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B-BLUE

3つのB-BLUE

#スキな3曲を熱く語る  という素敵な企画があったので、参加させていただきます。

音楽のテーマ、待ってました。

今こそBOØWYと氷室京介を語る時です!


とはいえ、BOØWYと氷室さんの好きな曲…たくさんありすぎて3曲に絞るの難しいな〜どうしよっかな〜。

なんてウンウン悩んでいましたが、ここは視点を変えてみました。

『B-BLUE』という1曲の、3バージョン。

ざっくり言ってしまうと、

①原曲(CD音源)

②氷室京介ソロライブでのB-BLUE初解禁

③氷室京介ラストライブでの最後のB-BLUE

です!

同じボーカリスト。同じメロディー。同じ歌詞。

でも、それぞれのバージョンで持つ意味が全く異なる。

そこを熱く語っていきたいと思います!届け、B-BLUEへの熱き想い。



①B-BLUE(BOØWYオリジナル)

まずは原曲です。それからBOØWYについてざっくりと説明を。

BOØWY=ボーカル:氷室京介、ギター:布袋寅泰、ドラム:高橋まこと、ベース:松井常松

1983年~1988年の期間活動し、バンドブームを牽引した伝説のロックバンドです。BOØWYでピンと来なくても『Marionette』は聞いたことある!という人も多いのではないでしょうか?

そんなBOØWYを一躍有名にしたアルバム:『BEAT EMOTION』の一曲目がこのB-BLUE。アルバムの前にシングル発売もされています。

Amazonプライムミュージックで、たまたまBOØWYの曲を聴き始め出会った一曲です。現在でもAmazonプライムに加入していれば無料で聴くことができます。公式の動画がないので貼り付けられませんが、YouTubeでも音源をアップしている人がいるので、“B-BLUE”と検索すれば聴くことができます。

この曲は、ポップだけれどメッセージ性の強い曲だと私は思っています。


『ON THE WING WITH BROKEN HEART 破れた翼で ON THE WING WITH BROKEN HEART  もう一度ぶのさ』


「破れた翼でもう一度翔ぶのさ」という歌詞が好きです。人の内面の弱さを隠さず、しかし前を向けるように鼓舞してくれているようなメッセージを会感じます。

翼が折れて地に落ちても、破れたボロボロの翼でもう一度飛んでみせる。何度この歌に勇気づけられたかわかりません。

出勤時にイヤホンを耳に挿して、最初に聴くことが多い曲です。イントロの弾けるようなポップなドラム音が、何か大切な始まりを告げるような雰囲気を持っていると思います。

ちなみに、BOØWYのライブでも1曲目に演奏されることが多く、後楽園球場(後の東京ドーム)でラストライブでも、1曲目がB-BLUEで、5万人のファンを熱狂させていました。

しかしそのラストライブ以降、ソロアーティストとなった氷室さんがBOØWYの曲を歌うことはめったに無く、しかもこのB-BLUEは約16年間、一度も歌われなかったのです。


②B-BLUE(21Century  BOØWY vs HIMURO バージョン)

そのB-BLUEが解禁されたのが2004年のこのライブ。タイトルにBOØWY VS HIMUROとあるように、BOØWY時代の曲が18曲と、氷室さんソロの曲が11曲で構成されたライブです。一夜限りのスペシャルライブということもあり、東京ドーム5万人分のチケットは5分で即完売だったそうです。

そんなスペシャルなライブの、1曲目。

氷室さんの新たなるステージの始まりを告げる、B-BLUEです。

Youtubeの公式動画がありましたので、まずはこのライブ映像をご覧になって頂ければと思います。※OPから入っていますので、歌は2:57から始まります。



ギャーーーーーーーッ!ヒムロック~!!カッコ良すぎ〜!!!


おっと、心の叫びをそのまま文字にしてしまいました(笑)ちなみに「ヒムロック」は氷室さんのあだ名というか、愛称ですね。BOØWY時代からファンにこう呼ばれることが多いです。

まず何がいいって、B-BLUEのイントロが流れた瞬間のファンの歓声ですよ。

このライブはライブCDとしても発売されているので、私はスマホに入れてよくこのバージョンのB-BLUEを聴いているのですが、映像がなくても、このファンの歓声がたまらなく私のボルテージを上げてくれます。

ファンがこんなに盛り上がっているのは、ライブ1曲目という高揚感、生でヒムロックを見られる喜び…もちろんそれは間違いないですが、それだけではありません。

このB-BLUEが16年ぶりに歌われたことで、「氷室京介がBOØWYの曲を解禁した」ということが、ファンの前ではっきり伝わったから。

氷室さんはソロになってからしばらくの間、インタビュアーの間ではBOØWYの話は禁句だったそうです。

氷室さん自身、インタビューの中で「BOØWYは過去のもの」と話していて、BOØWYはBOØWY、ソロはソロと切り離して音楽を作っていました。それでも、BOØWYというバンドの残した業績は偉大すぎました。いくら切り離しても離せない部分があって、ソロになって『ANGEL』や『KISS ME』などの自身の代表曲が世に出た後も、氷室さんはBOØWYの栄光と闘っていました。

作品を作っていくという基準は、やっぱりBOØWY対俺との勝負ですよね。で、まだまだ負けてる。(中略)まだ、元BOØWYだから生き残れてんじゃんっていうニュアンスが、自分の中でも世間の評価でもあるっていうことですよね。モノを作っていく人としては、そんなことじゃ絶対にいけないわけだから。(『R&R NewsMaker』93年2月号より)

1993年、ソロになって約5年後のインタビューではこう語っていた氷室さん。初期のライブではまだ曲が少ないという理由でたまに1,2曲BOØWY時代の曲を歌うことはあったものの、このインタビューの頃にはライブでは氷室さんのソロ曲のみで構成されるようになっていました。

インタビュアーだけでなく、ファンの中でも「ヒムロックの前でBOØWYの話は禁句」という雰囲気だったようです。この2004年のライブまでは、おそらく多くのファンは、「ヒムロックにBOØWYの曲歌ってほしいけど多分無理」と思っていたのではないかと思います。

そんな氷室さんが、16年たってようやくBOØWYを解禁したわけです。

それは、氷室さんの中でようやく、ソロとしての自分の音楽を確立できたと思えたからなのではないでしょうか。

ライブ映像を見ると、氷室さんの歌っている顔がとても穏やかなんですよね。何か一つ自分の中の壁を乗り越えたような、解放されたような穏やかな顔つき。衣装がなびいて、B-BLUEの歌詞のように本当に翼を羽ばたかせている鳥に見えるのは私だけでしょうか。ああ美しい。

解放された氷室さんの歌声と、それを確信したファンの喜びが一つになったライブ音源。ある意味、盛り上がっているファンもボーカリストと言えるかもしれません。余談ですが、このライブのファンの歓声がデカすぎて、東京ドーム周辺の方からうるさいと苦情が殺到したらしいです(苦笑)

ソロアーティスト・氷室京介としての新たな始まりを告げるB-BLUE。いつ聴いても私のテンションがブチ上がる1曲なのです。


③B-BLUE(HIMURO KYOUSUKE LAST GIGS バージョン)

そんな氷室さんが「無期限活動休止」となったのは2016年。

5月23日、東京ドーム。

氷室さんの最後のライブで、最後に歌われた曲がこのB-BLUEでした。

こちらはB-BLUEの公式動画がないのですが、YouTubeのライブDVDのプロモーション動画と、Amazonのリンクを貼っておきます。


プロモーション動画は30秒ですが、氷室さん(当時55歳)の衰えぬカッコよさと、会場の熱気は伝わるのではないかと思います。


さて、「LAST GIGS」(GIGSは「ライブ」という意味)と銘打たれた通り、このライブを最後に本当にアーティスト活動を休止すると発表していた氷室さん。

理由は耳の不調で、実際には2014年のライブツアーが最後になる予定だったのですが、これを語りだすとまた長くなってしまうのでこの話はまた別の機会に。

このLAST GIGSは全7公演、大阪、名古屋、福岡、東京の4大ドームを回るツアーでした。氷室京介のアーティスト活動の集大成ということもあり、BOØWYの曲、ソロの曲が網羅されたセットリストになっています。

完全映像化されているのは千秋楽の東京ドームのみですが、ライブ音源は全7公演、公式ウェブサイトから購入することができます。

このLAST GIGS、全公演セットリストが異なり、氷室京介の生き様が映し出されたライブだと思っているので、本当は7公演すべて映像化してほしいと本気で願っています。Blu-ray BOX発売カモン!



おっと、また心の叫びを書き起こしてしまった。ごめんなさい。


B-BLUEに話を戻しましょう。このLAST GIGSのB-BLUEが最高に魅力的な理由は2つあります。

1⃣最終日、最後の最後に歌われたこと

ヒムロック最後のライブということで、セットリストが終わってもアンコールは当然鳴りやみません。千秋楽のこのライブでは、全35曲、トリプルアンコールまでいきました。

トリプルアンコールで歌われた曲は2曲。1曲目が『SEXセックス&アンドCLASHクラッシュ&アンドROCK'N'ROLLロックンロール』。この曲は氷室さんのソロ曲で、1988年の最初のソロライブの1曲目に歌われた曲でした。

そして、大歓声の中この曲を歌った後、いったん静まる客席。「息を吞む」とはこのことです。

氷室さんが何かを言ったわけではありませんが、会場の雰囲気で「次がきっと最後の曲なんだ」と観客は察しているようでした。また、先ほども書いた通りこのライブは公演ごとに曲目や曲順が異なるので、どの曲が来るか予測がつかないのです。ここまで34曲の中には、BOØWYとソロの代表曲がこれでもかと歌い尽くされていました。

何が来るかわからない。何が来てもおかしくない。


そして流れた、B-BLUEのイントロ。


ドラム音が鳴り響いた瞬間、湧き立つ会場。氷室さんがアーティスト活動を締めくくる最後に選んだ曲は、なんとBOØWYの曲だったのです。

BOØWYのラストライブの1曲目、ソロでのBOØWY解禁の1曲目。

そして、最後のライブでの最後の曲。

「1曲目」「始まり」をイメージさせるこの曲が、最後に歌われる。この選曲の意図は、氷室さん本人にしかわかりません。

でも、いちファンの解釈で書かせてください。

きっと、氷室さんはこのB-BLUEという曲を誰よりも愛していた。

BOØWYとソロを繋ぐ架け橋のような1曲だった。

BOØWYの栄光に追われる日々、ボーカリストとして命ともいえる耳の不調…。とことん自分と戦い抜いた氷室さんが、アーティスト人生を締めくくる最後の曲として、これほどふさわしい曲はなかったのではないでしょうか。


2⃣サビでのシャウト

このライブのB-BLUEが最高なのは、サビのラストの「BOYS&GIRLS」の「ガールズ」を高音でシャウトしてくれるところ。このシャウトに、氷室さんの最後の気迫を感じるからです。ほんとこれは聴いて見て感じて頂きたい。

原曲では、2番のみ「ガールズ」が高音になりますが、ライブでは高音で歌うことは少ないんです。先ほどの2004年のライブ映像を見て頂くとわかるのですが、囁くように「ガールズ…」と歌って、マイクを客席に向けて残りのメロディーを歌うよう煽ることが多いです。これはこれでカッコイイんですけどね。

しかし、このLAST GIGSの、この最後のB-BLUEは1番から

「BOYS&ガーーールズ!!!

と高音シャウトします。1番からシャウトするB-BLUEは、おそらくこれだけなのではないかと思います(BOØWY時代の未発表ツアーなどではもしかするとあったのかもしれませんが)。

そして、2番。ラストのサビはさらに力強く、

「BOYS&・・・ガーーーーーーーーーーーーーーーールズ!!!!!!!!

魂の叫びというくらい、いや、これは間違いなく氷室京介の魂の叫びとして、最高に強く激しくシャウトしていました。

そして、「やり切った」という表情を見せる氷室さん。

このB-BLUEの時の氷室さんの顔つきは2004年のものとは違い、目つきは少し厳しくて、最後という切なさを感じさせます。

ポップな印象だったB-BLUEが、このライブの時は、何度折れても傷ついても飛び続けるような「強さ」と、これが最後という「切なさ」を感じさせる、良い意味でまるで違う曲になっているのです。

そして、氷室京介というアーティストの生き様は、最後の最後までカッコ良かった。それをLAST GIGSのB-BLUEが証明してくれました。


このLAST GIGSのB-BLUEは大好きなのですが、映像を見ると泣けてきてしまうので、見るときは相当気合を入れて見ています。



(やっと)最後になりますが

というわけで、大好きなB-BLUEの3つのバージョンについて書かせていただきました。

曲は同じでも、時間や場所、そして歌っている人、聴いている人の想いの違いで違った意味を持つのがライブ音源の良いところです。原曲も、ライブ音源もどちらも素晴らしい!

ということを熱く語ってみたのですが、伝わりましたでしょうか?

というか、ここまで飛ばさず読んでくださった人っているのか…?(おい)


実を言うと、私はBOØWYも氷室さんも生のライブを見た事がありません。

私が生まれる前にBOØWYは解散してしまったし、私が氷室さんの魅力に取りつかれたのはラストライブの後だったからです。

たまたま曲を聴いて、ネットに上がっていたライブ映像を見て、BOØWYと氷室さんのライブパフォーマンスに虜になりました。氷室さんに関してはアーティストとしての彼の生き様もリスペクトするようになりました。

なので、BOØWYや氷室さんのライブを一度でも生で見ることができたファンの人たちが本当に羨ましいし、そりゃ夢中になるよなあと思います。

ですが今は非常にありがたいことに、CD、DVD、Blu-ray、インターネットと、当時の熱気を追体験できる環境にあります。

実際のライブには行けなかったけど、DVDを買いそろえて(まだ全部ではないのですが)、今日は1993年の代々木体育館ライブ、明日は2012年の武道館年越しライブ、なんて時間も場所も自由に飛び回った気分で、”お家でヒムロックライブツアー”を楽しんでいます。

だからこそ、BOØWYや氷室京介を知らない人にも読んでもらえるように、曲とライブの魅力を簡潔にわかりやすく伝えるぞー!と思って書いたのですが…

ながーい!ごめんなさい(汗)いつの間にか6000字超えてました…。

でもでも本当にB-BLUEは素敵な曲で、BOØWYも氷室さんも最高にカッコイイ。だから、一人でも多くの人とこの「大好き」を共有したいんです。


noteさん、改めて、今回は素敵なお題をありがとうございました。

もっともっと文章力をつけて、また色んな「大好き」を書いていければと思います。






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