金融政策は死んだのか 「大いなる不安定」に向かう世界

主要国で金融政策の効果が薄くなっている。日本の異次元緩和、米国の高インフレが該当する。90年代の大安定期から大不安定期へ変化した理由は三つ。まず世界経済の分裂による資源と労働供給の混乱だ。次に見通しのつかない気候変動だ。そして金融政策そのものの効果が薄れていることにある。金融引き締めの時期に加え、主要業界の変化に伴い借入ニーズが減り、金利による需要操作ができないでいる。今後の中銀の動向が気になる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?