意外と知られていない近代国家と文学の関係をまとめてみました。
国民国家と国語、近代文学の誕生
近代の国民国家成立時、ネイション形成に必要な共通語「国語」創設に寄与したのは国民「文学」でした。
「文学」による「国語」形成
「文学」によって「国語」が形成されたというベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』があります。
国民国家統合のためのメルフェン・児童文学作成
近代のドイツ帝国のメルフェン『グリム童話』や大日本帝国における『源氏物語』など古典小説などが国民統合の象徴、近代文学の祖とされました。イタリア王国の児童文学『クオーレ』は国民統合のために書かれました。
国民国家と文学
https://faculty.washington.edu/tmack/publications/Kokumin.pdf
明治期における「文学」概念の形成過程をめぐる国民国家論 (4)https://suzuka.repo.nii.ac.jp/record/1373/files/KJ00004723232.pdf
小説流行による「国語」の確立
時代が違っても読者に違いはありません。
近代日本文学史
あまり知られていな、近代日本文学史の概要です。
近代文学の役割終焉
柄谷行人は国民国家が確立されたとき「近代文学」の役割は終わると述べています。
「純文学」(近代文学)終焉後の現代
純文学への無関心
ほとんどの人が「純文学」への関心がなくなった現在等についてのエッセイです。
可能性としてのリテラシー教育 はじめに 助川幸逸郎https://www.hituzi.co.jp/hituzibooks/img/literacy_preface.pdf
キャラクターとの関係
ライトノベルのキャラクターと作家の関係は大きく変化しました。
近代国民国家において、文学者は国家思想・イデオロギーの担い手文化人
滝村隆一による国家論いわゆる滝村国家論においては、近代の国民国家で文学者がエリートであったのは、国家のイデオロギーの担い手であったためとされています。