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【選挙出まくり男】小西彦治とは何者か?(9)【“議会デビュー”編】


 来たる衆院選和歌山2区から出馬すると報じられた小西彦治氏ですが、9月28日のテレビ和歌山ニュースが「立候補を取りやめた」と報じました

 出馬会見で「裏金問題を起こした自民党政治で良いのかを県民に問いたい」と雄弁に語っていましたが、一方で「自民、共産以外の候補が出てきた場合は辞退する」とも話しており、実際、

かつて「新党くにもり」から立候補した経歴を持ち、現在は和歌山県田辺市に事務所を持つ政治団体代表の本間奈々氏が立候補を表明。 本間氏の立候補の動機は裏金問題の自民党を正す、コトより「親中派の二階王国の世襲を阻止する!」というモノですが、確かに自民共産以外の候補が出てきたため、宣言通り辞退と相成りました。
 2021年の衆院選にも和歌山3区(今回2区に統合)から出馬した本間氏は一定の知名度を持っているでしょうし、本間氏より小西氏を重要視している人なんてのは私のようなイカレた違う視点で選挙を見ている人でしょうから、小西氏は出馬したとて訴えは有権者に届かず、得票率10%未満の大惨敗になる可能性は高いと思われるので、早いうちに引き返したのは賢明な判断と言えるでしょう。

 私は「選挙出まくりマン」としての小西氏をこれまで取り上げてきており、衆院選出馬表明以降そこに専念している(と思っていた)小西氏についてどーこー言うつもりはなく、遠くから生温かく見守っていようかと思っていましたが、こうなってしまっては仕方ありません。


 これから書く件、小西氏の衆院選が終わるまでは寝かせておくつもりでしたが、それが無くなったのでネタ出しさせていただきます。

 と、いっても別にスクープでも何でもなく、既にネット上に載っている話を皆様に御報告させていただくだけです。 しかも「議会の議事録」に載っている内容なので、安心安全超オフィシャルなものになります。


 今年の4月21日に投開票された「埼玉県伊奈町長選挙」に立候補(通算14度目の首長選立候補 ※1ドタキャン含む)した小西氏。 選挙は得票率15.91%を獲得したものの現職に敗れましたが、例に漏れず伊南町に縁も所縁も無い小西氏が突然立候補してきたコトに町は慌て驚き、それを受けて伊奈町議会の6月定例会で、一般質問に立った山野智彦町議が小西氏の立候補について質問しました。

 上記リンクが全文になりますが、コチラには私が抜粋した内容を書き出しておきます。 「選挙出まくりマン」の話題が遂に議会で取り上げられた記念すべき出来事を、是非皆様ご確認いただきたく。


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質問者:山野智彦町議(以下、議員)

 さきの町長選挙において他県からの立候補者がありました。 その実態や目的について伺うものです。

 先般の伊奈町長選に立候補した立候補者は、兵庫県伊丹市議会議員を2期、兵庫県議会議員を1期務めた後に、2023年4月9日の兵庫県議会議員選挙及びそのすぐ後の4月23日の伊丹市議会議員選挙に立候補され、いずれも当選はされませんでした。
 問題はその後です。 2023年9月3日の三重県の松坂市長選挙を皮切りに、10月1日には岡山県、10月15日には京都府、10月29日に長崎県、11月12日は福島県、11月26日に三重県、その後、福島長野三重山形和歌山長野千葉、そして埼玉県伊奈町、その後も兵庫県静岡県と、所構わずと言っていいと思いますけれども、首長選に立候補しております。 9か月の間に16か所多い月には3か所、1月28日から2月18日の間には1週間ごとに4か所の市町村長選挙に出ているということであります。

 そして、直近の5月12日には兵庫県の相生市長選挙に立候補したんですけれども、告示日当日の午前8時半に立候補届を提出した後、その日の午後5時前突如立候補辞退の届出書類を市の選挙管理委員会に提出をしております。 これによって市の選挙管理委員会は投票用紙の発送の手配から何から進めていたところが、今度は取下げによって選挙がなくなったということで、発送した投票用紙の無効性の伝達とか、様々な業務に奔走されたということになります。
 大事なことは、立候補を取り下げた理由について、神戸新聞によりますと「急遽秋までに実施される県外の市長選挙に出馬することになった」と。 そして、相生市長選に当選した場合「ほかの市の選挙に出られなくなるため取下げを決めた」というふうに報道をされております。 つまり、この候補者は、その首長に当選するために選挙に出ているわけではなく、ほかの市町村長選挙も含めて、とにかく出るということが目的であるということが、ここから言えるのではないかというふうに思います。

 また、先日の伊奈町長選挙におきまして、こうした地域を問わず市長選、首長選に出ているという情報が全く公式には何も知らされないまま、有権者は期日前投票や投票日に臨みました。 もちろん立候補の自由は当然認めなければいけませんが、私は、一町民としまして、この候補者は自分のために伊奈町の町長選挙を利用したというふうに感じました。 極めて不快でありました。 また、議員といたしましては、この立候補者は選挙制度を自己本位に利用し選挙民や選挙制度の運営、また選挙に基盤を持つ民主主義自体を愚弄、翻弄しているというふうに思い、問題であるというふうに思いました。

 法律の穴を通り抜けるような、この候補者の実態と目的につきまして、公式の場で取り上げる必要があると思い、あえて質問するものです。 では、質問に移ります。  

① 他の市町村を含めた立候補の実態、経歴は、どのようなものと把握していますでしょうか。
② 数多い立候補先に共通する特徴はあると思いますか。
③ 選挙ポスター選挙はがき等は、他の市町村とほぼ同じものであったことを把握していますでしょうか。
④ 選挙費用の公費負担分の請求はあったでしょうか。
⑤ 過去に立候補した多の自治体とも連携し、公費負担分の請求内容につきましては実態調査等を厳格に行うべきではないでしょうか。
⑥ 期日前投票、投票日までに特異な立候補情報が公開されていないことは問題であると思いますが、改善の方策はどうでしょうか。
⑦ 首長選挙制度の個人的な利用被選挙権の濫用とも思える立候補を今後抑止するためには、どのような制度改正、運用改正が考えられるでしょうか。

 繰り返しますが、立候補の自由はもちろんあります。ただ、その利用の動機、目的、これが問題だということから、質問させていただいております。
 以上7項目、答弁をよろしくお願いいたします。


回答者:企画総務統括監(以下、役場)

 初めに①、他の市町村を含めた立候補の実態、経歴はどのようなものと把握しているのかでございますが、令和6年4月21日執行の伊奈町長選挙における他県からの立候補者につきましては、告示日に届出のありました立候補届出書、ポスター、ビラ、選挙公報に記載されている内容により、実態や経歴を把握しているところでございます。

 次に②、数多い立候補先に共通する特徴はあるかでございますが、今回の選挙における他県からの候補者につきましては、他の自治体等のホームページなどで確認できた令和5年9月以降で13市町村の首長選挙に立候補しており、立候補先の共通した特徴といたしまして、他の立候補者現職多選高齢で、無投票が予想される選挙への立候補が多いようでございます。

 次に③、選挙ポスター、選挙はがき等は、他の市町村とほぼ同じものであったことを把握しているかでございますが、町に提出されたポスターにつきましは把握しております。選挙はがき等につきましては、特段提出がありませんでしたので把握はしておりません。他の市町村につきましても、把握はしておりません。

 次に④、選挙費用の公費負担分の請求はあったかでございますが、選挙費用の公費負担分の請求は既に提出されております。

 次に⑤、過去に立候補した他の自治体とも連携し公費負担分の請求内容については実態調査等を厳格に行うべきではないかでございますが、伊奈町議会議員及び伊奈町長選挙における選挙運動用自動車の使用等の公営に関する条例の規定に基づき提出された書類につきましては、適正に審査することになります。

 次に⑥、期日前投票、投票日までに特異な立候補状況が公開されていないことは問題、改善方策はどうかでございますが、告示日に立候補届出を受理した時点で立候補者から公表をしてもよいかどうかを確認して、承諾を得た上で町ホームページへの掲載や報道発表を行っております。

 次に⑦、首長選挙制度の個人的利用、被選挙権の濫用とも思える立候補を今後抑止するには、どのような制度改正、運用改正が考えられるかでございますが、被選挙権につきましては、公職選挙法第10条において、市町村長選挙の被選挙権は、日本国民で年齢満25歳以上であることが要件とされており、同条に掲げる要件を具備するほか、同法第11条及び第11条の2に規定する欠格事項に該当しないことでございます。
 町といたしましては、公職選挙法の規定に基づき、公正、中立に選挙事務を行っており、今後も同様に対応してまいります。


議員:①についてですが、立候補届の内容の中に、7か月間の間に13か所もの市町村長選挙に立候補してきたような経歴は記されていたのかを、お伺いします。

役場:立候補届出において、他の市町村の首長選挙へ立候補した経歴の記入につきましては求めているところではございません。


議員:求めてはいないので当然載らないということなんですが、そもそもこういう候補者がいるという想定にはない運営であることは理解します。 ただ、問題であるということであります。
 この候補者は立候補する市町村を選びに選んでおります。 現職多選高齢あるいは無投票の予想ということです。 計画的に立候補しているということも言えるというふうに思います。
 ③のポスターについてですけれども、ネット情報から少なくとも昨年の11月以降、伊奈町分も含めて、またさらに伊奈町の後、5月に2か所、それか6月9日にも1か所また出ているんですが、基本的に同じポスターが使われているということが確認できるわけですが、現時点では、そのことは認識されているのでしょうか。

役場:他の自治体の選挙で使用された選挙ポスターの現物を確認しておりませんので、町といたしましては内容が同じものであるか判断することはできません。


議員:公式に調べる権利がないということから今の答弁のようになるんだと思いますけれども、現実に伊奈町でのポスターを見ますと、ポスターの真ん中に小さなシールが後貼りされておりまして、そこには伊奈町の皆さんへという趣旨の言葉とQRコードが書かれておりました。 QRコードを見に行きますと、登録をしなければいけないので登録をしてまで見に行く気は普通はないわけですから結果的には何も使われないというところもあったと思います。 問題は、そのシールを除けばポスターの中にどこにも伊奈町という文字もないし、特定した市町村名がないということです。 これ自体がポスターが共通であると証明しているんではないかと思いますが、いかがでしょうか。

役場:他の自治体の選挙ポスターと似ている部分があったようでございます


議員:少なくとも、伊奈町用に名前の入った部分がないポスターを使っていたということは事実であります。
 次に、④の公費請求のところの再質問に移りますが、請求があったという答弁でございました。支払いはもう行ったのでしょうか。

役場:支払いの請求につきましては、現在、内容を審査中でございます。


議員:今、審査をしているということですね。
 選挙運動に関する収支報告書というものが、役場前の掲示板に公表されておりまして、この候補者につきまして、その内容を見ますと、支出として、

印刷費 50万5,450円
広告費 55万円
合計 105万5,450円の支出

となっておりました。 更に、その支出のうち、公費負担相当額としては、

ビラの製作費 3万8,500円
ポスター作成費 42万5,700円
合計 46万4,200円

となっておりました。この収支報告は追加報告もあったりしますので、これが確定というわけではないわけですが、今、町に請求がある公費負担分の請求は、この収支報告書の内容に当然連動しているものというふうに思われます。
 現在町に出されている公費請求の内容を開示することは、今可能なんでしょうか。可能であれば、何に幾ら請求があるということを教えていただければと思います。

役場:町に提出された公費負担に係る関係書類は、伊奈町情報公開条例に基づき判断されることとなります。

議員:それの意味は、情報請求をすれば公開されるということで理解してよろしいでしょうか。

役場:伊奈町情報公開条例に基づき、開示請求の手続きを取っていただくことにより、開示できることとなります。


議員:次に⑤ですが、ポスター印刷につきましては、やはり印刷業者の実存確認、伊奈町分の請求書と内容、納品記録、配送記録、デザイン料に関すること等、適正な審査を行っていただくためには、こうした点を確認する必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。

役場:伊奈町長の選挙における選挙運動用自動車の使用等の公営に関する条例に基づいた必要な届出関係書類の確認を行い、選挙管理委員会において適正な審査を進めているところでございます。


議員:ポスターだけではなく、ビラや選挙用自動車も公費請求の対象となりますので、本当に適正な審査をお願いしたいなというふうに思います。
 次に⑥に移りますが、全国各地に所構わない形で出ているというこの特異性は、投票を行う前に有権者が知るべき情報ではないか、というふうに思います。 今後もし同じような候補者が出た場合に、投票前に、あるいは投票時点で、町ホームページや報道発表に盛り込むようにするべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

役場:告示日に先立ち開催される立候補予定者説明会に出席された方については本人の了解を得た上で、その方に関する情報を報道発表するなど有権者に対して極力早期に情報提供できるよう努めており、今後についても同様でございます。


議員:法律は健全な首長選挙のために規定を設けておりまして、今回のように穴を縫ったような候補者想定していないというところがあります。 しかしながら、この公職選挙法の趣旨、選挙公営の目的というのは、例えば首長選挙であれば当然その市町村民のために仕事をしたいということの立候補者を想定しており、そのための選挙費用の一部を支援するものではないかと思います。この点についての趣旨の考えはいかがでしょうか。

役場:公職選挙法の目的につきましては日本国憲法の精神にのっとり、地方公共団体の長などを公選する選挙制度を確立し、その選挙が選挙人の自由に表明する意志によって公明かつ適正に行われることを確保し、もって民主政治の健全な発達を期することを目的とすると、公職選挙法第1条に規定されております。
 また、総務省のHPによりますと、選挙運動費用の一部を公費で負担する選挙公営制度につきましては、目的がお金のかからない選挙のため、また、候補者間の選挙運動の機会均等を図るための制度とあります。


議員:法律は文言どおりのものを守らなければいけない面があります。 しかし、逸脱してそれを個人的利用をしているものに関しては法律の趣旨というものからも見て判断しなければいけないのではないかというふうに思います。 公式の場の答弁ですので限界があったかというふうには思いますけれども、実質の審査におきましては、実態調べて適切な請求審査を行っていただけるものと信頼したいというふうに思います。
 いずれにしましても、こちらの候補者の行動は、明らかに首長選挙の趣旨にはかなっていないと思います。 今後このような選挙活動が行われることを防止するために運営改正等も考えるべきではないでしょうか。 例えば、事前説明に来ない候補者は職歴と選挙歴を選挙公報や町ホームページに掲載するようにするとか行っていただき、有権者に対して投票上のその人物に関する重要情報でございますので、これについては伝えるべきこととして伝えられるようにするべきではないかというふうに思います。
 また、最後にぜひ付け加えたい点としましては、たとえ法律の網をかいくぐったとしましても、表面上の言動とは違って、その考えていることがよこしまである場合は、これは人としては嘘つきであり、ギルティーになります。 嘘はいずれ暴かれます
 今の日本の政治行政にはたくさんの嘘、言っていることと心中で思っていることが違っていることが横行しているように思います。 人間の本質は、その思っていることにあります。思いこそ全ての出発点であって、行為は思いの現れ、具現であります。ですから、この世的に、法律的にうまく逃げおおせたとしても、必ずどこかで裁かれるという心理をお伝えさせていただきます。
 この立候補者に話を戻せば、後で大変な反作用が自分に向かってくるので、これ以上自己のために選挙を利用することをやめるべきだと申し上げたいと思います。 町としましては、適正な審査、対応、それから今後の改善も行っていただきまして、選挙の趣旨を守るようにしていただければというふうに思います。


(引用ここまで)

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※小西氏についてはコチラのマガジンにまとめております



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