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チラ詩の裏

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個人で書いている詩をまとめています。目標は1日1回更新。 現在30日連続更新達成。
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2022年7月の記事一覧

チラ詩の裏47

流れに身を任せる
空は快晴いい天気
なんだかとても
気持ちが良くて
だんだん意識が遠くなる
ああいけない眠っては
首をふりふり目をあける
しかしここはどこなのだろう
どこまできてしまったのだろう
覚えのない景色が続く
いつまで流れれば良いのだろう
空は遠く
岸は遠く
取り残されてしまったかのよう
だんだん不安に呑まれてく
だんだん視界が閉じられる
慌てて目を開け
見慣れた天井
ため息ひとつで全部流

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チラ詩の裏46

踊れ踊れくねくね踊れ
踊り狂えよ果てるまで
君の踊りが終わるまで
僕は見守り続けよう
透き通るような褐色の肌が
横たわるまで見ていよう
緑を纏ってああ綺麗
きっともうすぐ絶えるのだろう
だんだん踊りは緩やかに
満足するまで見守って
絶えたらずるりと一口
ああ美味い

チラ詩の裏45

ここから見上げる星空が
そこから見上げる星空と
同じ星空であればいい

見上げて見つける一等星
どこにも見えない二等星
そこからどれだけ見えていますか
そこからはもっと見えていますか

誰にも見えない星を探して
君に繋がる星を探して
きっと同じことをしているのかな
空から流れる雫が一つ

チラ詩の裏44

蚊をパチンと叩く
スルリと逃げられイライラ
狙い定めてもう一度
もう二度三度
まだやれない
気づけば汗だく
最後の手段
蚊取り線香に火をつけた

チラ詩の裏43

深夜にメッセージを待つ
来ると決まったわけではなく
むしろこない可能性が高い
それでもただただ待ち続ける
きっと君から連絡が来ると
信じて携帯握りしめる

僕から送ったメッセージ
他愛のないメッセージ
なるたけ親愛の情を減らして
届けたメッセージは
既読もつかずに
空虚へと消える

あなたは今何をしていますか
あなたはどこにいるのでしょうか
問いたい気持ちを押し殺して
なんでもないメッセージを送る

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チラ詩の裏42

ゆっくりと
ひとことひとこと
ことばをかさねる
きっとわかってもらえると
きっとしんじてもらえると
おもってことばをかさねてつたえる
けっきょくりかいをえることはなく
いやになってだまりこんだ
はなすことがいやになった
もうどうでもいい
だれともはなさず
くちてゆく

チラ詩の裏41

気がつけば身動き取れなくなっていた
守るものが増えてしまった
背負うものが増えてしまった
言い訳は考えれば思いつくけど
結局動かないことが原因だった

いつからだろう
道端で泣く子供に声をかけなくなったのは
いつからだろう
飛び出そうとする子供を叱らなくなったのは
いつからだろう
喧嘩する子供たちを仲裁しなくなったのは
いつからだろう
朝すれ違う子供達に挨拶しなくなったのは

こんな自分にいつから

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チラ詩の裏40

光が差した
丸い丸い輪っかになった
輪っかはだんだん大きくなった
大きくなって気付けば輪っかは消えてった
光の中で消えた輪っかを探した
どんどん端に寄ってった
光が消えた

チラ詩の裏39

転がるボールを追いかけて
坂道駆けて
目の端に映る
緑の波に奪われた
ボールはもう
どこにも見えず
風はざわざわ笑ってる

仕事に追われて生きている
追いかけられて
追い立てられて
ふと目の端に映る揺れる木の葉に
なんだか懐かしさを覚えて
言葉にできず
1人くつりと笑うだけ

チラ詩の裏38

蝉の声
じじじと聴こえて外に出る
青い空がお出迎え
日差しは強く
優しくなくて
踵を返して逃げ帰る
世界くらいは
優しくあってよ

日が落ちて
薄闇感じで外に出る
月の光がお出迎え
空気は熱く
地は冷めてなく
踵を返して逃げ帰る
結局一日
家から出ない

チラ詩の裏37

時間が止まればいいのにと
願って涙が止まりません
本当にもう涙が止まりません
玉ねぎ切るのもうやめてもいいですか

時間が止まればいいのにと
願って涙が止まりません
本当にもう涙が止まりません
胡椒が舞って辛いです

時間が止まればいいのにと
願って涙が止まりません
本当にもう涙が止まりません
唐辛子入れすぎました

チラ詩の裏36

水が流れる
上から下へ
止まることなく
流れ続ける
どこへいくのか
追いかけてみる
溝に入って
そのまた先へ
川へに混ざって
そのまた先へ
海に流れて
そのまた先へ

水が飛んでく
下から上へ
止まることなく
飛んでいく
目で追う先は
空の上
白く染まって
雲は流れる
止まることなく
流れ続ける
空が続く
そのまた先へ

チラ詩の裏35

夢みる羊がこんにちは
夜も遅くにごめんなさい
チカっと光って
さっと消えて
朝日はまだまだ
もう一度お布団入って
また明日に

夢みるうさぎがこんにちは
夜も遅くにごめんなさい
ぴょんと飛んで
さっと消えて
夜中はまだまだ
もう一度お布団入って
次は朝に

夢みる不思議がこんにちは
もう来ないでよごめんなさい
でもでもそろそろ
お時間ですよ
朝日登って
お布団からはいだして
おはよう世界

チラ詩の裏34

海の呼ぶ声
聞こえてますか
海に呼ばれてること
気づいてますか
おいでおいでと
手招きしてる
波は行ったりきたりして
どうしてそちらは危ないよ
でもでもせっかく
呼んでいるのに
海があなたを呼んでいる
海があなたを呼んでいる