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2024年3月の読書日記

2024年3月

こんにちは、入江悠です。
今月は映画『室町無頼』のアフレコ作業が始まりました。
2024年3月に読んだ読書日記です。

1、「イエスの方舟 同乗漂流」

(サンデー毎日編集部 編)

わたしが生まれた年に起きていたことで、名称は知っていたけれど事態の推移について詳しく知らなかった。知らないで何かを断じることの怖さよ。ビートたけしさんが千石イエスを演じたドラマも観てみたい。


2、「くるまの娘」

(宇佐見りん 著)

「かか」「推し、燃ゆ」と読んできて、本著でも著者が描き出す家族の深層がすごい。物語後半にタイトルが腑に落ちるとともに、主人公の女の子も動き出す。家族とはいかにも難しい。「イエスの方舟」とも繋がる点がある。


3、「ロバート・オッペンハイマー 愚者としての科学者」

(藤永茂 著)

クリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』を観る前に予習として読んだノンフィクション。著者が日本人の物理学者であり、米国留学体験を持つため、オッペンハイマーと物理学が自分ごととして語られる。これは間違いない名著。評伝としてもサイエンス・ノンフィクションとしても一級。


4、「黒い海 船は突然、深海へ消えた」

(伊澤理江 著)

この事件も知らなかった。長い年月をかけて未解決事件へ粘り強く取り組む著者もすごいが、事故の当事者である会社社長の人柄もすごい。海と潜水艦と情報公開制度について詳しくなれる渾身のノンフィクション。


5、「ノモンハンの夏」

(半藤一利 著)

これも名著として知られる史実ノンフィクション。「ノモンハン事件」のことと同時に、当時の陸軍上層部の恐るべき暴走体質もよくわかる。モスクワのスターリン、ドイツのヒトラーの動向も描かれ、世界が変貌していく時代感も伝わる。


日記をつけだして3ヶ月目。どうやらわたしの読書ペースでは月に5冊が限界らしい(脚本執筆のための資料読書は別として)。ということは年に60冊。これから何を読もうか。

映画『オッペンハイマー』についての映画評も書きました。
よろしければ、こちらもぜひ。

また先日、大阪のMomo Booksさんで<「映画本」を肴に呑む>という楽しいイベントをさせていただきました。配信視聴できますので、こちらも肴にぜひ。


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