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(9/22 08:30分)「FOMC結果まとめ」寄り前情報

FOMC結果まとめ

注目されていた9月FOMCの結果が出ました。
一部で懸念されていた100ベーシスポイントの利上げにはならず、最近で最も有力だった75ベーシスポイントの利上げに決まり、これによってFF金利の誘導目標が
3.00%~3.25%
となりました。

注目していたSEP(Summary of Economic Projections)での今後の利上げ見通しについて
・2022年末
(3月時予想) 1.9% → (6月時予想) 3.4% → (9月時予想) 4.4%
・2023年末
(3月時予想) 2.8% → (6月時予想) 3.8% → (9月時予想) 4.6%
・2024年末
(3月時予想) 2.8% → (6月時予想) 3.4% → (9月時予想) 3.9%
・2025年末
(9月時予想) 2.9%

といった内容になりました。まず年末での金利見通し4.4%については市場の考えと差があまりないように思えました。
次回11月のFOMCで75ベーシス、12月で50ベーシスの利上げとなったと仮定すると、誘導目標は最終的に4.25%~4.50%となり、これはFedWatch的にも有力な数値となっていますが、これよりも一段階低い予想と拮抗しています(つまり11月50ベーシスの予想も多い)。
予想外がもしあったとすれば来年末の見通しで、来年のどこかで利下げが始まる可能性への期待も少しあったかと思いますが、ドットチャート的には来年は金利を高水準に維持させることであろうことを考えさせる内容でした。(ドットを見る限り19人中18人以上が4.25%以上のところにドットを打っています)
パウエル議長の会見の質疑応答における「何をきっかけに引き締めペースを緩める/止めるタイミングにするか」という質問に対しては「ジャクソンホール会議の時と立場は変わらない」とし、結論としては「トレンドを下回る成長率の維持、労働市場の過熱が落ち着き需要と供給のバランスが取れること、インフレ率が2%に低下すると確信できることを目標としてる」と述べていました。

今日の注目ポイント

米国株は開始はプラス圏で膠着していましたが、FOMCの結果が出ると一転下落、ただその後は再び上昇しパウエル議長の会見中はプラス圏での推移が長く、しかし終わり頃には小幅安に転じて、その後また小幅にプラス、最後は売りが続いて大幅安となりました。

長期金利は2年債利回りでいえばFOMCの結果が出る前に4%を越え、結果が出ると一気に4.1%を付けた後再び4%を割れる乱高下となりましたが、そこから再び少しずつ上昇して4%を越えました。
一方で10年債利回りは結果が出た直後こそ同じように一気に上昇しましたが、こちらはより長期の国債の利回りであるため景気後退の懸念の方をより織り込んでかそこから低下し、前日よりやや低いところで動くなどしたため、いわゆる逆イールド状態が進行する形になりました。

S&P500の業種別指数は前日に続き11業種すべて下落となりました。
NYダウはこれで終値としての7月の安値も下回り、6月のCPIショック時につけた今年の最安値に接近しています。

本日の日本市場は連休前ということもあり、朝に軟調さが引き継がれるとしてもその後の動きが読みにくい一日に感じます。特に今日、明日の米国市場の動きとしてNYダウは節目の30000ドルを前に掘り下げてしまうのかある程度の下落をこの数週で織り込んだとして反発するのか、色んな可能性を感じられてしまうだけに、連休で動けなくなることがどちらに働くかをみておきたいところです。
さらにはいつも通りの時間であれば昼休み頃には日銀決定会合の結果が出て、引け後には日銀黒田総裁の会見がありますので、こちらを気にする動きというのも気になるところです。
他にも各国の中央銀行の政策金利発表が集中しますので、為替の動きは色々とみておきたいところです。

日本は祝日となる金曜日のイベントも確認しておくと、まず木曜日の米国市場引け後にFedEXとCostcoの決算があり、金曜日のこれを受けた動きをみておきたいところです。またFRBの主催して時々開催されているFed Listensというイベントがあり、議題としては「パンデミック後の経済の移り変わり」となっていますがブレイナード副議長やボウマン理事が司会をするイベントですので、何か発言がないか少し気になります。


指数・今後の重要イベント

終値
CME日経平均先物始値(括弧内は昨日の現物の終値):26865.00 (27313.13)
NYダウ:30183.78 (-1.70%)
S&P500:3789.93 (-1.71%)
NASDAQ:11220.19 (-1.79%)

イベント
9/21 (水):日銀金融政策決定会合(~9/22 22日に黒田会見予定)
9/23 (金):秋分の日 日本休場
9/23 (金):米9月PMI 速報値
9/27 (火):米8月耐久財受注
9/28 (水):配当・株主優待 権利付き最終日
9/30 (金):米8月個人所得・個人支出・PCEデフレーター

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