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ぽぽら春日部モヤモヤカフェ(2020年8月)

8月29日(土)にモヤモヤカフェを開催しました!

モヤモヤカフェは、暮らしのなかで感じるちょっとした疑問や悩み、ワクワクするアイデアを、コーヒー片手に話し合ったりする場所です。コロナ禍においても春日部で活動する個人個人の思いを紡いでいきたいと思います。もちろん、今回も人数制限や消毒・マスクなどの対策を十分行った上で開催しています。当日はYouTubeライブでカフェの様子を生放送するなど、オンラインを使ったコミュニケーション方法についても楽しみながら実験しています。
 さて、今回のゲストの皆さんは、前回ゲスト(7/18)の皆さんからご紹介いただいたお友達です。(参加者の方から「モヤとも」というステキなネーミングをいただいたので「モヤ友」または「モヤとも」と呼んでいこうと思います。)それでは、会うべくして会ったモヤ友の皆さんのお話をお楽しみください!


1.空き家を活かすモヤモヤ
「高齢者も暮らすシェアハウスで地域の空き家を蘇らせる」 
【モヤとも】舟橋裕二さん(株式会社トライル)

舟橋さん

 空き家の問題は耳にしたことがあるかと思いますが、一人暮らしの高齢者が施設などに入ることをきっかけに長らく家が放置されてしまうことがその原因の一つとして挙げられています。一方で、古い賃貸住宅で暮らす高齢者が建て替えを機に住まい先を無くしてしまうという事実もあり、「空き家は増えている」のに「住む場所」がないというモヤモヤを感じていました。そんななかで、自分が取り組んでいる賃貸という事業で何かできないかを考えまして、空き家を借りて(リノベーションをして)、高齢者の皆さんに一緒に住んでもらえるような試みを始めました。
 この高齢者向けのシェアハウスは、南桜井駅近くの米島という場所でちょうど一軒目を始めたところです。アパートと違うところは、そこには常に人と人とのコミュニケーションがあって、人と接しながら生活をしていくことで、生きることに対するメリハリが少しずつ生まれてくるのかなと思っています。(これから地域で)高齢者と知り合っていくなかで、住まいに対しての問題だけではなく、生きがいをどうつくっていくか?ということも考えていきたい。例えば、お年寄りの方だけでまとめるのではなく、若い人や留学生、シングルマザーの方等が混在して住んだほうが面白いならそれもいい。箱さえあればなんとかなるし、せっかくなので地域にあるものを活用していければそれが面白いと思っています。


2.学習支援と在住外国人モヤモヤ
「「あなた」に寄り添い、本当に必要なものを届けたい」
【モヤとも】アタバ結実さん(春日部生活サポートバンク)

アタバさん

 私は3人の子どもと外国籍の夫を持つ主婦で、寂しさを紛らわすために地域とつながっていったのが今の活動のきっかけでした。7年間シングルマザーをして、その後結婚して春日部にきました。家族も友達もいないなかで(地域に)放り出されて、そこに子育てと結婚生活と妊娠・出産が入り、混乱していたのを覚えています。でも、周りを見るとそういうお母さんはけっこういっぱいると感じました。
 南桜井にも外国籍の方がすごく増えていて、両親が全く日本語を分からないままで子育てをしたりしている。何かできないかと考えていたなかで、公園で出会った家族がきっかけで(外国籍の両親を持つ子どもの)学習支援を始めました。
 一方で、外国籍の方はコロナ禍において職を失う人も多く、外国籍の方がほしいものと、私たちが支援したいものが違うということを強く感じています。シングルマザーをしていたときも自分自身本当に必要な支援を得られませんでした。私は「必要なところ」に「必要なもの」を届けられるようにしたい。まだ何もカタチにはなっていませんが、今は必要があってかかってきた電話には即応えるようにしていて、夜中でも何か届けたり、手伝ったりしています。いつでも「必要なもの」を届けられるような「思いで動けるネットワーク」をつくれたらいいなと思っています。


3.弱者に寄り添うモヤモヤ
「お年寄りには生きがいを、子どもたちには生きる力を」
【モヤとも】大崎信義さん(哀愁のオカリナ吹き夢追い人)

大崎さん

 私はボランティアが生きがいになっていて、いろいろなことをやっています。一人でも多くの方に救命講習を受けてもらうことはライフワークになっていますし、NPOを通じてネパールの子どもたちの学費を支援をしたり、埼玉県多文化共生のキーパーソンとして外国人と行政の橋渡しをしたり、福祉施設にオカリナ演奏の慰問に行ったり、幸せ手伝い隊で買い物支援などの有償ボランティアをしたり、児童養護施設の「子供の町」で子どもたちと一緒に藤まつりなどに参加したり。。
 ボランティアをするときに心がけていることは「自分が楽しむこと」。そして「社会的に弱い立場にいる方のお役に立ちたい」という思いを忘れないようにしています。また、「お年寄りには生きがいを、子どもには生きる力を」というテーマを持って活動しています。活動していくなかでは、いろいろな人から「もっとこんなことができたらな」というモヤモヤを聞くことがありますが、「頼まれごとは、試されごと」として前向きに考えて対応しています
 (なぜこんなにボランティア活動をするのかというと)私はある時をきっかけに目が覚めたんです。子供のために何かできないかと考え骨髄バンクに登録したのが最初です。僕が死んだ後にでも風の便りでもいいから人生の後半はこういう生き方をしたんだと伝えられればいいかなと思っています。


4.地域と企業とSDGsモヤモヤ
「みんながもう少し地域のことを考えられる社会にしたい」
【モヤとも】吉田理子さん(企業組合i-casket/
一般社団法人S-netサポーターズ/一般社団法人Happy-Casket)

吉田さん

 私が活動を始めたのは15年前ぐらい。メインテーマは(職業ではなく)生き方という意味での「女性のキャリア支援」でした。自身でIT系の会社を経営しながら二人の子どもを育て、関わっていくなかで、幅が女性だけではなく、子ども、そして教育へと広がっていきました。子どもが小学生の時にはPTAにも関わり、会長も経験しました。PTAの仕事はやりたくない人が多いのですが(苦笑)、PTAの活動はビジネス的な要素もあるし、PTAが(関わる人の)人生のなかで役に立つような組織にしたいと思ったことが、企業と地域を結びつけようと思った最初でした。
 PTAを卒業した後は、「企業の方から地域に入っていかないといけない」と考えるようになりました。CSRとかそういうのではなく、もう少しみんなが地域の中で一緒に生きているとみられるようにならないかなと。そんなときに、みんなが地域をみられる(考えられる)ようになるための大もとにSDGsという概念があると説明がしやすいし、納得しやすいなと感じたんです。今は、今まで一番地域に遠いと思われている企業の人たちに、どうしたら一緒に歩いてもらえるのかを考えていて、経営者の人たちと一緒にSDGsを考える会を作ってみたりしています。
 私にとって「子ども」と「教育」は外せないテーマです。家庭教育も社会教育も情報教育もみんな教育でつながっています。「自分が生きていくために、自分で学んでいくこと」が教育だと思っていて、みんなが主体的に動くようになったら社会が変わると思っています。


今回のモヤモヤカフェには、地域への関心はもちろん「多文化共生」や「多世代」への関心がモヤ友たちをつないでいきました。後半のカフェトークでは、「働き方」や「世代ごとの価値観」の話から「空き家の活用」や「ボランティアと対価」の話まで、つきない話題と軽快なトークが繰り広げられました。次回のモヤモヤカフェは9月19日(土)を予定しています。モヤモヤカフェではモヤ友を通じてゆるやかなつながりづくりを目指しており、次回も今回のモヤ友の皆さんからお友達を紹介してもらう予定です。おってまた次回のゲストはご案内しますので、ぜひ楽しみにしていてください。

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