原因は誰にあるか?

人間関係で悩んでしまうとき、辛さをなくすには、
自分を変えることがいちばん手っ取り早いです。
自分を変えることは、2通りあります。
1つは、相手がどうであれ、自分が相手に対して、
「笑顔・感謝・褒める」などをし続ける。
もう1つは、「気にしないこと」です。
1つ目は、時間も精神力もいります。
2つ目は、一瞬でできます。

「気にしない」ということは、「考えない」ということです。
「なぜ、あういう対応されたのだろう?」と延々考えてしまうと、辛くなります。
相手の気持ちを推測し続ければ、マイナスな方向へいきやすいです。
例えば、顔見知りの人と道ですれ違ったとします。
そこで、相手と目が合ったのに、何も言わずに通り過ぎたということが起こったとします。
ここで辛くなる人は、自分の原因だけを考え、自分を責めてしまうのです。
「ああ、嫌われているのだ」と。
「気にしない人」は、「目が合ったようで、合っていなかったのだろう」などと思い、
「さっ、買い物行かなくちゃ」と考えられます。
「次会ったとき聞こう」ということも、考えません。
「気にしてしまう人」は、相手に原因があると考えづらいのです。
ある意味、優しいのかもしれません。
ただ、「考えない」=「優しくない」ということは、成り立たないのかもしれません。

日常的な人間関係の問題は、1人の人が原因だということはありません。
自分がいて相手がいての問題なので、
自分だけが原因だと考えると、辛くなってしまうのです。
それを、すべてのことに毎回やっていると、病の症状が出てくるのです。
「自分が原因ではないと考えること」=「自分は悪くない」=「相手が悪い」
という図式を瞬間的に作り上げているのかもしれません。
だから、「自分が原因だ」と考えないと、
「私は冷たい人間だ」と思ってしまうのかもしれません。

「優しい人、真面目な人、自分で抱え込みやすい人」が、
精神的な病になりやすいと言われます。
問題の原因を、自分の内側に向けるからだと思います。
弓矢で言えば、自分の方向に向けている感じです。
ここで、矢を自分の方向に向けなければ、
“相手”に向けるほかないじゃないかと考えてしまうのです。
でも、人に向けなくても、空でも地面でも建物でも、矢を向けることができます。
そうすると、自分も悪くない、相手も悪くない、と考えられ、スッキリすると思います。
また、たとえ相手に矢を向けたとしても、放たなければいいのです。
「矢を向けること」は、「通り過ぎたのは、相手が気づかなかったからだ」
と相手に原因があると考えることです。
「矢を放つこと」は、「なんで無視したのだ。もう嫌いになった」と、
相手を悪く言うことです。


「昨日の敵は、今日の友」ということわざは、
もしかしたら、人間関係の悩みの解決する言葉なのかもしれません。
人間関係は、その瞬間・短期的なものではなく、長期的なものだということです。
昨日まで敵だったとしても、何かの拍子で友達になるということです。
敵であったことに味が出るかもしれません(笑)
継続していくことが、1番の絆になります。
3年の大恋愛より、40年共に過ごした夫婦の方が、絆は深いです。
今も続いている絆は、お互いが必要としているからなのです。


◆矢を自分に向けない。

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