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Tokyo Photo Life #4 心の中のダークヒロイン 

一般のポートレートってああ、そういう感じ!って感じませんか?
モデルさんが良いイメージで清潔な笑顔を振り撒いている
嫌いじゃないのですが、見る人に爪痕を残すには何かが足りない気がするのです。
自分の仕事が広告の世界にいるといつも夢や希望を求められます。そこで葛藤はありました。
なぜ自分が写真を始めたのか?
それは夢や希望を追い求めたかったことと同時に暗い何もない自分を見ていたからです。

最近は映画でもジョーカーのようなダークな主人公も生まれています。
ある日、手塚眞監督の作品、ばるぼらを見た時、主演の二階堂ふみさんに釘付けになりました。
僕ならどんな、ばるぼらを作るだろう

僕の青春時代に覆われていた黒い雲のような暗いどうしようもない青春を撮るにはどうしたらいいのか?
原作を東京から大阪に移し、僕の撮影は始まりました

表の自分を裏切り、裏の自分と対話する方法

僕はばるぼらという作品とアレシアさんというモデルさんの出会いによって自分の心を表現できそうな気がしてきました。

モデルはアレシアさん
一度は撮影してみたいモデルさんでした。
撮らないと写真家人生で絶対後悔する
そんな気持ちにさせてくれるモデルさんでした。


もし若い時に、こんな人がどこかにいたら、実際に知り合えたら僕はどんな言葉を交わすのだろう
取り止めのない思いが撮影中に広がってきます。
この僕もアレシアさんとの出会いによって、確実に変化をしてきています
写真家はモデルさんとの出会いによって大きな影響を受けます。

写真家になっていなかったらこの撮影をすることはなかったし、アレシアさんとも知り合うことはなかったのです。

何年も僕はこの作品を見つめるでしょう
僕とアレシアさんが作り上げた架空の世界の主人公を。

みなさんがポートレートを撮った時、その作品をよく見つめてください

映ってるのは誰ですか?

実在の人を追いかけるのではなく、心に巣くった思い出の中の恋人の記憶や、映画に出てきた登場人物を具体化するのも人生を豊かに拡げる撮影行為なのかもしれません

手塚監督のお父上は漫画家の手塚治虫氏です。
不思議なメルモ、リボンの騎士、たくさんのヒロインを描いていますね

いつか僕は理想の空想上のヒロインに出会いたいのです。
実在の人物ではなく、自分の心が作り上げた架空のヒロインにです。

アレシアさんと作り上げたこの作品は僕の心のヒロインです

瞳を閉じれば浮かぶ、
悪を寄せ付けない意志

アレシアさんで映画を撮るとしたらどんな映画になるのだろう
ヴィムべンダースの都会のアリスのようなロードムービーがいいかな

最近は映像を撮らなくなった代わりにストーリー立てた作品を撮っています。
どんな撮影も1回は1回

1回の作品に濃密な思いを込めたいのです。


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