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23/02/01 (水) 「27500円の上値」引け後情報

27500円の上値

株価指数等の値動き:

米国株が上昇した流れを受ける形で、日経平均株価は上昇してのスタートとなり、最近上値としての重さが大変意識されている27500円付近で始まると、一時はこの水準を小幅に抜ける場面がありました。ただやはりFOMC直前という要因もあってかそこから上昇していく展開にはならず、前場の前半ではこの27500円付近での揉み合いに留まり、そこからは上げ幅を縮めていってしまい、後場は前日終値付近で膠着する形になりました。
TOPIXも値動きは同様で、始値を今日の高値として揉み合い、そこから上げ幅を縮めて後場は膠着でした。大引けでは小幅な下落で終えています。
マザーズ指数に関しては高いところでは1.7%近くの上昇となり、1日の中で段階的に上げ幅を縮めるも0.93%高で上げ幅をある程度残しながら終える堅調さをみせました。

東証業種別・市場別指数などの動き:

業種別指数をみてみると、33業種中10業種上昇となっていました。1月半ばから30業種近くの上昇または下落という極端な傾向が続いた後、今度はほぼ半々といった上下が続いていましたが、今日は「下落した業種の方がやや多い」という表現ができそうな形になっています。
値下がりの業種には決算が絡んでいそうな業種が多く、例えば下落1位だった陸運業ではJR東、JR西などが決算発表を前日にしていて今日は下落、下落2位だったガラス・土石では日経平均採用銘柄でもあるTOTOは昨日の決算発表で今期経常の下方修正となって、これを受けて大幅安でした。
上昇1位だった海運業は昨日の場中に商船三井の決算発表を終えています。

その他の主な動き:

ドル円は130円付近で動いていました。明日の未明にはFOMCの結果発表がありますし、明日の夜にはECBやBOEの金融政策発表などがあるため、ドル円に限らず全体的な為替市場の動きも気にしたい1日となります。
また合わせて日本の方の長期金利の動きもみておきたいところです。昨日は高いところで日本の長期金利(10年債利回り)が0.49%まで上昇していましたが、現在は0.48%となっていました。日銀人事など今月は日本の方でも気になる材料があるため、2月前半は特に注目したいところです。


コラム:雇用統計の重要さを占う?

今晩のFOMCで個人的に最も気にしたいことはパウエル議長の労働市場についてのコメントです。
今晩は12月雇用動態調査の発表もあります。昨年11月30日にブルッキングス研究所で講演をしていた際には数時間前に発表した10月雇用動態調査にも言及したりしたため、最新の統計(とはいっても12月の調査ですが)も踏まえた言及が今回もされる可能性もあります。

先月の雇用統計では非農業部門雇用者数が予想よりも増加、失業率は前回より低下となり強い雇用統計になりました。今週発表される1月雇用統計では前回より下回る予想がなされていますが、実は最近3ヶ月(10月雇用統計~12月雇用統計)は予想を上回っています。それでも先月は平均時給の低下というインフレを相手にしている中では特に重要な指標が落ち着いたためにネガティブになりませんでした。
もちろんPCEデフレーターやCPIなど、より直接的なインフレ指標に関する言及も気になりはしますが、明日は毎週発表される新規失業保険申請件数の発表、明後日は雇用統計と繋がる中では、パウエル議長の発言次第でこれらの注目度が変化する可能性があるため、FOMC後にどれだけの重要さになっているかを意識しながらそれを木曜日、金曜日の相場に活かしたいところです。


明日の注目ポイント

注目はやはり明日の未明に出されるFOMCの結果です。
また、12月雇用動態調査やISM製造業景気指数の発表などがあります。
そのほか、今晩の取引時間終了後のMetaの決算発表があり、明日の米国市場の取引時間終了後(日本時間金曜日朝)にはApple、Alphabet、Amazonなどの決算があることを踏まえながら木曜日の日本の相場を乗り切りたいところです。


指数・今後の重要イベント

02/01 終値
日経平均株価:27346.88 (+0.07%)
TOPIX :  1972.23 (-0.15%)
マザーズ  :    783.18 (+0.93%)

東証プライム市場指数   :1014.90 (-0.15%)
東証スタンダード市場指数 :1026.01 (-0.04%)
東証グロース市場指数   :  992.82 (+0.96%)
スタンダード市場トップ20:1004.08 (-0.22%)
グロース市場コア     :  959.54 (+0.62%)

東証プライム 売買代金:28570億円


イベント
2023年1月第5週/2月第1週
01/31 (火):FOMC(~2/1 日本時間2日早朝にパウエル議長会見予定)
02/01 (水):12月JOLTS雇用動態調査
02/01 (水):米1月ISM製造業景気指数
02/01 (水):米1月ADP雇用統計
02/02 (木):ECB理事会
02/02 (木):英国金融政策委員会
02/03 (金):米1月ISM非製造業景気指数
02/03 (金):米1月雇用統計

2023年2月第2週 (SQ週)
02/10 (金):米2月ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値

2023年2月第3週
02/14 (火):米1月消費者物価指数
02/15 (水):米1月小売売上高
02/15 (水):米1月鉱工業生産
02/16 (木):米1月卸売物価指数
02/16 (木):米1月住宅着工件数
02/16 (木):米2月フィラデルフィア連銀製造業景気指数

2023年2月第4週
02/20 (月):ワシントン生誕記念日 米休場
02/21 (火):米1月中古住宅販売件数
02/22 (水):FOMC議事要旨 公表予定
02/24 (金):米1月新築住宅販売件数
02/24 (金):配当・株主優待 権利付き最終日
02/24 (金):米1月個人所得・個人支出・PCEデフレーター

2023年2月第5週
02/27 (月):米1月耐久財受注 速報値
03/01 (水):債券市場サーベイ 結果発表
03/01 (水):米2月ISM製造業景気指数
03/03 (金):米2月ISM非製造業景気指数

2023年3月第2週 (メジャーSQ週)
03/08 (水):1月JOLTS雇用動態調査
03/08 (水):米2月ADP雇用統計
03/08 (水):ベージュブック公表
03/10 (金):米2月雇用統計
03/12 (日):米 サマータイム開始

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