感覚は歴史がくだるごとにデジタル化していく
打ち込みが一般化したことで、グリッドにジャスト、ベロシティも一定といった音楽が増えてきたのではないかという話がありました
実はこの流れ、音楽の歴史上ずーっと続いていますし、もっと言えば音楽だけじゃなかったりします
例えば言語の発明ですよね
言葉によって、自分の家の猫も隣の家の猫も野良猫も、みんな猫になってしまったのです
と言うわけで、ちょっとずつ歴史を遡ってみたいと思います
まずはプロトゥールズの出現とデジタルレコーディングの普及ですよね
波形が見える化されたことで生演奏がグリッドにどのくらい合っているか分かるようになりました
これによって現代の演奏技術ってほぼジャストに演奏出来ることを前提にあえてズラすみたいな感じになったんじゃないでしょうか
もう少し遡るとシーケンサーによる打ち込み演奏がありますね
これはジャストなグルーブかっこいいみたいな風潮を生み出したと思います
80年代とかそんな感じでかと
打ち込みは、当然ながらMIDIの出現と密接に関わっていますね
ちなみにMIDIの規格って日本発なんですよね
で、MIDIの普及と前後してレコーディングでクリックを使うのがデフォルトになっていったと
もっと遡るとレコーディングの普及というのがありますけど、これは本題と関係ないかな?
その前はずっと遡ってメトロノームの発明と普及があります
さらに平均律ですよね
これは音楽の大きなターニングポイントでしょう
キーによらず12の音を均等に扱うことで、微妙なハーモニーを犠牲に、複雑な音楽を生み出せるようになりました
そして、定量記譜法ですね
それまで楽譜には音程しか書いてなかったのですが、リズムを書くことができるようになったんですね
もちろんその前に楽譜の発明があります
一説には古代シュメールに楽譜があったらしいですよ
というわけで、こうやって音楽も記号化、デジタル化していったわけですけど、音楽のマジカルな部分ってこういう記号化の外側にあるような気がするんですよねー
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