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サイコパスの友情「セブン・サイコパス」
![](https://assets.st-note.com/img/1666183619540-p859Of8OTl.jpg?width=800)
公 開:2012年
監 督: マーティン・マクドナー
上映時間:110分
ジャンル:コメディ/クライム
見どころ:ガソリンとダイナマイトの使い方
サイコパスといえば、相手の感情がよくわからなかったりすることで、突然暴力的になってみたり、他人を裏切ることに対して躊躇がなかったりするイメージです。
「セブン・サイコパス」は、そんなサイコパスな人を7人集めたらどうなるでしょうか、という、くだらなくもほろ苦い友情を描いた作品となっています。
物語そのものは、チャーリー・カウフマンの「アダプテーション」のように、脚本制作に悩む友人を助ける為に、サイコパスよ集まれ、と広告募集してしまったことから、物語がよりおかしな方向に転びだす物語になっています。
本作品は脚本がよく練られておりまして、脚本家である主人公は、平和的な物語をつくりたいと思っているのに、暴力満載の作品を依頼されてしまいます。
主人公は、仏教徒を主人公にすれば非暴力になるだろうと思ったら、物語が展開しない。
友人が色々なアドバイスをくれるのですが、どこか頭のねじが外れた人たちが集まってきてしまって、男たちでの逃避行にまでなっていきます。
タイトルがセブン・サイコパスなので、七人の侍であるとか、七人のオタクみたいな7人が重要な作品に思ってしまうかもしれませんが、意外とそうでもありません。
サイコパスな男が、友人を助ける為に、サイコパスな行動を繰り返して、とんでもない方向に転がっていくのを楽しむ、ジェットコースタームービーとして楽しむのが正解です。
話がどこに転がっていくのかわからなくて、理解できなくなるかもしれませんが、とあるサイコパス男の友情を描いた作品であり、友人を助ける手段がサイコパスだから、よけいややこしくなるのを楽しむ作品でもあるのです。
最終的には、主人公が悩んでいた非暴力の仏教徒がみごとに、現実の世界とリンクし、物語的なカタルシスを作り出すところは、見事です。
「あるかも。意味はあるかも」
イカレた話かと思いきや、得も言われぬ感動が襲ってきます。
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