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ソーシャルビジネスフェス #HOPE2023 に参加した起業家の感想

「社会の課題をみんなの希望に変えていく」企業集団、ボーダレスジャパンが主催する、ソーシャルビジネスフェス HOPE 2023に参加してきました。

越後湯沢・燕三条で移住を切り口にまちづくりをする会社・きら星を経営しております、代表の伊藤綾です。

ちょっと昔の写真ですw

この、ソーシャルビジネスフェス、13カ国で活動をしているボーダレスカンパニオ(※リンク参照)の代表たちが一堂に会して事例発表を行うだけではなく、産官学連携での取り組みに触れることができる機会でした。
フェスという名称になっているのも、やはり私たちが挑戦していること=ソーシャルビジネス、つまり、社会課題の解決を主目的に、経済性と社会性を両立を目指すという枠組みは「意識高い」「とっつきにくい」「なんか偽善的」などというイメージがついて回っているのも事実。そこをフェスという楽しいものに昇華して、社会課題の解決、という重苦しいテーマではなく、課題を希望に変えていく過程を楽しく感じてもらえたらという願いがあります。(これは私個人の解釈です)

コンテンツとしては、テーマごとのトークセッション/事業紹介ピッチ/展示販売等があり、神戸市の甲南大学を会場にお貸しいただき実施しました。

タンザニアで挑戦を続ける、モアナと一緒にブースの準備。

私は、事業紹介ピッチとして、10時15分からのステージに立たせていただきました。天気も崩れがちでしたし、会場が地下で導線がやや弱いため「誰も来なかったら・・・」と不安な気持ちがよぎりましたが、ほぼ満席で多くの方が話を聞いてくださいました。

ピッチのグループが終了後にも「後でゆっくり話させてください!」と3名ほどからお声がけをいただき、会場内をぶらぶらしていたところ、声をかけてもらい話が弾むなど、嬉しい効果がありました。
実際に、ご自身で地域活性化に取り組みたい方から、スペース運営のノウハウなどのご相談をいただき視察受け入れにもつながりそうです。

▼視察についてはこちらから予約ができます

いつも私は、自社が運営するコワーキングスペース内で月一ランチピッチというイベントを開催しており、そこで参加者にフィードバックをする側なのですが、伝えていることは「そのピッチは、届けたい人の心に投げて行動変容を起こすものになっているか」ということです。

今回、私は「仲間」になってくれる方を探しに来ました。仲間になってもらうためにはまずは興味をもってもらうこと。
そうやって全く私のことを事前に知らなかった方が、興味を持って多くの起業家の中から話しかけてくれるという事象は、シンプルに嬉しいしありがたい経験でした。

その他、尊敬する神戸市の公務員・長井伸晃さんと、甲南大学・石川先生、ボーダレスカンパニオからRICE MEDIAのトムのトークセッションなど、これから新たな産学官連携が生まれる可能性を秘めたセッション。

長井さんからは、私たちの住む新潟のコミュニティに対しても「僕が実際にそちらに行って、地元の公務員のみなさんにお話させていただくなど、いくらでもご協力しますので、いつでもお声がけくださいね!」とありがたいお申し出を得ることができました。
最近は、新潟の20-40代の自治体職員の方で熱量が高い方々と出会うことも多く、そういった仲間にも長井さんの話は聞かせたいし、彼らの同僚が一人でも二人でも多く、動き方や考え方の参考になればと思っています。

新潟の職員界隈のみなさん。ぜひ、私が掴んできたチャンスを活かしてみませんか?

「スーパー公務員」としても有名な神戸市役所職員の長井さん

社会起業家を輩出する養成所、ボーダレスアカデミーの卒業生によるピッチコンテストでは、実際に起業&起業準備中の方々が、真摯にトライ&エラーを繰り返しながら、何が自分が変えたい社会の対象に対して、誠実に対応ができるのか?という観点でアップデートをし続ける姿に胸を打たれました。

運営が終わったときには、準備を徹夜でやってくれていたチームメンバーたちへの感謝の声が起業家たちから溢れていて、それも良かったなぁと思います。ステージで輝けるのは、最前線の人たちが素晴らしいのはもちろん、そこを支える人たちがあって初めて成り立つもの。本当にありがとうございました。


フェスが終了した後には、ボーダレスカンパニオの同志、起業家だけでなくバックアップしブーストする仕組みを共に作るメンバーも一緒に合宿へ。

そこではさまざまなことが語られ、私も場をカオスにする議題というかテーマを投げかけてしまったが故に、予定していた時間が足りない事態に陥りましたがシンプルに「良かったな」という感想を抱いています。

それは「なぜ自分たちがここに集うのか」ということを言語化し、伝え、議論し合うという体験ができたからです。

私がボーダレスジャパンの仕組みに参画したキッカケは、通常のビジネス界隈の方々に「無理だ、市場が小さい、非効率的だ、できっこない」と一蹴されたアイデアを「それは大事なことだよね、いいじゃん、やろう」と背中を後押ししてくれ、ペイシェントマネーを資本という形で入れてくれたことです。

確かに、入り口はそこであったものの、いまのこのつながりの価値は、ビジネスの世界の中では割り切れず後回しになりがちな「私たちがなんとかしたい何か」にひたむきに向き合い、解決に最も価値を置いていること。(ソーシャルインパクト)
難しい、できっこない、という領域にビジネスという手法を用いて挑戦し続けるコミュニティは、さまざまな経済団体やコミュニティの中でも稀有だと思っています。

私自身、地方のローカルスモールビジネスの立ち上げに関わって、その件数も十数件。相談だけでいくと80件くらいになりました。たった5年の中でも、起業家が事業を辞めてしまうことを多くみてきました。
最も多い辞めてしまう理由は、資金の問題や人の問題という直接原因はあるにせよ、起業家の心が折れてしまうことにあります。

心が折れそうになった時、折れてしまった時、同じく難しい領域でのチャレンジを泥臭くしている仲間が世界中にいる。そのリアルビジネスについて生のデータなどにも触れられるということは非常に貴重です。


まとめると、、
「難しいことでも挑戦を続ける人たち」と楽しくつながることができる、そんな機会がこのソーシャルビジネスフェス。
また別のまちで開催をされる予定ですので、是非今後も注目してみてください!

※アーカイブ視聴もできるようになります。リンクはまた別になると思いますが、ボーダレスジャパンのPeatixをフォローお願いします。


「魅力的なまちで溢れかえっている世界を」作り「地方で暮らす人を増やし消滅可能性都市をなくす」ことをミッションに動くまちづくり会社社長。湯沢町で暮らす2児の母でもある。