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23/01/31 (火) 「個別物色優勢」引け後情報

個別物色優勢

株価指数等の値動き:

月曜日の米国株は主要三指数が下落したものの、欧州は底堅さをみせる内容でした。またドル円は円安方向にやや進んだ状態での今日のスタートとなり、日経平均株価は前日よりも高く始まりました。ただ昨日と同様に27500円手前になると上値が依然重く、何度かこの上値を試そうとするも抜くことができずにいると、そこからは少しずつ日経平均株価は下落していき、特に大引け前に売りがやや強まったため、今日は106円安となって終わりました。
TOPIXも同様に右肩下がりの形になった一方で、マザーズ指数は逆に開始時はNASDAQの大幅安もあってか下落スタートとなったものの、午後からは強まってはっきりと上昇に転じ、大引けもプラスで終える形となりました。

東証業種別・市場別指数などの動き:

業種別指数をみてみると、33業種中17業種上昇と約半分となっていました。値上がりトップは電気・ガス業となっていて、業種としては2位に差を広げての上昇率となっていました。前日に決算発表をして通期見通しを上方修正した中部電力、場中に決算発表をし上方修正を発表した東京ガスなどが上昇の背景にありそうです。
一方下げが大きかったのは銀行業、鉱業などでした。

月間として日経平均が月間で4.72%の上昇となった中、下落となった業種は5業種のみでした。
下落1位は医薬品業、2位は海運業、3位水産・農林業、4位保険業、5位陸運業となっています。
それぞれ理由があるとは思いますが、共通していることとしてこれらは昨年上昇していた業種でした。
一方で上昇していた業種をみると、上位にはやはり昨年値下がりした業種が並んでいました。今月の上昇2位には昨年最も下落した電気機器が位置していましたが、今月上昇1位となったのは鉄鋼業で、こちらは昨年も年間としては上昇していました。

その他の主な動き:

日銀が27日に予告していた通り、5年物共通担保オペを通告していました。
ただ債券市場では8年、9年債が日銀の10年債の許容条件の0.50%を上回る時間がありました。10年債の利回りも日中に0.49%手前まで上昇しており、許容条件の0.50%に近くなっています。


コラム:日銀人事が気になる時期

明日からは2月に入ります。
様々なイベントが控えていますが、日程が決まっていないイベントとして気にしておきたいのは日銀の正副総裁3人の後任人事です。以前の報道では「2月10日を軸に国会提示の方向で調整」との報道がありました。
これに関して報道のすぐ後には鈴木財務大臣が会見で事実確認として質問された際には「全く聞いておりません」としており、日程が確認しているわけではありませんので、事前報道も含めてこの話題は2月中気にしておきたい内容となります。

黒田総裁に近い人物として雨宮氏、中曽氏が予想されていたり、逆に黒田路線からやや外れた人物として山口氏の名前があがったり、最近では翁百合氏の名前も浮上していました。翁百合氏に関しては正副総裁に初の女性登用となれば話題性がありそうな一方、昨日の令和臨調によるアコード見直し提言をしたメンバーとしても報じられており、市場としては緩和修正の思惑が強まる要因になることも考えられます。


明日の注目ポイント

今晩は米国市場でも決算発表が多くあります
取引時間開始前にはCaterpillar、McDonald's、Exxon Mobil、Pfizerなど、終了後にはAMD、Amgen、Snapなどの決算が予定されています。
明日はそれらの結果が出てから日本市場を迎えますが、重要なイベントの前の相場となります。具体的には明日の夜にISM製造業景気指数、ADP雇用統計、JOLTS雇用動態調査が発表されるほか、FOMCの結果が出ます。これらのイベントを控えて過ごすことになりますが、今日も日本市場では様々な決算発表があったため、引き続き個別の動きには注目です。


指数・今後の重要イベント

01/31 終値
日経平均株価:27327.11 (-0.39%)
TOPIX :  1975.27 (-0.36%)
マザーズ  :    775.93 (+0.28%)

東証プライム市場指数   :1016.45 (-0.36%)
東証スタンダード市場指数 :1026.44 (+0.24%)
東証グロース市場指数   :  983.40 (+0.26%)
スタンダード市場トップ20:1004.08 (+0.24%)
グロース市場コア     :  953.61 (+1.67%)

東証プライム 売買代金:29196億円


イベント
2023年1月第5週/2月第1週
01/31 (火):FOMC(~2/1 日本時間2日早朝にパウエル議長会見予定)
02/01 (水):12月JOLTS雇用動態調査
02/01 (水):米1月ISM製造業景気指数
02/01 (水):米1月ADP雇用統計
02/02 (木):ECB理事会
02/02 (木):英国金融政策委員会
02/03 (金):米1月ISM非製造業景気指数
02/03 (金):米1月雇用統計

2023年2月第2週 (SQ週)
02/10 (金):米2月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

2023年2月第3週
02/14 (火):米1月消費者物価指数
02/15 (水):米1月小売売上高
02/15 (水):米1月鉱工業生産
02/16 (木):米1月卸売物価指数
02/16 (木):米1月住宅着工件数
02/16 (木):米2月フィラデルフィア連銀製造業景気指数

2023年2月第4週
02/20 (月):ワシントン生誕記念日 米休場
02/21 (火):米1月中古住宅販売件数
02/22 (水):FOMC議事要旨 公表予定
02/24 (金):米1月新築住宅販売件数
02/24 (金):配当・株主優待 権利付き最終日
02/24 (金):米1月個人所得・個人支出・PCEデフレーター

2023年2月第5週
02/27 (月):米1月耐久財受注 速報値
03/01 (水):債券市場サーベイ 結果発表
03/01 (水):米2月ISM製造業景気指数
03/03 (金):米2月ISM非製造業景気指数

2023年3月第2週 (メジャーSQ週)
03/08 (水):1月JOLTS雇用動態調査
03/08 (水):米2月ADP雇用統計
03/08 (水):ベージュブック公表
03/10 (金):米2月雇用統計
03/12 (日):米 サマータイム開始

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