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大手メーカー勤務の30歳が転職活動を始めて気付いたこと①

 はじめてのnote投稿。自分は普段こういったクリエイター活動とはほぼ縁のない、本当に平凡な大手メーカー総合職勤務の30歳である。ただ、そんな中で自分なりに課題を持ち、転職活動を始めてみると想像以上の気付きがあったのでここに記したいと思う。

① 転職活動を始めたきっかけ

 きっかけも特に大したことはなく、

「このまま今の会社にい続けていいのか」

という疑問が僕の中で沸いたのが始まりだったように思う。元々僕は学生時代から将来はこれがしたい!という夢があったわけでもなく、世間の波に流されるようにテンプレ通りに就活をして、運良く大手メーカーへの内定が決まり入社した。

 入社して約7年間、自分なりに精一杯仕事に取組み、それなりに充実した時間を過ごすこともできていた。会社の人も良い人が多く、不満は無かった。ただ、30歳になって改めて現状を分析してみると、このままだと自分は会社の波に流され、大きなことを成すこともないまま終わってしまうような気がしていた。また、会社業績は悪くはないものの、今のビジネスがこの先30年安定して維持できるかというのにも疑問が生まれてきた。

 せっかくの人生、自分だからできることを1つは成し遂げたい。それはどこかの社長が語るような大きな物語ではないけれど、命を与えられて生まれてきた以上、何となく考えることであった。それがこの会社でできるのかは疑問に思えた。あくまで自分は企業の歯車の一部として、不協和音を生むことなく回り続けることを求められているだけのような気がしていた。

 そんな中、転職という可能性も考えだした。ただ、自分の近くに転職活動をやっていた人もいなかったので、まずは自分なりに転職活動に関して情報収集をしようと、様々な書籍を読み漁った。

 このあたりは読んでいて非常にためになったので、もし転職を少しでも考えている人がいたら是非読んでみてほしい。

 そして多くの本に「このまま今の会社で一生を過ごすことに疑問が湧いたなら、転職活動は成功する」というようなニュアンスのことが書かれており、まさに自分にあてはまると思い転職活動を始めることにした。

② 転職エージェントへの登録

 まずは手当たり次第、転職サイトに登録した。そこから少し情報収集したのち、自分のキャリアについてはまずは専門家の声を聞いてみようと転職エージェントの利用を決めた。

 転職エージェントといってもかなりの企業が存在している。まずは大手エージェント会社に登録し、面談を行った。僕は具体的にやりたい仕事が明確に定まっているわけではなく、30歳からの転職なのでゼロからのスタートというのも容易ではないことは分かっていた。なので、まずはこんな自分が転職活動をするにあたり、どのような状況を受け入れるべきか、キャリアに関する相談のような形で伺った。

 担当してくれたエージェントは親切で、色々な情報を提供してくれた。やっぱり自分のような30歳になってからの転職ではできることが限られていること(たとえば、金融機関の営業が今からITエンジニアになるには、採用してくれる企業はほとんどいない事のような)も伝えられた。ただ、キャリアチェンジにあたっては今の年齢が最後に近いチャンスであることも伝えられた(誤解のないように補足すると、熱意さえあれば実際には何歳でもキャリアチェンジは可能ではあると思われる)。

 その場でいくつか求人票を見せてもらいつつ、今後のキャリアの可能性についてディスカッションした。今まで自分の会社内でしか活動してこなかった自分にとって、ここで与えられた情報は宝石のように輝いていた。率直に言って、世界はこれほど広いものなんだ、というのを自覚させられた。ただ、一方で自分に今からこれらの仕事が務まるのか不安にもなった。頂いた求人票を持ち帰り、しばらく自分の中で転職について考えることにした。

③ 「キャリアの棚卸し」の重要性

 数日考えたものの、やっぱり自分の可能性に挑戦したいと思い、転職活動を前向きに進めていくことにした。いくつか求人票を見て、自分の中で考えられる条件(僕の場合は最低限の年収、事業内容、必須要件、自分が成長できるか、等を重視した)を基に絞った。それでもまだ絞り切れないので、企業のホームページを見るなどして、ピンときたものに応募してみることにした。

 応募にあたっては職務経歴書というものが必要で、これは履歴書とは別に、これまでの自分のキャリア(要はやってきた仕事内容と自分のスキル)を企業に説明するものである。当然ながら職務経歴書を書くのは初めてで、サンプルを見ながら自分のキャリアを棚卸ししていく必要があった。

 職務経歴書を書くのには苦労した。というのも、今まで7年近く企業で勤めてきて、ここに書けるようなまとまりのあるキャリアが無いことに気付かされたからだ。これは自分にとって大きなショックであった。7年間も働いてきて、他人に語れる自分のキャリアが無いことは非常に虚しいものである。

 ただ、もしかしたら多くの人にとってもこれはあてはまることではないだろうか。特に大企業で組織化された歯車の1つとして働いている人にとっては。大企業では、「誰でもできる仕事」となるよう組織化されており、それは裏を言えば、「自分でないとできない仕事」とはならないことでもある。

 この虚しさも僕の転職活動を進める1つのエンジンとして機能したように思う。このまま今の会社にいても、キャリアとしては何も積み重ねられずに一生を終えてしまう。社内折衝で身につくようなスキル(社内のコネやノウハウ)だけが自分の中に蓄積される。やはりこのままではいけないと思い直した。

 このキャリアの棚卸しを初めてやってみて感じたことは、転職活動の意思に関わらず多くの人がこれを行うべきだということである。1年に1回自分の仕事を振り返り、今後やるべきことについて考えを巡らす。特に、以下の観点で毎年整理すると、自分の課題が明らかになるだけでなく、今後転職活動をやることになる際に有利な材料が積み重なるように感じた。

・この1年間で最も成功したこととその要因

・この1年間で最も失敗したこととその要因

・この1年間で最も自分が成長した点

・次の1年間で自分を成長させたい点

 人事評価などで仕事を振り返る機会はあるだろうが、その書式ではやった仕事の内容と成果にしかスポットライトが当たらないことが多いだろう。「自分」を振り返るという意味でも、自分のキャリアを毎年振り返ることは非常に大事であることを感じた。これを7年目にして気付いたのが悔やまれた。

 ひとまず転職活動を始めてみて一番気付いたのは「キャリアの棚卸し」の重要性であった。今回これについて記すことができたので、一旦本記事はここで締めたいと思う。進捗を交えて次回も書きたい内容があれば、また書き進めていきたい。

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