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アラフォー子持ち駐妻が現地でMBA受験を決意するまで

こんにちは。らららと申します。
夫の海外駐在に帯同した妻、俗にいう「駐妻」としてアジアのとある国で暮らしつつ、現地のビジネススクールでMBAを履修しています。
とはいっても、入学したのは約2年前で、現在はほぼすべての単位を取り終えており、あとは成績が出るのを待つだけ、という状態です。

怒涛の2年間が終わり、ようやく時間ができたので、MBA受験を決めた経緯、そして行ってみて実際どうだったのかなどを書き留めておくことにしました。今回はまず、タイトル通りMBAに行こうと思った経緯を書こうと思います。

最初に私の経歴を書いておくと、地方の公立高校からの私立文系大卒(数字超絶苦手)、留学経験なし、アラフォー、子持ち、一度目の帯同によるブランクあり、新卒で長らく報道機関で記者をしていたのでビジネス経験浅め、ということで書いていて悲しくなるほど、一般的な海外MBA学生のバックグラウンドではありません。

なので、この記事は、海外MBAに行きたい人というよりも、家族の転勤や海外赴任などのためにキャリアを中断したけど、何か物足りない、これから仕事や人生どうしよう・・・と悩んでいる人に、「現地で学ぶ」ことを選んだ背景をお伝えできればと思いました。

もちろん、お金の問題や、子供の年齢や人数、家族の理解などなどいろんな変数があるので全員に勧められるものではないですし、そもそも、海外で生活すること自体がめちゃくちゃ大変かつ学びそのものなので、そういう選択をした人もいるんだな、ぐらいに読んでいただければなと思います。


「現地で学ぼう」と思った理由

最初からMBAに行こうと思ったわけではなくて、最初に「現地で何かを学ぼう」と思いつき、さらにいくつかの選択肢の中から最終的にMBAに絞り込んでいった、という流れでした。

というわけで、まずは「現地で学ぼう」と思った理由から。

1.前回の駐在帯同後、再就職に苦労した経験

20代後半で一度夫の海外赴任に帯同しているのですが、帯同を終えて日本に帰国した際、子供が生まれたばかり&未経験の職種という状況もあり、再就職にとても苦労しました。(転職エージェントには「あなたの経歴や状況だと前職の半分以下の待遇でもありがたいと思え」ぐらいのことを言われたことも・・・)。

2回目の夫の海外赴任が決まった時、その国では帯同ビザでも現地で働けると聞き、今回はキャリアを中断しなくて済むと思い割とあっさり退職を決めたのですが、渡航して数か月後、コロナのあおりで国の規制が変わり、帯同ビザで働くことがほぼ不可能になってしまいました。

前回と同じ苦労をするのは避けたかったので、働くことが無理でも、何かキャリアにつながることを現地で学ぶのがいいのではと思い始めました。

2.何かをしていないと落ち着かない性格

もっと根本的な理由として、性格的なものも大きいと思います。
私は、何か目標を決めて忙しくしていないと罪悪感を感じてしまう傾向があります。目標に向かって努力できるというと聞こえはいいものの、貧乏性というか、常に現状に満足できない、忙しくしていることに満足して本質を見失いがちなど、欠点でもあると認識しています。

当時は、数カ月が経って新しい生活にも慣れてきて、子供も幼稚園に行き始めたところで、そわそわと「何かしなければ病」を発症していた気がします。

3.現地でしかできないことをしたかった&友達が欲しかった

日本人のママ友は何人かできたけど、人見知りもあり親しい友人が何人もいたわけでもなく、ましてやローカルの友人は一人もいませんでした。そんな状況の中、せっかく海外に住んでいるんだからここでしかできないことをしたい!と悶々としていました。

というのも、20代後半で帯同した国では、短期間ではあるものの現地企業で仕事をしたり、現地ならではの習い事にはまったりして現地の友人ができ、夫の仕事の都合で住んでいるとはいえ、自分の視野が広がった経験があったからです。

かといって、自分から現地の人に話しかけたりする勇気もなく、ならば何か学校に入ったり、コミュニティに属せば手っ取り早く友達ができるんじゃないかとかなり短絡的に考えたわけです。

MBAを受験するにいたった経緯

「現地で学ぶ」ことを決意した後は、それこそ趣味に関連したインストラクター資格を取る、語学学校、大学の短期コース、オンラインコースなど、いろいろな選択肢を考えました。

そんな中、前職の仕事に関連した社会人大学院の専門コースを見つけ、情報収集がてら海外大学院への進学支援をしているコンサルタントの方との無料相談会に参加したところ、「帰国後の選択肢を広げるならMBAもいいのでは」と提案していただき、そこで初めてMBAが選択肢として浮上しました。

学ぶとはいえ働くのに最も近い選択肢に感じられ、前職で感じていた自分の課題の解決(ビジネス経験や知識の浅さ)にもつながりそう、友達もできそう、ということで「現地で学ぼう」と考えた動機にも合致していました。

とはいえ、世界中から優秀な志願者が受験するMBAを受験するなど、苦肉の策としては高すぎる目標・・・!

お金や英語力、受験勉強、子供(当時4歳)のことなど、考えるべきことや超えるべきハードルが山ほどあり、上記の通りハンデありな自分にとって荒唐無稽なほどに難しいことに思えたため、すぐに受験を決めることはできませんでした。

ただ、いろいろと調べる中で、ビジネススクールは試験のスコアや経歴だけを見て選考するわけではなく、国籍やジェンダーなど学生全体の「多様性」も考慮しているということがわかってきました。特に私が入学したスクールは、職歴やバックグラウンドなど、さまざまな角度から多様性を確保しようという姿勢が感じられました。

例えば、私が通っていたスクールの場合、金融とIT出身者の比率が高いです。国籍でみてもアジアという場所柄、中国人、インド人がマジョリティです。受験生も推測にはなりますが男性のほうが多いと思います。

私は、女性、日本人、報道機関での経験などの各要素を組み合わせるとレアな個体となるので、MBA受験生としては珍しい経歴を逆手に取れば可能性がなくもはないのでは?!と現実味を帯び始めました。

後押しになった言葉

そんな打算もありつつ、最終的に後押しになったのは夫の言葉でした。MBAはどうかな、と相談するとあっさり「いいんじゃない」という答え。意外な反応に慌てて「でもお金もかかるし、子供のこともあるし、いつ帰国になるかわからないし難しいかも」と言うと、「それは受かってから考えたらいいんじゃない」と言われ、ぐうの音も出ませんでした。

確かに、受験して結局MBAに行かなかったとして、コンサル費用&塾代は無駄になるものの、受験勉強の過程で英語力アップというメリットがあるし、もしダメだったとしても挑戦する価値は十分あると思うようになりました。

それから、経済評論家の勝間勝代さんのYouTubeをお昼ご飯を食べながら見ていて、「何かをやるかどうか悩んだら、やらなかったことを未来の自分が後悔するかどうか想像して、後悔すると思ったらやる」というようなことをおっしゃっていて、当時の自分にとても刺さりました。挑戦しなかったら後悔する気がしたのです。

それでもなお、ぐずぐずと受験費用面から決心できなかった私は、とりあえずまずは受験の際に提出が必要になるIELTS(英語の試験)を受けてみて、目標スコアを取ったらコンサルと塾と契約しようと決め、2か月後、2度目のチャレンジで目標スコアを取れたため、その時点でMBAを目指すことを決意しました。

その後、涙なしには語れない、受験勉強や入学後の苦労があるのですが、すでにとても長くなってしまったのでまた別の機会に・・・。

最後に

こちらで暮らしていると子供の学校のつながりで周りにたくさんの駐妻の知人・友人がいて、ふとした瞬間に仕事の話になることがあって、普段は表立って言わないだけで、それぞれ自分のキャリアや人生に葛藤や悩みがあるんだなあと感じることがあります。

もし、家庭との折り合いをつけつつも、キャリアの継続やそれにつながること、現地で何かにチャレンジしたいと思っている方の目に留まり、何かのヒントになればいいなと思います。

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