ビーフステーキさんの「ラストサパー(タイ料理)」

すたみな太郎の口コミで大人気のビーフステーキさん
詳細は↑の文字リンクをクリック

コミカルな文章で注目を集める「食べログ小説家」ビーフステーキさんの最新作「いなかむら（タイ料理店）の口コミ」(2024/1/19発表)について解説していきます。

ビーフステーキさんの前回の口コミ投稿は2020年10月でしたので、実に3年3か月ぶりの新作発表

改めてビーフステーキさんについておさらいすると、
まず、ビーフステーキさんの口コミの主人公は概ね同一人物（主人公Aと命名）です

主人公Ａ　（）内は出典となる口コミ
坊主頭　　（中華そば 瓢、ビーフステーキさんのトップページ画像）
大卒の正社員　（すたみな太郎 NEXT 津田沼店）
夜勤あり　（しゃぶしゃぶ温野菜 津田沼駅前店）
築30年の木造借家住まい　（壱角家 市川南口店）
妻帯者　　（様々な口コミに妻が登場、恐らく専業主婦）
犬を飼っている　（濃厚煮干し豚骨つけ麺の店）
高血圧を患っている　（つけ麺中華そば 渕）
その他時系列
1978年（０歳）　主人公Ａ誕生（うなぎ 和友）
2009年（31歳）　息子が誕生（らー麺 あけどや）
2013年（35歳）　父親が他界（ひさご亭 市川大野店）
2014年時点　　　祖母が存命（中華そば 瓢）
2016年春　息子が幼稚園を卒園、小学校入学（らー麺 あけどや）

今回の口コミは2024年のものなので、主人公は46歳、子供は15歳ぐらいでしょうか。口コミはこの一文から始まります。

歯が痛い、と感じ始めたのは半年前のことだった。それからしばらくして顎が腫れた。

確認するまでも無く、食べログは「グルメの口コミを投稿するサイト」です。しかし「食べログ小説家」のビーフステーキさんはお構いなしにまた自分語りを始めます。

町の歯医者に行くと、親知らずが横向きに生えています。神経にさわる可能性もあるため、この病院では抜歯できません、大学病院へ紹介状を書きますと言われ、ビクビクしながら大きな病院へ。
（中略）
手術は予約の都合で4ヶ月後とのこと。この日から4ヶ月あまり、手術への恐怖から（中略）毎晩気を失うまで飲み、職場の朝礼で痛飲がバレ、会社の任意のタイミングでアルコールチェックを受ける同意書を書かされたり、飲み会に誘うことを禁止されたり、妻が自分に内緒でカウンセリングを受けさせられていたり。
とにかく人生で最悪の4ヶ月でした。

ここまでグルメ情報は一切なし(笑)
尚、前回の2020年の投稿では「妻とは離婚の危機」になっていましたが離婚は回避できたようです。良かったですね。
子供も１５歳になったからかもう口コミには登場しません。

そして手術前日

明日は親知らずの手術、口をずっと開けての手術になります。これは一発、お医者様の記憶に残る手術にしなくてはならない！！！と謎のやる気がみなぎりました。

ニンニクしかない・・・・！

長時間の手術中、手術室に広がるニンニク臭、医者の目に染みるほどのニンニク臭の中で手術をしてもらいたい、そんなふうに思ってしまった訳なんですよ私は。

とてつもない発想力のビーフステーキさん。目に染みるほどのニンニク臭によって手術の手元が狂ったら自分がダメージを受けることなど全く考えていない。

しかし、その作戦はうまく行かず

ニンニクといえばラーメン二郎
（中略）
仕事が終わり、勇み足で小岩のラーメン二郎へ！！
（中略）
小岩に降り立ちました！！！イトーヨーカドー横目に一直線にラーメン二郎へ！！！店やってねえ！！！！！ネットで調べたら昼しかやってねえでやんの！！！！やる気なくしたもういいわ！！！明日の手術はキャンセルキャンセル！！！ハイ終了！！

って気分でこのいなかむらへ。

ビーフステーキさんの小説あるある「無計画に行動してうまく行かないパターン」が炸裂(笑)
尚、ラーメン二郎は小岩駅北口、いなかむらは小岩駅南口にあります。恐らくですが、ラーメン二郎がやっていなかったので食べログで検索して「百名店」に選出されているいなかむらを見つけたのでしょう。

尚、いなかむらの口コミ部分は僅か50文字程度

って気分でこのいなかむらへ。ヤケクソで辛いものでも食べようかと思ったけど、まだ二郎の気持ちを引きずっていたので、タイっぽいラーメンみたいのにした。クオッティアガイというやつ。ブタじゃなくてチキンが乗ってて美味かった。

翌日、6時に目が覚めると…

この口コミを見ても、いなかむらに関する情報は、「クオッティアガイはチキンが乗ったラーメンのようなもので美味しい」しかありません(笑)

翌日に親知らずの手術を無事に終えて、麻酔の効果に驚き

5億年ボタンってこんな感じなのかしらと思ったバシャウマでした。

という一文で今回の「小説」は終わるのでした。

今回の「小説」は親知らずの手術の話題のみで登場人物もほぼ無し。
残念ながら盛り上がりに欠ける作品でした。