小咄「ルイ辞書」

【天国】【篆刻】

職人は万力に石を固定すると彫刻刀を手にした。最初の一刀目はいつも緊張する。

ある時職人は真っ黒い顔に角のある男に一週間で仕上げるという条件でいつもの倍の手当で仕事を受けた。いつも緊張する第一刀。その刹那、白い顔の男が現れ邪魔をした。男は手首を傷つけ、そのまま天国へ上がっていった。

さなからまかせ「類似ショ」

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