの素引きに加えて《儀式の下準備》・《儀式の準備》といったような優秀なサーチカードがあり、それを駆使して《繋ぎ手》や《輪廻》をサーチすることが可能ですし、後述する上振れ展開でも使用する《宣告者の神巫》も《虹光の宣告者》を墓地に送ることで儀式関連のカードをサーチすることはできますし、事故率は比較的低い方ということができます。
※但し、《儀式の下準備》では《繋ぎ手》をサーチできない点は注意。
上振れ展開ー《宣告者の神巫》使用時
上振れ展開として、《宣告者の神巫》を使用した場合の展開例を紹介します。基本的には前述した基本展開と同じですが、細かい箇所で異なる部分があります。
1.《宣告者の神巫》召喚、効果で《虹光の宣告者》をEXデッキから墓地へ送る。
2.《虹光の宣告者》の③の効果で、《ネフティスの繋ぎ手》か《ネフティスの輪廻》のいずれか、手札に足りていない方をサーチ。
ここで、《儀式の下準備》や《儀式の準備》も併用するなどして《ネフティスの繋ぎ手》+《ネフティスの輪廻》を初手に揃えることが理想。以下、この二枚が揃った場合を前提に展開例を記述。
3.《ネフティスの輪廻》を発動、《宣告者の神巫》をリリースして《ネフティスの繋ぎ手》を儀式召喚。
4.《繋ぎ手》→《祀り手》→《祈り手》に繋げて展開するのは基本展開と同様。上振れ展開時は、リリースされた《宣告者の神巫》の効果で《エアロピΞ》をデッキ・手札から特殊召喚。
5.《幻獣機アウローラドン》成立までは基本展開と同様。
6.《幻獣機アウローラドン》の②の効果を《幻獣機アウローラドン》自身及び幻獣機トークン一体をリリースして発動(ここが基本展開と微妙に異なる)。デッキから《幻獣機メガラプター》を特殊召喚。
7.《エアロピΞ》と幻獣機トークンを素材に《虹光の宣告者》をEXモンスターゾーンにS召喚。
8.以下、《終戒超獸ーヴァルドラス》成立までは基本展開と同じ。
最終盤面
《虹光の宣告者》、幻獣機トークン、《スプライト・スプリンド》、《終戒超獸ーヴァルドラス》
妨害
基本展開時の妨害+《虹光》の万能無効+《虹光》がいる限り、デッキ・手札から墓地へ行くモンスターは除外される
以上のように、《宣告者の神巫》を用いて《繋ぎ手》・《輪廻》を揃えて展開した場合、基本展開に付随して《虹光》をおまけの妨害として構えられます。勿論、《虹光》の効果を使用すれば儀式関連のカードをサーチできるため、次のターンのリソースを確保することができます。
なお、本デッキは《宣告者の神巫》の効果でリクルートする星1天使族チューナー枠として、風属性である《エアロピΞ》を採用していますが、これはSRギミックとの相性が良く、事故った時に辛うじて展開できるようにしているのみなので、ストレージから《エアロピΞ》を発見できなかった場合には他の任意の星1天使族チューナーを採用しても構いません。
なお、基本展開及び上振れ展開において、同時にスプライト系統を素引きしていた場合、上記各最終盤面に追加して《スプライト・レッド》か《スプライト・キャロット》を添えることで妨害数を+1することができます。
これらの素引きも上振れ要素です。当然、スプライト系統も《三つ目のダイス》の墓地効果で戦闘破壊に強くできますし、リリース要因もLモンスターである《スプライト・スプリンド》がいるため、無効に加えて破壊も行うことができます。
《ネフティスの導き手》を儀式召喚できない場合
この場合でも、手札次第では上記展開と同様の(盤面を用意できる)展開は可能です。
展開できる組み合わせ初動が何パターンもあり、その全てを本記事で網羅するとなると文量が凄いことになる予感がするので控えますが、兎に角、最終盤面にヴァルドラスを用意することを目的にして下さい(本デッキの想定する対戦パワー的にも、それで十分)。
そのための条件としては、「墓地にオライオンがいる状態or召喚権を消費していない状態でアウローラドンを成立」させれば、メガラプターリクルート→テザーウルフサーチ&召喚することによってヴァルドラスを用意できます。
例えば、《ネフティスの祀り手》の儀式召喚に成功+任意の風属性が用意できれば基本展開と同じ動きができますし、オライオン+《SRベイゴマックス》やスプライト系統を引いていれば、スプリンド等を経由せずとも上記条件を満たすことができます。
アドリブ的な展開をすることも少なからずありますが、兎に角、上記のことを意識して展開すればそれなりに戦うことができるでしょう。
後手捲りパターン
上記で紹介した展開は全て先行展開ですが、このデッキの後手における対応方法についても紹介します。
パターン① 《ネフティスの輪廻》
《ネフティスの輪廻》は、儀式召喚する際に《ネフティスの祀り手》や《ネフティスの蒼凰神》をリリースすると、追加でフィールドのカード一枚を「選んで」破壊することができます。これにより、《輪廻》が通れば相手の盤面を一枚解決できる可能性があります。
これはすなわち、相手からすれば、《輪廻》が発動されれば、そのリリースに《祀り手》や《蒼凰神》が使用されれば盤面一枚が解決される可能性があるため、それなりの圧をかけることができます(《輪廻》発動時点ではリリース素材は不明なため、追加効果が適用されるかは分からない)。これは、【ネフティス】特有の強みともいえるでしょう。
パターン② 《幻獣機テザーウルフ》or《幻獣機オライオン》
次に、【幻獣機】特有の捲り手段です。
それは、テザーウルフorオライオン召喚から《S:Pリトルナイト》に繋げることで、最低一枚、最大二枚の盤面を手札一枚から解決することができます。
・テザーウルフ召喚からリトルナイトに繋げるにはテザーウルフで出したトークンを《リンク・スパイダー》に変換する
・オライオン召喚からリトルナイトに繋げるにはオライオンを《転生炎獣アルミラージ》に変換+オライオンの効果で出したトークンを《リンクスパイダー》に変換する
ことによって、効果モンスター2体というリトルナイトの召喚条件を満たしつつ、①の除去効果の条件を満たすことができます。
このように、テザーウルフorオライオン召喚から相手にそれなりの圧をかけることができるようになりました。特にオライオンを用いた場合は幻獣機の追加召喚権を使用することができるので、やはりオライオン素引きは最強ということになるでしょう。
また、リトルナイトは先行で出しても妨害として機能するので、その点でも有用なカードですね。ヴァルドラスを構えられなくとも、リトルナイトを立てることで最低限の妨害を構えられます。
以上のような捲りをした上で、ヴァルドラス等の妨害を構えられることが理想です。対戦相手の方と盤面で上手くやり取りをしていきましょう。
その他の採用カード
既述した箇所で(全くないし十分に)触れられなかったカードの採用理由について説明します。
・《ネフティスの蒼凰神》
展開自体には絡みませんが、《ネフティスの繋ぎ手》から出せる打点要因として採用。
最悪手札に来ても《ネフティスの輪廻》の儀式素材として使用すれば追加効果を使えますし、幻獣機の特質上、儀式素材の要求レベルも確保しやすいため、思ったより腐らないです。除去効果も普通に優秀。
・《SRベイゴマックス》+《SRタケトンボーグ》
展開札兼、《電々大公》や《三つ目のダイス》が初手に来てしまった時に《GOMガン》の展開を腐らせないようにする札。
デッキにいても手札に来ても優秀な2枚です。
・《おろかな埋葬》
4枚目のオライオン。特段の事情がなければ【幻獣機】に採用したいカード。
・《転生炎獣アルミラージ》・《警衛バリケイドベルグ》
【幻獣機】における必須枠のエクストラ。リトルナイト抜きにしても、オライオン→アルミラベルグはラドンを作る上でよくお世話になります。
・《トロイメア・ユニコーン》+《アクセスコード・トーカー》
横並び展開がし易いネフティス+幻獣機デッキにおける主要なリーサル手段の一つ。特にユニコーンはトークンも素材にできる点が優秀。
・《No.35 ラベノス・タランチュラ》
個人的に【幻獣機】には必須級で採用したいリーサル手段。トークンごと巻き込んで打点を上げて一気にキルを取りに行きましょう。
出す手段はほぼ、ヴァルドラスを出す手順と同様。
最後に
いかがだったでしょうか。【ネフティス】と【幻獣機】の相性の良さを感じ取って頂いたなら幸いです。
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