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スピッツ 横浜SunSet 2013 -劇場版- 鑑賞記録

今日のお昼ごろでしょうか、突然スピッツの公式YouTubeアカウントでライブ映像が公開されました。実はその映像、2015年に劇場限定で公開されてディスク化は無いと言われていた映像なんですね…!興奮のあまりもう錯乱状態でしたね… 今回は劇場で観た時の思い出と鑑賞記録について書こうと思います。

劇場に観に行ったのは2015年ということは私は高校生ですね。田舎なんでこのライブ映像を上映してる映画館が近くになくてわざわざ都会へ2時間くらいかけて行きました。家族でお出かけということで親の運転で行ったのですが、現地で私だけ別行動でこのライブ映像を観に1人で劇場へ… 当時の私=田舎女子高生からすると都会に一人で映画館に行くというだけで未知で新鮮でほんのり不安もあり、スピッツのライブ映像への高鳴る期待も相まってそわそわ興奮状態のまま劇場へ向かったような気がします。開始時間になって、映像が始まり、大きな画面と音量に飲み込まれ、映し出された観客のそわそわと自分も一体化して、マサムネさんの「お~さ~えき~れぬ~」で鳥肌がぶわ~っと立ちました。そこからもう2時間夢心地で終わって家族と合流する道すがら、もう羽のように軽い足取りでふわふわしてました。

今日改めてライブ映像を観て、あの時と同じで、恋のうたのしょっぱなでもう、”おさえきれぬ私の気持ち”という感じでした。劇場で観た時の懐かしさ、そこから流れた月日、そんな私の人生に寄り添うようにあったスピッツの音楽を思い出して胸がいっぱいになりました。自分にとってスピッツは人生を語る上で欠かせないものであり、スピッツを知らなかったなら今の私はいなかっただろうと思うほど、大きな存在です。

昔、ライブ映像というものがあまり好きではありませんでした。音楽は完璧であることが当たり前だと思っていたからです。音を外したり、キメが乱れたり、そもそも音質が悪かったり、そういうのを全て嫌だと思っていた時がありました。単純に音楽をただのBGMに捉えていた頃があったんですよ… でも、同じ曲なのにライブでは全然違う表情を見せることに気付き、それを面白いと思えるようになってから色んなライブ映像を観て、よりそのバンドを好きになったりするようになりました。初めてネットでスピッツのライブ映像を観た時はそのクオリティの高さに驚きました。マサムネさん、本当に歌が上手い。そして見た目が一番派手な三輪さんが全然動かない、かわりに田村さんがとんでもなく動き回る、というのも最初は結構驚きました。崎山さんはドラムのことなんて全然分からなかった頃から良い音だなあって思ってました。(後になって自分もバンドをしたりして、全員恐ろしいほど楽器が上手いことに気付きました…)そういう技術の気付きに加えて、ライブしてる4人の空気がめちゃくちゃ良いことにも気付きました。これは音源からは分からないことですね。マサムネさんの絶対的なボーカルがあって、それをもうこれでもかと3人が全力で届けてくれるんです。マサムネさんは安心して歌っているし、3人はマサムネさんの歌を信じ、支えてる、でも4人が4人をちゃんと活かし合えてる。全員が全員の良さを理解し、信じてるから、それが音になって空気になってる、そんな気がします。それがスピッツのすごいところなんじゃないかなと思います。あと、ああここはマサムネさんが弾いてるんだとか、ここのベースこんな動いてたの!?とか、三輪さん気持ちよさそうとか、崎山さんの手上げるやつ好きとか、映像があることで色んなことを楽しめるんですよね。もちろんその場で生で演奏を聴くことが最高だと思うんですが、こういう形で映像を観れることで生で観ていて気付けないことに気付ける良さもあると思います。何より遠方だったりチケット買えない人からすれば本当にありがたいことですね。

大学に入って色んな音楽と出会いましたが、改めて私の音楽のルーツはスピッツにあるなと感じました。たとえば「夏が終わる」に感じる哀愁と陽気、重厚なホーンやストリングスの懐かしさと軽快なギターの爽快さ。この絶妙なバランス感覚が大好きで、だからこそ曲の中に正反対の要素をこっそり忍び込ませた矛盾のあるような音楽が大好きです。

いくつになっても音楽を生み出し、名誉や地位を追い求めるのではなくミュージシャンとして、音楽で表現する者として人と向き合いながら着実にその道を歩んでいく4人こそが最高のロックンローラーだと思います。ライブまた観に行きたいなあ。

スピッツは永遠だーーー!

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