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アカデミー受賞作を観て、あきらめ悪く生きていきたいなと思った話

レディースディだったので、今月10日に発表されたアカデミー賞で作品賞を受賞した話題の『パラサイト 半地下の家族』を観に行ってみた。

正直言って、この映画を観終わった時の私の感情は、モヤっとしたものだった。
(この先、一部ネタバレになる可能性がある点、ご了承ください。)



この映画を簡単にまとめると、全員無職の一家(父・母・兄・妹)は貧しく、半地下にある家に住んでいる。ある時、大学に進学した友人の紹介で、超金持ちの家に息子が家庭教師として雇われる。それをキッカケに、嘘に嘘を重ねながら家族全員がその家の使用人として就職をしたけど、すったもんだ・・・という話。

半地下の家に住む貧しい家族と高台の豪邸に住む裕福な家族には、決して越えることのできない格差があって、金持ちはいい意味で嫌味のない単純でザ・いい人。かたや、体に染みついた貧乏っちさは、幾ら小綺麗に着飾っても嘘で塗り固めても、臭ってしまうものだということ。

この映画を観て、自分の力で手に入れたつもりの学歴も、仕事も、家族も、生活そのものが、実は全部、自分の意思とは関係なく産まれながらに貧富というセグメントの中で決まっていたことのような気がしてゾッとした。

そして、この映画が安易なハッピーエンドで終わらなくて良かったと思った。結局、格差は簡単に飛び越えるとこはできないという、ある種あきらめのようなものが、私の価値観としてあって根深いんだろうな。。。

一方で、予期せぬピンチに立たされた時に、その事態に対する計画を息子たずねられた父親が言った『計画を立てると必ず人生その通りにはいかない、ノープランがいい』ということばを反面教師にして、やっぱりこの息子と同じように、あきらめの悪い自分になんとなく期待をしながら生きていくのかなって思ったり・・・。

そんなことを考えさせられた映画でした。


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