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Re: 見積もりの正体

質問があったので書いていきます
元記事

質問は対数正規分布って何ですか?何ですが、厳密な数学の意味を知ってもらうよりニュアンスを知ってもらいたいので書きました

対数正規分布って何ですか?

ちなみに正規分布は

正規分布は見出し画像のグラフですが、特徴は

  • 真ん中が平均値、最頻値、中央値(図の横軸が0の点)

  • 左右対称で分散が大きくなるとペタンと横の足が伸びている

では対数正規分布は

対数正規分布イメージ

一方対数正規分布の特徴は(手書きですみません)

  • 最頻値(黒線)<中央値(赤線)<平均値(青線)の関係になっていること

  • 左右非対称で右足が長く伸びている

  • 分散が大きくなるとペタンとなるけど全体的に右にシフトしていく

作業の見積もりが対数正規分布になるってどういうことか

作業時間でイメージした方がわかりやすいと思うので一旦時間で説明すると

  • 見積もりより極端に短くなることは少ないが、極端に長くなることはある

見積もりをするときは

実数の他にどれぐらいの不確定要素(分散)があるかも考えないと、ミスリードしてしまうので気をつけましょう

(脱線)ストーリーポイントについて

ストーリーポイントは実数の見積もりに慣れている人は理解しにくいと思いますが、チーム内の誰が作業をしてもストーリーポイントが1のものは1としてカウントします

この効果は不確定要素から人の影響を排除するためで、見積もりの精度を上げる意味では非常に有効だと思います

また、チームで一定期間内に消化可能なストーリーポイントをベロシティとして考えることで、チームという集合で考えられるようになり統計的な偏りを減らし全体としての精度を上げることができます

ただストーリーポイントでの見積りで気をつけた方が良いことは、ポイントの大きいものについては分散も大きく、一定期間内という制約があるため、全体へのインパクトも大きくなります

なのでポイントが13のものがあった場合に、1が13個と同じだねという気持ちでいると痛い目にあいます

したがってポイントが大きいものはなるべく小さく分割できないかを考えることも重要ですし、またベロシティについてはベロシティが100なら100ポイント消化できると考えるのではなく、1のものが100個消化できると考えると良い気がします

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