「ザ・ホエール」ー依存と救済ー
「ザ・ホエール」を観てきました。映画開始数分のシーンから何度も泣き、そしてラストでは文字通りの意味で嗚咽してしまいました。
本稿は、なぜここまで自分がこの映画に胸を打たれたのか、考えをまとめる手控えとして、そして同時に、鑑賞を迷っている方へのメッセージとして記すものです。
特殊からの普遍ひとつの原則
陳腐な、しかし否定し得ない原則として、
「徹底的に個の存在と物語を掘り下げることで、人類に通底する問題やその回答の一つに突き当たる」と言えるでしょう。
本作はまさにこの原則を