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Girl Queen (短歌30首)



ガールクイーン こうして壊されたきみの抒情のかけらを集め始める


不整脈から始まってく恋愛は ドラゴンムーヴ・ワンダーランド


メイド服にライターで火をつけた 心は宝石に似ているといい


なんとなく27で死ぬロックスターを夢見てた Blessed vibes


<エアドロで送られてきたモナリザ> 抱きしめてほしい どこか遠くで


すべてが灰となれと言った王様が金魚の美しさを知るまで


I regard world as pain やっと生命線をなぞるのをやめた


きみがいる予感だけがした (噴水が虹を編み出す瞬間のこと)


天からの啓示のような/お告げのような/ラヴソング/口元を見つめた


クレヨンで描いた そばで横たわってるきみの光を (その構成を)



純情ではなくて性愛だと思った 月の都のエラーコード


残されたものだけが幸せになる世界で 遊覧船を浮かべた


ぼくたちのユニゾン (楽屋で歌姫は缶コーヒーを飲んでいてほしい)


パターン化されたエモつまらない、いま、わたしのブーケも、溶け出している


You fallen from fake sky ギフテッド 夜に朝が嫉妬するように


シティポップが流行っているこの街で ぼくらだけの会話を (早口で)


Tremolo 光がきみの方へ向かう Signal またうたがいあっている


ハーブティー 首吊りは飛び降りよりもひっそり終えれるときみが言った


エレベーターで永遠とも思えるディープキスをした 現在のために


目が合って6秒経つと恋に落ちるらしい そのあいだに死ねるかな



Between Love and Poem ポットから熱々のお湯を憂鬱へ注いだ


きみの夏うたプレイリストを唄うボーカロイドが萌え声だったら


<粛清せよ>と予告で言っていたはずがミニオンに切り替わるスクリーン


A pity isn't unchanging thing 知覚心理学者の恋人


第一にグロさが目に付いた絵画をきみは指さす 春らしくなる


うろこ雲をざらざらの肌に見立ててキスしたい気持ちに噓つけない


ほんとうにきみのことだけみててきみのことだけしった メデューサ


Vtuberにスパチャを投げた時みたいに (つまり、幻想みたいに) 消えたい


目覚めるとそこにある壁 Our love continued like the wind


イントロで知っている曲だとわかった 遠くで血の味がしたから






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