インド旅行記2023-2024②デリーでトランジット編
前回までのあらすじ
苦労してビザを取得し、いよいよ初めてのインドに向かう。
待ち構えているであろう入力審査と、詐欺師にひっかからないようにホテルへ向かうという2つのイベントに備えて気合を入れてデリー行きの飛行機に乗るのであった。
デリー 行きの飛行機
トランジットの香港空港から、インディラ・ガンディー(デリー)国際空港へ向かう飛行機に搭乗する。航空会社は、IndiGoというインド最大のLCC。
CAさんも乗客も、おそらくインド人であろう人たちで埋め尽くされている。日本人は香港人らしい乗客はほとんど見当たらない。
自分の右隣にも20代くらいと思われる若いインド人男性が座る。彼が癖者だった。
呼びやすいように仮に名前をダルシムとしよう。
ダルシムうざい
ダルシムはポケットにお菓子の瓶をいれていて、取り出すときにがんがん肘が当ててくる。向こうは特に気にしていないので、まあこれがインドでは普通なのだろう。これくらいは許容範囲。ちなみにお菓子はかなりスパイシーな香りがするので、食べてるとすぐに分かる。
それ以上にウザかったのが、なぜか私に時間を聞いてくるのだ。
最初は全然聞き取れなくて、何度も聞き返したら非常に残念そうな顔をされて腹がたったがここは既にインドと腹を決める。これくらいでイライラしてては体がもたない。
全然聞き取れないので、自分のスマホのメモに英語で入力させたらどうやら時間を聞いているらしい(タイムではなく、ダイムと聞こえる)ということがわかり、スマホの時計を見せてやると、そうじゃなくて香港の時間を知らせろ、と言う。
そんなの自分で計算するか、自分のスマホのタイムゾーンいじれや(最初はスマホを荷物にしまったのかと思ったが、後で見たらちゃんとスマホもってた)と思ったが、言い返すのも面倒なので、タイムゾーンいじって香港時間とインド時間の両方を設定して見せてやった。
そしたら納得はしたらしいが特に礼もなく、一体なんなんだお前は。というか何で俺にそれを聞くんだ。さっきウイスキーを注文したCAさんに聞けばいいだろう。
その後も、私がゲームしたりスマホで本を読んでる時にも一時間に一回くらい時間を聞いてきて、まじでうざかった。意味がわからん。窓を開けろとか閉めろとか、注文が多いやつだ。
近づいてきて街が見えてきたら、一緒に窓の外を見て(ダルシムは通路側なので、どういう姿勢は想像して)、「天気がどうのこうの」という会話をしたと思う。思う、というのは相変わらず何を言っているのか全然聞き取れないので、そういう内容だろう、と私が解釈したからだ。私は日本語で「何かすっげー曇ってるね」と返しておいた。
ダルシム以外にも理解できない色々
一番後ろの席にしたのだが、客の女性の方とCAさんがずーーーっと話している。何を話しているのかはさっぱりわからないのだが、一体何をそんなに話す事があるのか。剣幕が強いわけではないので、めちゃめちゃクレームをつけているわけではなさそうなのだが、談笑をしている感じでもない。
かれこれ一時間くらいは話していたと思う。よくわからない。
また、乗客が飲み物を注文するにしても一回の注文がやたら長い。とにかく要望が多いようで(水とジュースを頼むだけなのに、何をそんなに話す要素があるんだ)、時間がかかっていた。不思議だ。
あのCAさん、フライト中ずっと飲み物準備してたんじゃないかな。
いよいよデリーの空港へ降り立つ
色々あったが(本当に色々)、およそ6時間のフライトは無事デリーの空港へ着陸した。現地時間で夜の19:00頃。既に暗い。
一番後ろの席という事もあってほぼ一番最後に降りたのだが、そのタイミングでもダルシムはCAさんと何かを話し込んでいた。インド人は話が大好きなんだな。
simは日本で購入していたので(インドでも香港でも使えるやつ)スマホに設定をして無事につながる事を確認。いい感じ。
ちなみに、空港で現地simを買うと、使えるようになるまで半日かかるという噂。
いざ入国
到着ロビーを抜けて、問題の入国審査へ向かう。苦労して準備したビザが役に立つ時だ。
入国審査ではビザの他に、紙の入国カードも書く必要があり、「内容ほとんどビザと同じやん、、、」と思いつつも書かないと門前払いされるようなので大人しくルールに従う。
日本で印刷したビザと入国カード、パスポートを渡すと、あっけなく入国審査は完了した。良かった。第一関門突破だ。
その後、到着ロビーのATMでキャッシングをし現地通貨のルピーをゲット。
機内でまともなものを食べてなかったので、空港内のレストラン的なところで食事と、ペッドボトルの水をゲット。
空港についてからはここまで順調すぎる。逆に怖い。
ホテルへ向かう
ニューデリーの空港は、詐欺師が多いことで有名である。インドLv1の初心者を待ち構えているのだ。
https://asianlifeblog.com/indiraghandhi-airport
私も事前準備はしたとはいえ、所詮は多少装備を整えた程度のLv1である。そこで、比較的簡単で安全とされる地下鉄で行けるホテルを選んでいた。
というわけで、詐欺師やスタッフのフリをしているコスプレおじさん達がたむろするロビーの外へ向かう。(ロビーの中には乗客しか入れないようになっているので安全)
扉をあけて外に出てまず思うのが、空気の色がおかしい。FF7のミッドガルである。霧なのかもしれないが、それにしては湿気はあまり感じられない。PM2.5的なものなのだろうか。
「タクシー?」と声をかけてくるのを全部無視して、地下鉄に向かうのだが、ここでミスが発覚。実は空港に乗り入れている地下鉄は複数路線あり、私が見つけたのは国内線ターミナルに乗り入れている方である事がわかった。
国際線の到着ターミナルから移動する事も可能そうだが時間がもったいないので(疲れたので早く寝たい)、Uberで白タクを呼ぶ事にした。今声をかけてくるおじさんについていくよりは安全だろう。
Uberの予約はすぐ取れたのだが、合流場所がわからずうろうろする。相変わらずタクシーの客引きに声をかけられるのだが、Uberとってるから乗らないよと断ると、「同じ値段でつれてってやるよ!」と言われる。強いぜ。
だがその勧誘もことわると、「Uberはあっちだよ」と教えてくれた。半信半疑ながらその方向に歩いていくと、本当にUberの乗り場があった。疑ってごめんよ。ありがとうおじさん。
Uberの乗り場は立体駐車場の一部分を使っており、数十台のUber車がクラクションを鳴らしながら並んでおり(並んでるのになぜクラクションが必要なのか)、とんでもないカオス。
柱に番号が書いてあり、ドライバーから番号を教えてもらいなんとか合流。
そこには、見た車もない位ボロボロになっている歴戦の戦士の鎧のようなスズキのワゴンRが待っていた。写真を取らなかったのが惜しい。
「本当にまともに走るのか・・・?」と思いつつ乗り込む。サスペンションが完全にヘタっており、道路のデコボコをダイレクトに感じる。運転自体はそんなに粗くなかったが、逆走してくる自転車とバイクと牛を避けながら運転しなければいけないので、なかなかの難易度の道だった。
空気のせいか、喉と目が既に痛い。
ホテルにチェックイン
20分ほどのスリルドライブを経て、ホテルに無事に到着した。22時くらい。
ホテルの入口では荷物チェックをしていた。ベルトコンベアにバックパックを乗せて何かをチェックするとブザーがなるが、「そのまま行っていいよ」とのこと。何をチェックしているんだ。
ホテルのロビー併設のレストランではパーティーが開催されており、スーツの男性ときらびやかな格好をした女性がうろうろしており、インド映画で見たことがある世界観になっていた。
DJの流す重低音が流れる中チェックイン。ホテルのロビーとは思えないほどうるさい以外は特に問題なかったし、部屋も綺麗だった。
アメニティもついていてありがたいのだが、歯磨き粉の味がおかしかった。
この味は自分は知っている。日本では評判がわるいサルミアッキ(甘草)味である。自分はサルミアッキが好きな、日本人としては特異な舌を持っているのだが、それでもすすいだ後にも跡を引く独特の甘さはなかなかの強さであった。
多分、日本人の99%は吐き出すと思う。
めちゃめちゃ疲れた一日だったが、まだインドに来てホテルにチェックインしただけなのである。
寝る直前まで楽しませてくれるインドを感じながら就寝。
再度空港へ向かう
ぐっすりと寝て起床。外は視界が悪い、、、、
今日は再びデリー空港に行き、ジャイサルメールへ向かう。いよいよ本格的なインド旅の始まりである。
時間には余裕があったので、ホテルの朝食を美味しくいただく。とても綺麗で静かで、落ち着ける時間だった。良いホテルにしてよかった。
テレビではインドで大人気のスポーツ、カバディの試合が放送されていた。
先日のパーティー会場を覗いたら、すぐに次のパーティーの準備にとりかかっていた。現場猫的な仕事っぷりが気になったがここはインド。脚立があるのに誰も使っていなかった。
Uberを使って空港へ向かう。今日のワゴンRは昨日ほどの戦士では無かった。
昨日は疲れすぎていて余裕が無かったが、改めて街を見ると、インドに来たんだなぁ、、と改めて感じる。牛が道を歩いている。
ジャイサルメールへ
空港は混んでいたが、こんな事もあろうかと早めに着いていたので問題は無かった。
なお、荷物のセキュリティチェックでガンガン抜かされる、、、、が、これくらいでイライラしてはいけない。ここはインド。自己主張するやつが正しいのだ。
出発ロビーで時間を潰す。面白かったのが、こちらのお店。
こちらはインドでは少ないお酒が飲めるお店で、実際に入ってみた。インドではあまりお酒を飲まない(飲むのが良くないとされる風潮がある)そうで、こっそり飲むような形式をとる。
インドビールのキングフィッシャーを頼んだのだが、複数種類の中でミディアムな重さというやつにしてみた。ミディアムってどれくらいや?と確認したら、5〜8%とのこと。5と8って全然違うんだがw
喫煙所を覗いたら、なぜかギターが飾ってあった。
この国では、まだタバコ=不良=ロック みたいな図式が残っているのかもしれない。
まだまだ時間があったので、インドの国民的ドリンク、チャイも飲んでみた。劇的にシナモンが効いたミルクティーだった。空港のお店なので、相当マイルドに作ってあると思うが、それでも強烈だった。
飛行機は予定通り出発するようで、機内に乗り込んで出発。今度は女性の方と隣になった。
デリー行きの時の男性(ダルシム)ほどではなかったが、やたら体がぶつかるのは全然気にしない文化らしい。髪をいじるたびに肘があたってますよ。
前の人が席を倒したタイミングで水をこぼしてしまっていたので持っていたティッシュをあげたら笑顔を返してくれた。カップ麺を食べながら、肘はガンガンあたってたけど。
次回
いよいよ砂漠の街ジャイサルメールへ!
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