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夢の中のrendez-vous


きっと、同じように樹々が生い茂り、太陽が近く、葉は光り輝き、
私たちを燃やしにくるだろう。


燃え尽きるまでは、短いようで実は長かったのかもしれない。
夢の中では、より一層ロマンチストになっていないと、説明がつかない、そう思ってしまう。

ノートの中には様々な言語が記されていて、彼がそこにチベット語の詩歌を付け足した。丁寧に説明される彼の美学は一ミリも理解できないけれど、そんな空間は恋愛の醍醐味だと思った。


私たちが会った場所を、rendez-vousと言い出したのはもちろん君だった。そして、そんな言い回しを受け入れたのは、私だった。

君が私の世界にいて、
私の夢に君が出てきて、
しかし、君の世界に遊びに行ったことは一度もなかったんだ。


君と一緒なら死んでも良いと思ったことなんて、当たり前のようにあったかもしれないけれど、そんな感情は思い出せなくて、

思い出すのは、rendez-vousの輝きだけなんだ。



それはきっと、汚れた思い出をうまくまとめられるからで。

どこを切り取っても、寂しさが溢れ出してしまうから、
思い出の先端は、夏の暑さのように輝かしいモノで埋めたいからなのかもしれない。


映画、音楽、文字に漫画 全てヒロインは君だった

夢で逢えたら/クボタカイ

文字を書くことが生き甲斐です。此処に残す文字が誰かの居場所や希望になればいいなと思っています。心の底から応援してやりたい!と思った時にサポートしてもらえれば光栄です。from moyami.