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女性科学者の光と影『キュリー夫人/天才科学者の愛と情熱』

みなさんこんにちは!最近すっかり寒くなって、今年も残りわずかとなりました。

もうすでに年間ベスト映画を何にしようか、毎日勝手に悩んでいる(ユーキ)です。映画チア部員の年間ベスト映画も発表する予定なので、そちらもお楽しみに!



今回は試写会で拝見した現在公開中の映画、『キュリー夫人/天才科学者の愛と情熱』をご紹介したいと思います。

キュリー夫人役を務めたのは『ゴーン・ガール』のロザムンド・パイク。『パーフェクト・ケア』での活躍が記憶に新しい彼女の演技にご注目ください。

キュリー夫人といえば放射能を発見し、ノーベル物理学賞とノーベル化学賞を受賞したことで知られていますよね。どのように放射能を発見したのか、それが世界と1人の女性科学者の人生をどのように変えたのか。今作はそんな彼女の成功の影に隠された部分にもフォーカスをあてています。

そんな今作の魅力をいくつかのポイントに絞って話していきます。

■当時の女性の扱われ方について


キュリー夫人は19世紀に活躍した科学者です。この頃、男性はこうあるべき、女性はこうあるべき、というステレオタイプがしっかりとある時代です。

キュリーは実験器具を勝手に移動させられたり、研究所を追い出されたり…理不尽な扱いを受けます。「少しは母親らしいことしたら?」と身内からも言われる始末。育児を任せて、自分のしたい研究に励むことすら、疑問視されています。

そんな中で、彼女はいかに成功をおさめ、歴史に名を残すような科学者になっていくのでしょうか。

■助けた命、奪った命


キュリー夫人の発見したラジウムは医薬品として、たくさんの人たちの命を救います。しかし戦争が始まると、放射能でたくさんの尊い命を奪います。

自らの望んだ形とは違って使用されることに、彼女は苦悩していきます。自分の発明を兵器という形で戦争に利用され、間接的に人の命を奪ってしまったという自責の念にかられます。また、遺族から非難の声を浴びることもしばしば。

彼女の葛藤しながらも、力強く前に進んでいこうとする姿に心打たれました。

■怪演!アニャ=テイラー・ジョイ


『クイーンズ・ギャンビット』『ラストナイト・イン・ソーホー』などで話題沸騰中のアニャ=テイラー・ジョイ。今作では主人公キュリー夫人の娘を演じました。

登場シーンは少ないながら、圧倒的な存在感を持つ重要人物でした。戦争で放射性物質が兵器として利用されます。そのことで無力感を感じていたキュリーの背中を押すシーンが印象的でした。公開前の新作も控えているので、今後の活躍が楽しみな女優さんの1人です!



■最後に…

いかがだったでしょうか。歴史は功績の部分ばかり伝えられがちですが、その裏には困難と努力があります。それを知ると、歴史の見方も変わるかもしれませんね。

『キュリー夫人/天才科学者の愛と情熱』は絶賛上映中なので、是非劇場でご覧ください。歴史や時代背景など、事前知識は一切不要で楽しめます!


執筆: 映画チア部(ユーキ)


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