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プレゼン練習の目的は「本番で同じように話せるようになるため」ではなくて「シミュレーションをするため」

 仕事でたまに他人のプレゼンを観ていて思うこと。

「この人、プレゼンの練習したんだろうな。でも、練習しすぎたのかプレゼンとしては今ひとつだな。」

 自分はプレゼンにおいて事前に発表練習をすることが望ましいと思っている。一般的にもそれは言われていることだと思うが、多くの人は事前練習を間違ってやっているように思われる。

 その間違いは、プレゼン練習が「本番で精度良く同じように話せるようになるための練習」になっているというもの。

 この目的で練習を繰り返している人が本番を迎えるとどうなるか。大抵の場合はセリフが棒読みになり、特に緩急もない、インパクトの弱いプレゼンになってしまう。本来一番伝えたい、インパクトのある部分ですら、さらさらと読まれていってしまう。

 言うまでもなく、これはプレゼンとしては意味が弱く、失敗であるといえるだろう。

 ではどのように練習すれば良いのか。

 僕なりの答えは、「プレゼン練習はあくまで本番のシミュレーションである」というもの。

 実際に資料を作ったあと、本番を意識してプレゼン練習をすると、意外と話が繋がらない部分や、ここは上手く伝わらなさそうだなという部分が分かってくる。こういった本番に起こりうる課題に気付き、修正していく作業がプレゼン練習においては重要ではないかと思う。

 「プレゼン練習でシミュレーション→課題発見→課題修正→プレゼン練習」の繰り返しで資料と自分の論理を作りこむ作業が重要であり、これがプレゼン練習をする大きな意義である。

 そういう意味では僕はプレゼンにおいて「台本」も不要どころか、作ってそれを読むようなプレゼンはプレゼンとはいえないとすら思っている。この話はまたできたらどこかでしたい気もする。

 プレゼンというのは観衆へのアピールであり、対話である。そういった意識を忘れずに、今後も良いプレゼン資料を作っていきたい。

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