見出し画像

セントラル愛知交響楽団 Wコンチェルトシリーズ 成田達輝

今日はセントラル愛知交響楽団のWコンチェルトシリーズの演奏会へ行きました。

このシリーズ今回で4回めなのかな。
1人のソリストで2曲のコンチェルト(協奏曲)を弾くという企画です。
ヴァイオリンは今回が初めてで成田達輝さんが演奏します。

ベートーヴェンとショスタコーヴィチ第1番の2曲です。
成田さんの希望でショスタコーヴィチの方が後になったみたいです。

ベートーヴェンが1800年代、ショスタコーヴィチ第1番が1950年代と150年の時代の差がある2曲で、性格も正反対なところがあるので、成田さんが2曲をどのように弾き切るというのが楽しみです。
また2曲とも長いカデンツァがポイントになる曲であり、ソリストの見せどころです。

成田さんの演奏はラジオでは聴いたことがありますが、音楽ホールでは初めてです。

ちなみに名古屋では確か3年前に宗次ホールで夫婦での共演があったと思います。

演奏会15分前に音楽主幹の山本雅士さんによるプレトークがありました。成田達輝さんが決定した経緯やプログラムの内容や順番の話などいろいろな話が聞けました。

◼️ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲

前半はベートーヴェンです。
三大ヴァイオリン協奏曲のひとつであり、有名な曲です。自分も音楽ホールで10回ぐらいいろいろなソリストで聴いています。

ベートーヴェンにしてはめずらしく歌謡的なメロディーがベースになって音楽が展開していきます。ヴァイオリンの歌うメロディーが心にしみます。

成田さんはオーケストラのみの部分で自分が弾いていない部分でも乗り乗りな感じで音楽に入り込んでいました。
ソリストではありますが、オーケストラと一緒に楽しんで演奏するという感じで好感持てました。

そして第1楽章の最後のカデンツァがまたすばらしく聴かせどころいっぱいのカデンツァでした。成田さんの弾いている名器タルティーニの音が鳴り響きました。

第2楽章は眠り心地になりそうな気持ちいい音楽で33年前に名古屋フィルの定期演奏会で初めてこの曲を聴いたときには第2楽章で気を失いかけたのをいまだに記憶があります。

夢心地の第2楽章からアタッカーで第3楽章に移るところが好きで、第3楽章が大好きです。
楽しさの中に好きなメロディーがあったりして楽しめます。

演奏終了後は指揮者の斎藤さんとダンディーな2人が抱擁します。

◼️ショスタコーヴィチ/ヴァイオリン協奏曲第1番

後半はショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番です。
明るい音楽のベートーヴェンから暗くシリアスな音楽のショスタコーヴィチになります。

成田さんはベートーヴェンのときと衣装を変更した感じです。

ハープが2台、チェレスタが入ってきます。
金管楽器はホルンとチューバです。
今日初めて聞いたのですが、トランペットとトロンボーンは聖なる神様の楽器なので、ホルンとチューバで金管楽器は編成しているとのことです。

ハープの音、チェレスタの音が独特の美しい神秘的な世界に連れてってくれます。
第1楽章は重々しくシリアスな音楽なんですが、美しい音楽です。

それが第2楽章になると強烈なリズム、すごい熱い音楽になります。すばらしい。ショスタコーヴィチ独特のユダヤの音階がまた深い味を出します。

そして第3楽章のパッサカリア。美し過ぎる。
ずっと聴きたいぐらいの美しい楽章。
そんな楽章の最後にカデンツァがあります。
成田さんのヴァイオリンの独壇場です。
このカデンツァは結構長く、また第4楽章へのつなぎ、アタッカーとしての役割があります。
第3楽章、お腹いっぱいに満喫しました。

第4楽章のフィナーレに続きます。
熱いフィナーレに感動し、演奏終了します。
ブラボーでした。
鳥肌が立つぐらいのショスタコーヴィチワールドでした。

昨日もショスタコーヴィチだったので、連日のショスタコーヴィチに満喫しています。

成田さん、ソリストアンコールもやりました。
バッハのガヴォットです。

プログラムを見ると、来年8月2日土曜日にセントラル愛知交響楽団のWコンチェルトシリーズの成田達輝さん第2弾があるそうです。どのような曲目なのだろうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?