イギリスの花模様

「帰らない日曜日」では、ジェーンのドラマもさることながら、お屋敷にしつらえてある花々が美しくて、目で追ってしまいました。
ジェーンが仕えるニヴン家の、朝食のテーブルにはスズラン。固定電話の脇にはチューリップ。コックのミリーが働くキッチンの窓辺にも、作家になったジェーンが執筆するデスクにも、花が添えられていました。そして、ポールが出ていったアプリィ邸で、ジェーンがこっそりもぎ取って持ち帰るのは、小洋蘭の花。
イギリスのライフスタイルにとって、花は、気負って活けられるものではなく、いつもそこにあるもののように感じます。
作家のジェーンが、哲学者の恋人ドナルドと一緒に暮らす住まいにはバックヤードがあり、ジェーンはそのバックヤードに身を置いたり、窓越しに眺めたりしながら創作に耽っていました。

画像は、イギリスでホームステイしたホストファミリーの家のバックヤード。日本びいきのご夫婦で、オリエンタルな雰囲気の植物も育てていらっしゃいました。６月のいま頃はきっと、たくさんのバラが咲いていることでしょう。