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【第二新卒について考える#3】新卒から3年未満で転職する前に一度考えたいこと

転職が当たり前の時代になり、「合わなければ迷わず転職しよう」といった声も聞かれるようになりました。

一方で、「隣の芝は青い」といった言葉もあるように、「安易に転職して後悔した」という人が一定数いるのも事実です。
3年未満で転職を検討する「第二新卒」の方にとっては、長くはない社会人経験をベースに、どのような心構えで転職活動を進めていけば良いのでしょうか?

中途採用の面接官の経験も持つ採用コンサルタント「はちさん」に、後悔しないためのポイントを聞きました。

就職して「自己認識」に変化はあったか

まずは、最初の就職活動時に行った「自己分析」を振り返り、さらに深める必要があります。

  • 自分は何者か? これを語れますか?

  • 自分の人生を通じて、何を目指していますか?

  • そのために今、何に取り組んでいますか?

  • 世のため、人のため、自分にできることはどんなことですか?

社会人経験がない時代に組んだロジックで今苦しんでいるなら、それは本当の自分ではないのでしょうし、社会人経験を積んで変化したのかもしれませんね。
そんな方であれば、仕事を変えること、環境を変えることは良いと思います。

ただ、先ほどの問いに対して、自己認識が曖昧・自己評価がズレている・客観的視点がない自己評価のみという場合は、仕事や環境を変えても結果は同じことだと思います。

私の経験では、中途採用面接を受ける際に、合格しやすいような自分を設定したり、他者からのアドバイスで、自己認識とは違う自分になったりしている方は少なくありません。

漠然とした不安や不満を感じ、なんとなく次の仕事に就き、最初は頑張るが、なんとなく今働いている・・・そんな状態に陥っていくのは避けたいですね。
転職先にとっても、自分にとっても、非常に生産性のない活動と言えます。

結論、自己分析や自己認識が進化していなければ、何も変わらないということです。
そういう意味では年齢や社会人経験期間の問題ではないですね。


「自己」は変化の過程にある


人はいつまでも昔の自分のままではないはずです。
また、昔から変わらない自分もいるはずです。

自分と向き合うのは苦しい部分もあるでしょう。
他者と比較して自身の未熟さを感じ、経験を振り返り自身の不足を感じ、行動を振り返り自身の甘さに気づかされます。
しかし、この問答をしっかり行って面接に臨んでくる人は、仮に評価されるような実績がなくても、相対的に既に優秀な状態にあると言えます。
多くの方が適切な自己認識にまで到達していないからです。

「自分は何者か?」これを語るのは非常に難しいです。
人生が、それを探す旅のようなものになっているからです。
アドバイスできるとしたら、「今の」自分は何者か?と、現在地点で考えるくらいで十分です。多くの人にとって、これからも変化していくものだからです。

具体的な行動の中に「自己」を見出すヒントがある


そしてさらに重要なのは、自己認識に合わせた具体的活動がきちんとあるかどうかです。
自己認識をもとに、これまでどんな行動やどんな取り組みをしてきたか?
もっというと、自分に向けた取り組みだけではなく、他者に貢献しようと取り組んできたことは何か?です。
ここまで加わって初めて、大きなサイクルでの自己分析が完成します。

自己認識ができている方は、状況判断もズレないですし、自身が補わないといけない力も理解しています。今自分にできることを的確に探し出すこともできます。
そのため、日常の習慣(状況分析・準備行動・取り組み内容)から既に違っています。

ご自身の、最新化された自己分析からの自己認識、自己認識からの具体的活動(大きなサイクルでの自己分析)は、キャリアの成功はもとより、人生をより豊かなものにするための大切な過程と言えます。

あなたの現在の自己分析は、どのようなものでしょうか?

◾️ 筆者プロフィール

はちさん
早稲田大学卒業後、紆余曲折を経て大手人材会社に入社。
約20年のキャリアを通じて、九州地区をはじめ都内の企業・自治体の採用支援に携わる。
担当業種は多岐に渡り、社長1名の会社から従業員数4万人を超えるグローバルな大手上場企業まで幅広い規模の企業を担当。
採用責任者時代は、年間1,000名を超える採用活動でのスキーム設計・フロント業務・事務作業・面談面接・研修といった採用活動の全工程を一気通貫して経験。
行ったり来たり考えた結果、採用活動支援と人材育成を行う会社を設立。

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前回「新卒3年未満の転職は、マイナス評価にならないのか?」はこちら


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