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4歳がNumberblocksにハマって3ヶ月で、100までの数を好きになり、掛け算チョットワカルまで成長した話

Numberblocksという英国BBCのアニメにハマった4歳男児が、3ヶ月間で100までの数を英語と日本語で完璧に言えるようになり、足し算・引き算と不等号を理解し、かけ算もチョットワカルようになったので、これまでの経緯をまとめました。

4歳男児がNumberblocksにハマった3ヶ月

長男が、英国BBCのアニメ Numberblocks に出会って3ヶ月が経った。出会う直前の4歳2ヶ月の頃は、また親は長男に数字をちゃんと教えておらず、本人は1から10までの数は日本語で言えるものの、10以上の数は日本語の数の名前や(もちろん英語でも)数え方すら怪しい状態だった。それが、本人がNumberblocksにハマってある程度親も手助けをしながら並走したこの3ヶ月で、気づけば100までの数に完全に理解しており、四則演算や不等号の考え方に親しみ、何より数を大好きになった。

長男はこれまで特に数字への興味などを示してこず、いわゆる感覚が鋭い子ではなかったので、ひとえにNumberblocksにハマったことがこの変化に直結したと思う。そして親としてのこの3ヶ月は、本人のNumberblocks好きな気持ちを支援するため、色々と試行錯誤をした。

とりあえず結論を先に、以下の順番・プロセスで本人の「好き」を深める手助けをしたということを記しておく。

  1. Numberblocksの中で本人の好みのキャラを見つける

    1. Youtubeで好きなキャラを中心に動画を見まくる1ヶ月を過ごす

    2. Youtubeと並行して、無料アプリ(Meet the Numberblocks) & 買い切りアプリ(Hide & Seek) を遊ばせ、まだ知らぬ数の世界への欲求を高める

    3. サブスクで毎日Numberblocksの音楽を聞き一緒に歌う

  2. 本人の意欲を支援する

    1. ブロック (MathLink Cubes)など物理的なおもちゃで遊ぶ

    2. 本人にとってその時Coolな数たちのポスターを部屋に貼る

    3. 公式の動画を系統だって見せるため、サブスクアプリ(Numberblocks World)で遊び始める

  3. ワークブックなどアウトプットを意識しつつ、他の数に関する絵本などを、本人の興味の赴くままに世界を広げ深める

ということで要点としては以上。

以下は、興味がある方向けに、我が家が親としてどう誘導していったか長々と記録している。ほぼ私の試行錯誤の育児日記のようなものになってしまい恐縮だけれども、ご笑覧いただければ幸いだし、今後の誘導の仕方についてもしも諸先輩方からアドバイスいただけるようなら嬉しく思う。


助走期間: 「好き」を見つけ、動画とアプリをひたすら浴びる

前提として我が家は、ゆるくモンテッソーリとMultiple Intelligence理論 (MI理論, 多重知能)を念頭に入れつつ、子どもが興味を示した対象から広がる世界を家族で楽しむのを日常としている。今まで長男がハマった妖怪や恐竜や微生物やロボットなどにおいて、本を読んだり、関連する歌を楽しんだり、工作をしたり、聖地巡礼に行ったり、と色んな角度から家族で楽しむきっかけになった。そのうえで、もし子供の好きなものが今後の人生に役立つテーマだったなら、より一石二鳥感があってラッキーだろうなと思っていた。
Numberblocksは、算数の素養が身についてしまう楽しい英語のアニメとして、おうちえいご園さんが紹介されていたりと、幼児英語教育クラスタで著名なコンテンツ。我が家も、もし数に興味が出てきたらいつか見せてみようと、コンテンツに出会わせる機会を虎視眈々と狙っていたところだった。

これまで長男が4歳前後の頃に2度、YoutubeでNumberblocksの動画を見せてみたことがあった。しかしその時は、本人は興味を示さず見るのを嫌がったので、その時はすぐに再生を辞めた (この時はとりあえず導入として再生リスト"Meet the Numberblocks | Learn to Count"を見せた)。まあこっちが色々期待しすぎてるよね〜と思って彼が今やりたい他のことをやらせていた。

Eightとの出会い:Numberblocksの中で好みのキャラを見つけ、動画を浴びる

ある時、長男が寝起きでぼんやりしているときに、再生リスト関係なく雑多にNumberblocksの動画を流してみた。その時に流れた動画が「@Numberblocks | A Tale of Two Octoblocks 🦸🦹」で、気づけば我が家の4歳男児は食い入るようにその動画を見ていた。意地悪なTerrible Twosというキャラが色々やらかすのだが、それに対してEight(8) がスーパーヒーロー  "Octoblock" として様々な形に変身しながら大活躍するという話で、これがヒーローものとしても面白いストーリーで、なによりEightがカッコよく、長男にとって運命の出会いとなった。

そこから長男がドップリとハマるのは早く、また我が家はスクリーンタイムを厳格に決めているわけではないので、自由に遊ぶ時間には、せがまれれば好きなだけYoutubeのNumberblocksを見せる、という生活が数日続いた。しめしめと思って、ここからストーリーの順番通り再生リストごとに動画を見せるようにした。

NumberblocksのYoutubeのプレイリストはレベル(ストーリー)順になっており、特に Level1 / Level2 / Level3 はある程度動画がリストにそろっているので、レベル順に見せた。最初はLevel1を1週間以上繰り返し見せて、動画流しても時々他のことしたりと集中しなくなってきたら飽きてきたと判断してLevel2に移行するようにした。またLevel3は情報量も多くストーリーもより面白いので、特にLevel3はそればかり1ヶ月近く見せた。

見るだけでなくアウトプットを促すため、アプリで遊ぶ

長男がYoutubeのNumberblocksにハマりまくる様子を見ながら、これはもうアウトプットを促し始めても良いかなと思い、最初の1週間でアプリをいくつか試してみた。

Meet the Numberblocks 」は無料アプリで、Numberblobsというカエル🐸をその数だけタップすると紹介動画が見れる。1-20までのNumberblocksが出てくるので、Level1-2を見せている時はひたすらこれを遊ばせていた。DLして最初の2日くらいで何度も何度も繰り返し、すぐに1−20について英語では完全に頭に定着した様子だった。


数字の定着が早かったのと、Meet the~の方はゲームとしては4歳には単純すぎるなと思ったので、もう一つのNumberblocksアプリ「 Numberblocks Hide & Seek 」に手を出した。
これは1+2=3みたいな、ブロック同士をドラック&ドロップさせると合体するゲームになっており、足し算を実感できる。ここで初めてお金を出して、370円(当時)買いきりのアプリ購入。
〜ここが、 Numberblocksに親の財布の紐が緩む瞬間であった〜

その「Numberblocks Hide & Seek 」でドラッグ&ドロップなど手を動かすことで、4歳男児は1桁の数の足し算をすぐに覚えてしまった。動画にハマり始めて1週間の頃、横でアプリやる様子をみながら、「へえ〜One と Twoが合体したらどうなるんだろうね?」と問うと4歳男児から「Three!!」と即答されて、正直驚いた。キャラクターの合体する様子と算数としての数量の感覚とが結びつくにはまだ時間がかかるだろうが、最初の導入としては申し分ないエンタメ体験だとおもう。

足し算を勉強したというよりも、好きなキャラたちが合体すると何のキャラに変身するか覚えた、という、本人にとってはJust Funな体験であろう。私の世代で言うフュージョンと同じだ。

音楽を聞き一緒に歌う

Numberblocksはアニメとしてよくできているのだが、特筆すべきこととして音楽が非常に良く、声優も皆歌が上手。そして有料の音楽サブスクサービスには、Numberblocksのアルバムが複数枚登録されており、それらの音質も非常に良いので、我が家の生活に溶け込むのに大変好都合だった。

我が家はAmazonプライム会員でAmazon Music Unlimitedをフル活用しているため、Numberblocksの音楽もそれで聞きまくっている。朝は目覚まし代わりにNumberblocksの歌で起きるよう、Alexa (Echo)の定形アクションとして登録している。

音楽を先に聞いたことで、動画でまだ見ていなかった20以上の数(Giatns)の存在に気づき、期待に胸をふくらませるなど、Numberblocksの世界に浸るのにスムーズな役割を果たした。とくにFiftyの歌などは非常にノリが良いため、"My Name is Fify~♪"と親子で思わず口ずさんだりと、動画などを見ていないときもNumberblocksへの愛着を深めるのに役立った。

「好き」を支援する: おもちゃで遊び、部屋にはポスター。アプリでさらに広がる世界

ここまでの1ヶ月半くらいでNumberblocksを大好きになった長男は、毎日四六時中Numberblocksのことを考える生活になった。ここからは親も覚悟を決めて、適宜課金をしつつ、「好き」を深めるための支援を開始した。

物理的に遊べるおもちゃを買う

数に愛着を持つスタートダッシュには成功したが、できるなら小さいうちから「数量感覚」を身に着けてほしいなと思っている。Numberblocksはブロックのキャラクターなので、量的な感覚を視覚的に認識・理解はしやすいものの、できれば物理的なおもちゃなどで、手から感じる重さなど現実の刺激からも学びを深めてほしい。

ということで、3月末に動画を見始めて一ヶ月ちょっと経った頃、Numberblocksの物理ブロック (MathLink Cubes)を買い与えた。この頃はブロックの品切れが続いて価格が高騰しており親の財布は正直痛かったが、鉄は熱いうちに打てという言葉を信じて、こどもの日のお祝いということにした。本人はたいそう喜んでずっと遊び、大好きなEight 8を作ることに夢中になった。

いろんなかたちの8を作りたくて、この変身パターンだとどういう顔の形をしているのか確認したいとかで都度都度テレビを見せたりした。Eightの変身パターンを参照するには、結論としてはNumberblocks WikiのEightのページが大変参考になったので、同じ悩みを抱えた方にはオススメしたい。

またこの頃ちょうど百玉そろばんをもらった。例えばご飯中に子供から足し算の質問されたときなど、足し算の概念を教えたいけどブロックを使うのが面倒な時に、手軽につかえて大活躍している。
なお我が家がもらった百玉そろばんは、特に30以降の数になると数えたり教えたりが少し大変だった。くもんの百玉そろばんは数が5ごとに色が別れていたりルビがあったりと、私の経験した困難がクリアされていて使いやすそうに思う。

あとは、2や3などの倍数についてのストーリーが出てきた頃に、掛け算の書かれたプッシュポップを買った。最初は1から100までの数が書かれたプッシュポップを買おうと思っていたが、割と早い段階で本人の中で100までの数の理解が定着したので、掛け算九九のものにした。まあこれは、友達の影響でプッシュポップを欲しがるようになったので、数字付きのものを与えただけで深い考えはない。

数の理解を定着させるべく、ポスターを貼る

Numberblocksから数への愛着を持ったが、次なる課題として数を「日本語」で学ぶことも促したかった。Numberblocksは英語のアニメなので、数を学ぶには本人の母語である日本語でも理解したほうが、思春期以降などで複雑な数学を学んだ際に、いまNumberblocksで身につき始めている数量感覚との断絶がないと思った。

ということで、Twinklという教材サイトのNumberblocksのポスターセットからいくつか画像をDLし、それに日本語英語で数の名前(1=One , いち etc.)を買いて、家の壁にポスターとして掲示した。1−30までの数の概念を獲得できればほかへも応用できそうなので、特にTwinklの「Numberblocks【ナンバーブロックス】ポスター(0〜30)」は助かった。

この、いま興味あるもののポスターを貼るという取り組みは、我が家の4歳男児にとって大変に有効で、ポスター掲載当時は毎日何分も、 #Numberblocks の10以上の数やGiants(20以上の数)のポスターをうっとり眺め、数の読み方を英語や日本語でつぶやいていた。

ポスターの内容について親からは聞かれない限り教えなかったが、ポスター掲載して10日くらい経つと、ついに4歳男児が「30は10が3つ」「40は10が4つ」という、10ごとの単位の感覚に自ら気付いた!私自身は幼児がどう学んでいくのかに興味があり手を出さず観察していたところもあったのだが、この時はなんか感動してしまった。

そして、これはある意味先取り学習みたいなもので、必ず勉強しなければならない必要性が無く時間にゆとりがある今だからこそ、ゆっくりと本人の発見を待ててるのかと気付いた。幼児期に小学校でまなぶ内容を無理やりお勉強させることへはまだ心理的な抵抗があるが、このNumberblocksから始まる数の世界のように、本人が好きなものを深めていくことについては、学習年齢関係なくこのようなかたちで適宜支援していきたいなと思った。

また動画を見始めて2ヶ月が経過したある日、長男から
「Three times Fiveの"times"はにほんごでなに?」と聞かれた。
教えると一生懸命に「さん かける ご、は…」と日本語でつぶやいていた。
算数を日本語でも学び・伝えたいという気持ちが自分から目覚めたのだろうか?保育園でお友達と話ししたりしたのかな?動機は分からなかったが、少しずつ日本語でも理解が定着しているようで何よりだなと思った。

順序通りに動画を見れるアプリ、Number Worldに浸る

Numberblocksにハマって2ヶ月くらいが経過し、毎日動画を見たり、iPadでアプリ「Meet the Numberblocks 」「Numberblocks Hide & Seek 」を何度も何度も繰り返し遊んでいた。また、ポスターなどの効果で1−30までの数やかんたんな足し算について本人の理解が深まったようだったので、意を決してサブスクリプションアプリの「Numberblocks Wold」を使わせはじめた。Numberblocksの動画を見せるだけならばYoutubeで十分だったが、この頃わたしが次男の育児休暇から復帰して仕事がどんどん忙しくなってきており、Levelごとに順を追って動画を探して見せる余裕がなくなっていたのと、公式YoutubeのLevel4以降の動画はプレイリストに少ししかまとめられていないため、思い切って数カ月間サブスクしちゃえと課金を開始した。

そもそもBBCのNumberblocksのアニメやシリーズがよくできているので、「Numberblocks Wold」アプリで順を追ってアニメを見せていくと、数の概念から足し算や引き算、掛け算と割り算、さらには100以上の数や立体といった概念まで、エンタメ感満載でふれることができる。
アプリでは、アニメ動画を見せていく途中で、文字を指でなぞって書かせたりの練習や、かんたんなゲームコンテンツなども挟み込まれており(アプリの不具合で時々動かないことがあるのは残念)、時々アウトプットもできるということで、大変良いアプリであった。月額450円(今日時点)、大人のコーヒー1杯であれば全然アリでしょう。

この「Numberblocks Wold」アプリは進捗が非常にわかりやすく、Youtubeよりも完全なフル動画が見れること、また今までちゃんと見せていなかったLevel4以降の動画もあることから、4歳男児はもうズブズブとその世界にはまりこんだ。こういう進捗がわかりやすいゲーム的なインターフェイス、非常に中毒性があるということが実感できた😇

Numberblocks Wold」アプリ中毒となった長男は、これまでYoutubeで見てこなかったLeve4の動画で、50や80などGiantsの世界に親しみ、また3の倍数や4の倍数などを楽しく見ていた。

この頃一緒に動画を見たときに、サムネイルに16が2人出てきており、私が「へえ〜どうなるんだろうね」と言った所、4歳男児は「合体したら32だよ!」と即答されてびっくりした。前にエピソードでみたので覚えているそうだった。
数字に、その大きさを表す数量だけじゃなく、色や形、そして人格やストーリーを含めて楽しめる幼少期、なんて楽しそうなんだ!と、親として感心しつつ、長男を少し羨ましく思ったものだった。

このアプリ開始1ヶ月ほどで、最終章のLevel5に突入。最後の方では100や、100より大きなブロックが出てきて、その圧倒的な大きさに4歳男児は大興奮した。朝の忙しいときに千以上の数について質問されて、「1000や10000は、100がたくさん集まってできた数だよ」と3分くらい教えた。その日保育園から帰ってきて同じ会話になり、私が「100が10個で」というと長男から「せん!!」と即答されて、好きの力は本当にすごいなと舌を巻いた。

そして「Numberblocks Wold」アプリ中毒の4歳男児は、サブスク開始してちょうど2ヶ月で、Leve5までの動画を見終わった。

3ヶ月すぎた今:アウトプットを意識しつつ、世界を広げる支援を続けたい

すべての動画を見終わった今は、さすがの4歳男児もNumberblocks Woldアプリ熱が一段落した。今は、動画を見るときもあれば、Numberblocks公式のActivity Bookなどのワークブックを楽しんでいる。また1Million以上の数への興味も出てきたので、これ以上の大きな数に関する絵本などを見繕ったりしている。

このNumberblocksと過ごした濃い3ヶ月は、家族みんな楽しい時間であり、また私にとって初めての、子供に対して少し"お勉強"を意識して「好き」を支援する経験だったので、親としても色々試行錯誤した。私としても親になって4年目で、赤ちゃんの保育から幼児への教育とフェーズが変わり、子供の好きな気持ちの支援の仕方・並走の仕方について学びが多かった。

今後は、基本的にはアウトプットを意識して、Activity Bookをやったりブロックで遊んだりを続けていきたい。本当なら3桁以上の概念や、掛け算や割り算の概念を定着をさせたいところではある。とはいえあまり親からお勉強的に教えすぎると、逆に純粋な好きの気持ちが薄れちゃうような気もするし、そもそも、算数の細かい概念を私が教えなきゃいけないの!?というフルタイムワーママとしての葛藤もあったりw、と、どれくらい親がリードしようかは正直迷っている。

ひとまずは今まで通り、本人が親に質問してきたりと、特に興味を持った片鱗が見えたとき、適宜教え方を試行錯誤したい。日頃は本などから、本人の興味の赴くままに世界を広げ深める手助けをしつつ、なにかおもちゃや遊びで身につくものがないか、適宜調べて与えて行きたいなと思っている。

Numberblocksから数の世界の扉を開いたこの3ヶ月間について、できれば適宜Twitterにつぶやくだけじゃなくnoteで記事をまとめようと思っていたものの、それから仕事に忙殺され1ヶ月以上が過ぎてしまった。断続的にちょこちょこと書いていたので、結果すごく長文になってしまい反省している。

とはいえ、同じ用に沼にハマったお子さんを持つ方に、何らかの形でお役に立てたら嬉しいなと思い記事を公開した。

以上、2022年7月記す。


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