ブラックボックス 音声分析捜査(原題:Boite noire)

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総合:★★★★☆
 ┝構成 :★★★★★
 ┝演出 :★★★★★
 ┝映像 :★★★★☆
 ┝音楽 :★★★☆☆
 └独創性:★★★★★

ー基本情報ー
監督: ヤン・ゴズラン
出演者:ピエール・ニネ、ルー・ドュ・ラージュなど
製作年:2021

★おすすめポイント★
①ハラハラするシーンの連続。
②高レベルなサスペンス。
③最後の巨悪に驚愕。

▼あらすじ

ヨーロピアン航空の最新型機がアルプスで墜落! 乗客・乗務員316人全員の死亡が確認される。司法警察の立会いの下、航空事故調査局の音声分析官が、ボイスレコーダー、通称“ブラックボックス”を聴く。いつもなら責任者のポロックに同行するのは、最も優秀なマチューだったが、天才的なあまり孤立していた彼は外されてしまう。だが、まもなくポロックが謎の失踪を遂げ、引き継いだマチューは「コックピットに男が侵入した」と記者会見で発表する。やがて乗客にイスラム過激派と思われる男がいたことが判明。マチューの分析は高く評価され、責任者として調査をまとめるよう任命される。本格的な捜査に乗り出したマチューは、被害者の一人が夫に残した事故直前の留守電を聞いて、ブラックボックスの音と違うことに愕然とする。今、マチューのキャリアと命をかけた危険な探求が始まる──。

▼構成

破損した航空機に残されたブラックボックスの音声を頼りに事件解明に向かう。事故を調べることによる、航空業界への闇へとつながる壮大なサスペンスドラマとして仕上げられているため、サスペンス好きにはたまらない作品だ。

▼演出

デンマーク映画の「THE GUILTY/ギルティ」が好きな人には本作も気に入るかもしれない。事件解決のカギはブラックボックスに録音されている「音」。そしてただ音を聞くだけじゃなく、音声分析官がイメージした現場を具現化する事で、エンターテイメント性が高まっていて、聴覚的だけじゃなく視覚的にも楽しめる作品になっている。

▼キャラ

音声分析官、マチューにはノエミという妻がいるが、彼女はマチューと同じ航空業界にいる人間。マチューはさらなる情報を得ようと彼女に情報の提供を求めたが、拒否。しかし、彼女の知らない間に勝手にデータを持ち去り、二人の関係が壊れ始める。ハラハラするサスペンス性だけでなく、夫婦関係が破綻するドロドロする描写あり。

▼その他

レベルの高いフランス作品だった。事故の真相にたどり着くまでの過程と主人公の結末に驚かされた。マチュー対陰謀という場面がありながらも、途中でマチュー対ノエミの対決もあり、二転三転するストーリー展開を楽しむことが出来た。緊張感がMAXな作品を楽しみたい人におすすめしたい作品だ。

▼この作品が好きな人へのおすすめ作品

音のサスペンス作品と言えば、
→THE GUILTY/ギルティ(原題:Den skyldige)(2018)

飛行機事故の作品と言えば、
→ハドソン川の奇跡(原題:Sully)(2016)

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