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Ladyknows Fes 2019に学ぶこれからの広告 #3

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【シロウトからみた広告の世界】
広告代理店に新卒入社した、社会人1年目のシロウトが
広告をみて感じたあれこれを
真面目に、楽しく、時に生意気に綴っていくシリーズ。
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今日は、広告とは少し異なるけれど、
私がいつか「こんな仕事をしてみたい!」と思った取り組みについて語りたいと思う。

みなさんはLadyknowsというプロジェクトをご存じだろうか。
私は先月、毎週金曜日に参加している #ADBOX という広告オンラインサークルで初めてその存在を知った。

公式サイト(https://ladyknows.jp/)の紹介文から文章を引用させていただくと、

Ladyknowsは、「自分のこと」や「社会のこと」など、女性自身が「知っておくべきこと」を発信するプロジェクトです。
このメディアでは、出産について、病気について、働くことについて、美容についてなど、これからを生きる女性に役立つ情報を提供します。

他にも、Ladyknowsでは女性に関する様々なテーマについて語り合うイベントの開催や、女性たちに届けたい「声」や「言葉」を載せたコラムの運営などもおこなっている。

そうした数々の取り組みのうちの1つが、
Ladyknows FES 2019 (https://ladyknows.jp/spe01)である。

Ladyknowsによれば、日本の20~30代の女性は、健康診断や人間ドックの未受診率が高いのだそう。
しかし、彼女たちがかかりやすい病気というのは実は多く存在している。
日本の女性が自分自身の健康について考えるきっかけを生み、
もっと気軽に健康診断を受診してもらうことはできないか。

こうして開催されたのがこのイベントというわけだ。

イベントではわくわくするたくさんの仕掛けが用意されていて、

・フォトジェニックな学び空間
 ビフィズス菌など健康に関する様々な知識を得られる展示や、
 チェスをモチーフにした身長計など
 思わず試したくなるインスタレーション作品がずらり

・見た目も中身も知れる健康診断
 一般的な健康診断の項目に加え、
 パーソナルカラー診断や頭皮診断が受けられるコーナー

などなど。
健康診断=やらされるもの という義務感を一新し、
お金を払ってでも行きたい体験型イベントへと意識を変容させたのである。

ちなみに「お金を払ってでも行きたい」というのは比喩ではなく、
実際にこのイベントへの参加には500円かかる。

どうしてこんなに安いのか?というと、
このイベントが企業のマーケティングの場としても機能しているからだ。

日本生命を筆頭にCanon、グリコ、ソフィといった有名企業が協賛しており、
ブースを出展することでイベントに来たお客さんに自社のことをアピールできるというわけだ。

つまり、
普段なら広告を出稿するのにかけていた莫大なお金を、企業はこの健康診断を実施するために使い
普段ならタダでも広告を見ない人々が、500円も払って見に来る
という、あまりにも画期的な仕組みなのである。

ちなみに、ここまで長々と説明した内容は以下のLadyknowsが出している画像になんともあっさりまとまっている。

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たった15秒のCMに1億円を遣うのか、はたまた女性に健康診断の機会を提供するために遣うのか。
もちろん広告手法によって異なる目的があるけれど、
企業が、広告費にあてている予算をなにに遣うのかというところが企業の姿勢として問われる時代がやってくるのではと感じさせられた。


広告業界は、斜陽産業だ。

4マスの力が衰退し、新たに広告を出稿できる媒体をつくろうか、はたまた広告だけじゃなくビジネスをプロデュースするコンサル的立ち位置を確立しようかと、
生き残る術を模索している。


きっと、広告はなくなる。

それでも広告業界に就職したのは、
「広告」というものの本質にある、「コミュニケーション」は
決してなくならないと信じているからだ。

広告という方法はなくなっても、
Ladyknows FES 2019のような、企業と消費者、仲介者がwin-winな関係で結ばれるコミュニケーション方法はいくらでも生み出せると信じているから。

そして、それをやってのけるのは、
コミュニケーションというものの本質を考え続けてきた広告代理店だと
信じているから。

あわよくば、それをやってのけるのが、
私でありますように。




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