夏休みの家族の帰省(帰国)

老夫婦にとって夏休みに家族が戻ってきて元気な顔を見せてくれることは嬉しいことだ。ところが難しい面もある。

戻ってきた家族は“ホリデー”であるから毎日朝寝坊している。しかし高齢者は通常の生活を送っているので朝早く起きていつも通り朝食を済ませて買い物や仕事をする。生活のリズムが全く合わない。いつまでも寝ている子供達を見るとイライラしてくる。

老夫婦二人のマンション生活に部屋数に余裕はない。普段とは異なる使い方になるので数日なら我慢できても一週間をすぎると体に無理が出てくる。

孫はトランプを手に“何かゲームやろう”と言ってくれるが、後期高齢者はゲームをやるような気力は残っていない。

昔の農家や商家であれば老夫婦の他に長男夫婦が一緒に暮らしている。だから帰省してくる次男や次女の家族は長男の家族が見ることになる。

しかし、現代は核家族。老夫婦は長男の家族を含め帰ってくる家族の全部を見なければならない。

―小さな炊飯器ではご飯が足りない。
―マンションのベランダでは洗濯物を干すスペースにもことかく。
―車で外食と思っても小さな車には全員で乗れない。
いやはや大変なことである。