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第48回愛知室内オーケストラ定期演奏会B

今日はしらかわホールへ行きました。
愛知室内オーケストラの定期演奏会です。
世界初演のオーボエ協奏曲があり、注目していた演奏会です。

今日の指揮者は坂入さんで若手指揮者です。
自分は聴くのは初めてになります。
慶應大学経済学部出身で芸術大学、音楽大学の出身ではないところはめずらしいです。
そういえば今日のコンサートマスターが石上真由子さんで医学部出身でしたね。

今日は2階のサイドの前列で聴きます。
舞台の左サイドは死角ですが、舞台の真ん中から右サイドは見渡せる位置です。
前にも言ったように音楽は聴覚で聴きますが、視覚によってイメージがかなり変わります。

■バルトーク/弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽

チェレスタとピアノとハープが舞台の真ん中に配置されます。通常の管弦楽協奏曲だとハープやピアノやチェレスタはサイドに配置することが多いですが、真ん中に配置されるのはこの曲の特色ですね。
チェレスタの大堀さんはチェレスタを弾いたりピアノを弾いたりと舞台の中を移動して二刀流していました。すばらしいです。鍵盤の硬さとかも違うので、絶対に難しいと思います。

第1楽章のフーガが美しいです。
各楽器の入り方をじっくりと見ていました。
数学的な計算された音楽ではありますが、緊張感と美しさがすばらしいです。
第2楽章以降もこのフーガが断片的に形を変えて出てきますね。

第2楽章以降は不協和音が多くて聴きやすい音楽ではありませんが、民俗音楽が前面に出ていてバルトークらしい音楽だなと思います。
バルトークでかなり満腹なぐらいすばらしい演奏でした。

■山内雅弘/オーボエ協奏曲

世界初演のオーボエ協奏曲です。
通常のオーボエ、バス・オーボエ、ピッコロ・オーボエと3種類のオーボエを用意して持ち替えながら吹きます。3種類のオーボエの音域がかなり違うので、それぞれの音を楽しめます。

オーボエ奏者の山本直人さんのオーボエの音色がすばらしかったです。特に第1部分のカデンツァはすばらしかったです。
オーボエの協奏曲はモーツァルトぐらいしか知らないですが、主役のイメージのある楽器ではありませんが、今日は主役でしたね。

曲自体はコテコテの現代音楽で難解で不気味な音楽ですが、オーボエの楽器の魅力を引き出す素敵な曲だなと思います。最初から最後まで楽しめました。

演奏終了後に作曲者の山内雅弘さんも舞台に上がって挨拶しました。

ここで前半終了ですが、満腹過ぎるすばらしい前半でした。

■ドヴォルザーク交響曲第7番

後半はドヴォルザーク交響曲第7番でした。
ドヴォルザークの交響曲はすべて好きですが、第7番はかなり好きです。ブラームスの影響を受けた曲でブラームスの交響曲第3番にかなり影響を受けた曲ですね。

チェコの民俗音楽もかなり入っており、第3楽章の民俗音楽フリアントのメロディー、リズムは印象に残りますね。

ドヴォルザークとしては暗めの交響曲ですが、最初から最後まで楽しかったです。すばらしい熱演だったと思います。

バルトーク、世界初演オーボエ協奏曲、ドヴォルザークと内容の濃いプログラムで充実感のある演奏会でした。


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