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「5分の2の結婚」その意味は

 私はバツイチ、妻はバツ2。私達夫婦は出会う前に合計で3度の結婚を(そして離婚を)経験している。そんな過去を持つ二人が、数年前に結婚した。この結婚はお互いの立場でそれぞれ数えると2回分になる。合計5回のうち、共有している結婚は2回、というのが、タイトルの意味だ。

 今の生活は二人のものなので、お互い過去のことはなるべく気にしないようにするが、完全にそうはいかない面もある。妻とは異なり、私には以前の配偶者との間に子供がいるためだ。それ相応の養育費も毎月、払っているし、時折、子供に会いにも行く。その点、我慢が多いのは妻だろう。妻には感謝の念が絶えない。

 3組の1組の夫婦が離婚する時代。これから結婚を考えている方の中には、相手か自分、もしくは私達のように両方に離婚歴があるといったケースも少なくないだろう。不安を抱えている方も多いと思う。特に離婚前に子どもがいた場合、状況の複雑さは子供の数に応じて乗数的に増していく。

 私も妻も壁にぶつかることがあった。今でも悩むことは多い。でも、ほとんどのことは解決できているような気がする。ポジティブに私達の話を綴っていくことで、読者の方に少しでも前に進む力をあげることができたら、これ以上のことはない。

* * *

 最近「リチャード・ジュエル」という映画を見た。アトランタオリンピックの時に起きた爆発テロ事件で第一発見者ながら、犯罪者として疑われた実在の人物を扱ったものだ。面白い映画だった。印象に残ったシーンがある。物語の伏線に全く関係ないが、オリンピックパークでケニー・ロジャーズ(2020年没)が往年の名曲「ザ・ギャンブラー」を歌っているシーンだ。このシーンがなぜか私の琴線に触れた。そしてApple Musicのヘビーローテーションになった。何だかよくわからないシーンだが特定の人間の心に妙に焼き付く。映画は時にそんなことをしてくれる。


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