私が本をよく読むようになったきっかけは、ピースの又吉直樹さんだ。 それまでは1年に2〜3冊読めれば良いくらい。元々、集中力が長時間続かないタイプなので、先が気になるようなミステリー以外は、毎日数ページくらいしか進まなかったし、少しでも中だるみするとすぐ読むのをやめてしまっていた。 幼い頃は、というかある程度大人になっても、絵本や詩集といった文字数が少ないものばかり好んで読んでいたため、世間を虜にしたハリーポッターでさえ、私は炎のゴブレットの途中で断念してしまった(ハリーのキャ
休日のイオンは、たまったもんじゃない。家族連ればかりでどこも混み合ってるし、入っているお店もファミリー層を意識したものばかりだから、そもそも昔はあまり用はなかった。日用品を買い足す場所や、誰かアーティストのライブの前に友達と腹ごなしをする場所、という認識でしかなかったので、若い頃の自分は、休日にイオンに行く人を(特にデートとしてだったり、わざわざ予定して行く人を)心の中でダサいと思っていたりした。 だが、結婚して子供が産まれた今となっては、イオンには頭が上がらない。過去の
私は昔からお笑いが好きだ。といっても、家はわりと厳しく、というより母のこだわりが強く、お笑い芸人の出るバラエティ番組はちっとも見させてくれなかった。「やかましい」とのことだ。 子供がみんな大好きであろうアニメであっても、話が全然進まないだとか、アニメのくせに静止画ばかりだ、とか横でいちゃもんをつけられるので、姉も私も気持ちよく観ることができなくなり、次第にクラスメイトの観る番組を遠のく人生を歩むようになってしまった。 ドリフもバカ殿もろくに観させてもらえず(時代よ)、「笑う
いつからだろう、夫のことを「もう愛していない」と思い始めたのは。 付き合って3年で結婚し、今年で結婚4年目が、今思えば付き合って2年を過ぎたあたりから「あれ？」と思うことが多かった気がする。しかし、別れるほどのことでもないと思ってこの違和感に気付かないフリをしてきたのだろう。 とはいえ何度も「ああ、今すぐ別れたい」と思う瞬間はあった。それでも思いとどまったのは、一旦冷静になろう、という気持ちと、別れる"作業"が面倒くさい、という気持ちと、共通の友人たちの存在だった。 私たち
夫はポジティブだ。 ポジティブな言い方をすればポジティブだ。 ネガティブな言い方をすれば迷惑な思考回路だ。 自分に対して良く捉えすぎている。 このあいだ、共通の友人から、 「ふたりはご飯どっちが作ってんの？」 と聞かれた際。 「8割奥さん、2割が俺ってとこかな」 と即答した。 回答のあまりの速さに驚いた。 まるでずっと待っていた質問の答えかのように、 間髪なくそう言い放った。 ただ、2割はどう考えても嘘だ。 ご飯は主に私が作る。 朝、0歳児の息子がぐずり、 夫の出勤時間ま
